ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

ユーゴスラビアには旧ユーゴと新ユーゴがある


ユーゴスラビアでややこしいのは、旧ユーゴの他に新ユーゴがあることです。新ユーゴ(ユーゴスラビア連邦共和国)は1992年~2003年まであり、2共和国2自治州で成り立っていました。新ユーゴに加盟していた共和国、自治州は以下のとおりです。

・新ユーゴ
 セルビア(ヴォイヴォディナ自治州、コソボ自治州)
 モンテネグロ

6共和国2自治州の旧ユーゴは1992年になくなり、国内は民族対立による紛争状態になりました。新ユーゴではコソボ自治州においてセルビア人とアルバニア人の対立が激化し、紛争になったのです。新ユーゴの指導者であったセルビア人のミロシェビッチは紛争の責任を負わされ、国連旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷により起訴されました。

2003年、新ユーゴは「セルビア・モンテネグロ」となり、2006年にセルビアとモンテネグロが分離独立。2008年にコソボ自治州がセルビアの反対を振り切り、「コソボ共和国」を建国しました。

いまもなお支持されている旧ユーゴ

photo by shutterstoc
今でもバルカン半島を旅すると、中高年の方や高齢者の方は旧ユーゴが好きなようです。「旧ユーゴの時代は本当によかった」、「チトーは偉大な指導者」と聞く一方、「新ユーゴ」の話になると顔が険しくなり、次々にミロシェビッチを批判するセリフをよく聞きました。やはり「新ユーゴ」には紛争のイメージがあるのでしょう。

バルカン半島、特に旧ユーゴが治めていた地域は日本にはない魅力にあふれています。その土地の歴史を少しでも知ってから旅をすると、さらにおもしろさが増すと思います。

ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

RELATED

関連記事