こんにちは、最近離島づいている絶景ハンターのまゆみです。さて、みなさんは“南の島は夏に行くもの”と思いがちじゃないですか?
確かに、南の島の最大の魅力は光り輝く透明な海。しかし実は、南の島の“冬”だからこそ味わえる、スペシャルなアクティビティがあるのです。
それが、「ホエールウォッチング」!寒い冬はクジラたちも暖かい南の島へやってきて、子作り・出産・子育てを行うのです。というわけで、今回は、最近注目されている「奄美大島」でのホエールウォッチングについてご紹介します。
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南の島の風物詩!冬のホエールウォッチング
Photo by pixta
夏にはシベリア近海など冷たい海域で採餌をしてしっかり栄養を蓄え、秋から冬にかけては南下して暖かい海で交尾・出産・子育てを行う、回遊性のザトウクジラ。
クジラの訪れは南の島にとって冬の風物詩となり、今ではそのクジラの生態をボートから観察するホエールウォッチングが冬の人気アクティビティとして定着しつつあります。
Photo by pixta
ホエールウォッチングといえば、北は北海道、南に和歌山、高知、小笠原や奄美近海、沖縄などが有名ですが、中でも、高い遭遇率かつ至近距離でザトウクジラを観察できる沖縄エリアはとても人気。しかし近年では、奄美近海でもクジラが多数目撃され、現在では90%前後の高確率で遭遇できるとして注目されています。
しかも奄美の場合、ホエールウォッチングの催行会社(船)の数がまだ少なく、比較的ゆったりと観察できることに加え、運が良ければギリギリの距離でクジラを観察できるのが魅力。さらにダイビングライセンスを持っていれば、クジラと一緒に泳げる「ホエールスイム」まで体験できるのです。
そんなわけで、今回は奄美大島でのホエールウォッチングを体験してみました。
いざ、奄美大島でホエールウォッチング!
それでは、まずは簡単にホエールウォッチングの流れをご紹介します。今回は「マリンスポーツ奄美」さんのホエールウォッチングに参加してみました。
Photo by Mayumi Kawai
奄美大島の場合、ホエールウォッチング船の出港場所は名瀬長浜港・小湊港・古仁屋港の3つに分かれており、海況などに鑑みて、どの港から出港するかを前日の夕方に決定します。
出港場所が決定したら通知が届き、当日は集合時間までに向かいます。なお、基本的にホテル送迎などはないため、自分で移動手段を確保する必要があります。集合場所に到着したら、乗船名簿に記入し、スタッフの誘導で乗船。
Photo by Mayumi Kawai
ホエールウォッチングは午前・午後の各1回(9:00発と13:00発)。乗船後はライフジャケットを装着し、船上にて注意事項などのガイダンスを受けます。
特に念を押されるのは、クジラの発見には全力を尽くすものの、相手はあくまで自然の生き物、100%の遭遇は保証できないこと。こればかりはクジラの気分と時の運、ひたすら神様・仏様・クジラ様にお願いするしかないですね。
Photo by Mayumi Kawai
クジラを観賞するにあたって、船内は自由に行き来することができます。特等席はやはり船首にある甲板。ただし、風が強く揺れが激しいので投げ出されないよう気をつけましょう。
Photo by Mayumi Kawai
操縦席のある2階デッキでは、視界が開けて見晴らしが良いほか、船長さんの説明や目撃情報の声がよく聞こえるので、いち早くクジラを見つけたい方にはおすすめです。
Photo by Mayumi Kawai
もし海風で体が冷えたり具合が悪くなったりしたら、船内で休憩も可能です。紅茶やコーヒーなどあたたかいフリードリンクも用意されています。
ホエールウォッチングの最中は冷たい海風でからだが冷えたり、波しぶきがかかったりすることもあります。そのため、防寒着やレインウェアがあると便利。船は結構揺れるので酔いやすい方は酔い止め薬は必須です。
また、クジラが出没するたびに前後左右に激しく移動するため、履き慣れた靴やスニーカーなどがおすすめです。
迫力満点!ザトウクジラの動きに注目
それでは、実際のクジラのパフォーマンスを見ていきましょう。
Photo by Mayumi Kawai
ザトウクジラの体長は成体でおよそ13~15メートル、体重30トンにも及びます。しかし、そんな巨体も大海原では豆粒程度。見つけるのは至難の業です。
船長の長年の経験と勘、時に他の船と情報連携して当日のベストポジションを探索して回るのですが、ホエールウォッチングの参加者に与えられるミッションは、一致団結していち早くこのクジラの「ブロー(潮吹き)」を見つけ出すこと。
クジラは、1回の浮上で4~5メートルほどの大きなブローを2~3回繰り返して海へ潜行し、再浮上までには15~20分かかるといわれています。
波間にまぎれてブローを見つけにくいこともありますが、発見したら大きな声でクジラのいる方角(左右前後や、“◯時の方向”など)を乗船者全員に知らせてあげましょう。