小規模ワイナリーの魅力
素晴らしいワインにワイナリーの規模は関係ありません。こだわりが詰まって一本のワインを作るからこそ家族経営で味を守り続けているワイナリーもあります。
または、その地域の特徴として小規模なワイナリーが多いという地域もあります。小規模ワイナリーを訪れる魅力は、ワインを実際に作っている「作り手」と距離が近いことです。ツアーもなく、ガイドもいないので、実際にそのワインを作っている人が説明をしてくれるので口下手だったり、想いを熱く語る人であったり個性豊かです。
ツアーがないのにワイナリーを訪れる目的は、日本に輸入していないワインに出会うことができたりワイン購入も理由の一つですが、実際に作り手さんに会うことがメインになると思います。
小規模ワイナリーだと、このような静かな住宅街の一軒がワイナリーということも。この時に私が訪れたワイナリーは奥に見える白い家です。
ワイナリーによってさまざまですが、小規模ワイナリーの試飲は空いているワインがたくさんあると次から次へとワインが出てきて10種類以上試飲をできることもあれば、お金がかかる所などもあります。
この時は、これも飲んでみてと色々出して下さり……。最終的には無料でこんなに試飲させていただきました!
試飲をしながら、作り手さんに素朴な疑問を聞いてみても優しく答えてくれますし、何よりも個性溢れる作り手さんとのおしゃべりが楽しいです。
小規模なワイナリーに訪れる時は、営業スタイルがさまざまなので、あらかじめwebサイトで栄養時間を確認したり、メール、電話で予約しておかなくてはいけません。
また試飲が無料でできるワイナリーでは、やはり1本くらいはワインを買って帰るのがマナーかもしれません。とはいうものの、日本でなかなか見つからないワインを目の前にしたらきっとお土産に買って帰りたくなると思いますよ!
ワイナリーに行ったらどんな会話をしたら良いの?
ワイナリーで一番困るのは、ワインのプロとの会話かもしれませんね。観光客向けのツアーでなく、一対一で試飲した時などは緊張するでしょう。そんな時に私の経験から役立つ質問をいくつかお伝えします。
・このワインの特徴は?
・この土地の特徴は?
・今年は(ワインにとって)どんな年だったの?
・日本に帰ったらすぐ飲むのに、オススメのはある?(ワインによっては何年も寝かせて良さが出るのがあるので)
・この中でいちばんのお気に入りはある?
このあたりは、聞きやすく、説明してくれる内容も理解しやすいので、ぜひ使ってみてくださいね!
その土地の自然を感じにワイナリーに行ってみよう!
ワインが生産される地域では、ぶどうの木が植えられています。おいしいワイン用のブドウを作るためには日照量や寒暖差、山、風、海、土、さまざまな自然要素が関係しています。
自然に影響され、それぞれの土地の良さをぶどうが育つ過程で吸収します。例えば、海に近いと海水が風に流れてぶどうが根を張る土壌に届き、塩気、ミネラル感の感じるぶどうに成長していきます。
そんなことを考えていると、ぶどうの木を目の前に太陽や風、土の香りなどを全身で感じて自然を感じるきっかけにもなります。
これはワイナリーで見せてくれた、土壌に使われている石です。石の持つ特性が土壌に活かされている。なんかロマンチックですよね。
ワインオタクの私からすると、ワイナリーやぶどう畑を訪れては「ぶどうはどんな気持ちなんだろう」と目をとじて、思いっきり全身で風や匂い、気温まで感じようとします。
皆さんも一度騙されたと思ってぶどうの気持ちになってみて下さい!とても気分が良いですよ。
ワイナリーを巡ることはワインを学びに行くだけでない!
国によっては、ワイン造りとは文化であり、歴史の一部でもあります。例えばヨーロッパでは「ナポレオンが愛したワイン」など歴史上にも度々ワインが出てくる事や、さまざまな伝説がワインと関連して語り継がれています。ワインという飲み物を通して歴史を学べるのもヨーロッパでワイナリーを旅する一つの楽しみでもあるかと思います。
ワイナリーを巡れば、ワインについて学ぶこともありますが、それよりも現地の人とワインを通してコミュニケーションが取れることも魅力の一つです。または、ワインはただの飲み物ではなく、歴史を感じる機会でもあります。
ぶどう畑で思いきり自然を満喫するのも良いでしょう。ワインと聞くと少し難しく感じると思いますが、ワインを入り口としてさまざまなジャンルに目を向けるきっかけにもなります。ぜひ一度ワイナリーを訪れることを旅の一つに考えてみてはいかがでしょか。
All photos by Ayaky