ライター
永野 桃 TABIPPO編集部 / フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

妖怪美術館が一段と楽しくなる魅力は「声」が聞こえること

妖怪美術館をより面白いと感じさせる魅力の一つが、実際に妖怪の声が聞こえること。海外の美術館で音声ガイドがとても役に立ったという経験をした方も多いですよね。今回紹介している妖怪美術館でも、「あなたの旅先の価値を上げる」というコンセプトのON THE TRIPさんによって、音声ガイドが導入されています。

妖怪美術館は作品をざっと見て回るのもとても面白い施設ですが、このON THE TRIPさんが提供している音声ガイドは、これまで知らなかった美術館の面白さをより引き出してくれるコンテンツが詰まっています。

例えば、こちらの妖怪「ベトベトさん」。顔が長くてなんだかキュートでカワイイですよね。ON THE TRIPさんの音声ガイドでは、このベトベトさんの足音を実際に聞くことができます。「ぺちょっ ぺちょっ」と歩く音を聞いたあとは、なかなかベトベトさんが忘れられなくなるので、とてもリアル。

 

人間は何かを記憶するときに、視覚より音や匂いで思い出すことがあると言われていますが、まさにON THE TRIPさんは音を利用して、施設の価値を一気に上げています。

妖怪美術館にはWiFiがあり、スマホで「ON THE TRIP」アプリから、妖怪美術館のコンテンツをダウンロード。

家に帰ってからも、ダウンロードしたコンテンツを見返すことができるので、さらに余韻に浸れるところが魅力的です。

妖怪美術館で見つけたお気に入り妖怪ランキング

妖怪美術館には100体以上の妖怪が集まっていますが、その中でも東京に帰ってきてからも、私の心を離さなかったすてきな妖怪ランキング1位〜3位までをご紹介します。

第1位:みちしるべぇ

妖怪みちしるべぇ、愛称は「しるべぇ」です。妖怪美術館の案内役として、順路を教えてくれます。どっちに行ったらいいかわからない時に、さまざまな形をして道順を教えてくれる、なんとも可愛らしい妖怪。

多くの場合、妖怪はここまでたくさん形を変えることはありませんが、しるべぇは小さいものから大きなものまで、姿形を変えながら案内してくれます。

注意深く探さないと「あれ、こんなところにも!」と思うほど意外なところに、しるべぇは隠れています。ちなみに、私は「みちしるべぇ」が好きすぎて、グッズを買いました。

みちしるべぇのお守りです。ああ、可愛い……。

第2位:ぬぐい

小さな犬のような妖怪は「ぬぐい」。夜になるとスマホに集まって、画面を綺麗に水拭きしてくれる妖怪です。もし、朝起きてスマホが動かなくなってしまっていたら「ぬぐい」が画面を拭きすぎて水没させてしまったのかもしれません。

昔から人間は、理由のわからないことや解決できない問題を妖怪のせいにしてきましたが「ぬぐい」もその一つ。こんな妖怪なら、私のスマホにも取り憑いて欲しいです。

第3位:ぶつぶつブツブツ

ぶつぶつブツブツの主食は人のストレス。できるだけ快適に生きられるようにストレスを食べてくれる優しい妖怪。しかし、悪いことをしたり約束を守れない人には、ニキビやできものとしてブツブツを人間にくっつけてしまいます。ちょっと悪そうな顔をしているところも、かわいいなあ。

館長・柳生忠平はなぜ妖怪を描くのか

柳生忠平さんは「とにかく常に何かを描いていないと気が済まない」という寝っからの芸術家。小さい頃からずっと妖怪を描いていたそうです。

なぜ妖怪なのかを尋ねると「とにかく会いたかったんです」と真っ直ぐな答えが返ってきました。「いつか会いたい、描いていれば会えるんじゃないかという淡い期待を持ちながら、妖怪たちを描き続けています」。そんな柳生さんの気持ちが詰まった妖怪たちが妖怪美術館で紹介されています。

夜中にこっそりと金魚に餌をあげてくれるだけの妖怪もいれば、SNSのイイねが欲しいと思っている人に取り憑く妖怪など、私たちがこれまで「妖怪はこういうもの」と思っていた固定概念を取っ払ってくれる妖怪を展示しています。

妖怪美術館には館長の柳生さんに見初められた「妖怪」がたくさん紹介されていますが、私たちが今こうしてこの記事を読んでいる間にも、新たな妖怪は生み出され続けています。そうして、妖怪美術館はどんどんアップデートされていくのです。

妖怪美術館へのアクセス方法と料金

妖怪美術館は、香川県小豆島の土庄町(とのしょうちょう)にあります。

妖怪美術館の入館料は2,000円〜。ただ、一号館〜四号館への入館がセットになったものは2,900円とかなりお得ですし、前売りチケットは2,500円と400円も安く購入できます。

■詳細情報
・名称:妖怪美術館
・住所:〒761-4106 香川県小豆郡土庄町甲405
・地図:
・アクセス:土庄港から自転車で7〜8分または徒歩15分、「土庄本町」バス停から徒歩1分
・営業時間:10:00〜18:00(17:00受付終了)
・定休日:不定休
・電話番号:0879-62-0221
・料金:大人2,900円、中高生1,450円、小学生以下無料(割引チケット購入ページ
・所要時間:1時間〜2時間
・公式サイトURL:https://yokaimuseum.on-the-trip.com/

小豆島巡りにはレンタサイクル

妖怪美術館のある小豆島までは高松港から土庄港までフェリーでアクセスし、その後バス・タクシー・レンタルサイクルのいずれかで土庄町にある「迷路のまち」に向かいます。

一番のおすすめはレンタサイクル。自転車を借りる場所の営業時間〜午後5時まで借りることができ、値段はワンコインの500円(保証金1,000円)です。

レンタサイクルは土庄港の近くのいくつかのお店で受付されており、土庄港の隣にあるきれいで大きな「土庄港観光センター」が朝8時から貸し出しされています。


店員さんがみんな優しく、どこに行きたいかを尋ねると丁寧に教えてくれました。大きな荷物がある場合もこの観光センターで預かってくれるので観光に便利ですね。

■詳細情報
・名称:土庄港観光センター
・住所:〒761-4104 香川県小豆郡土庄町甲6194-10
・地図:
・アクセス:土庄港から徒歩10秒
・営業時間:8:00〜18:00(レンタサイクルは17:50返却)
・定休日:年中無休
・電話番号:0879-62-1666
・料金:レンタサイクルは営業時間内で500円、荷物預かりは営業時間内で200円
・公式サイトURL:http://www.s-olive.co.jp/kankou-center/index.html

妖怪は人間のいやなところを全部受け止めてくれる

いろいろな妖怪を知るだけではなく、妖怪を身近に感じるきっかけになってくれた妖怪美術館。特に、四号館では瞑想部屋のような場所で「妖怪とは一体なんなのか」を教えてくれました。

「暗い部屋の中で自分と向き合うことで、自分の嫌なところやダメなところなどを、全部妖怪にすると気持ちが軽くなる」。妖怪美術館のおかげで、今日も嫌なことや気持ちのモヤモヤを妖怪のせいにしつつ、明るく楽しく生きられる気がします。

All photos by 桃

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永野 桃 TABIPPO編集部 / フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

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