私が海外を旅していた頃、縁があって仲良くなった旅人に強く勧められたポーランドの「ザリピエ」。
ポーランド人でさえも知る人が多くないと言われるこの村にはフラワーペイントが民家の壁一面に描かれた絵本の世界に迷い込んだような景色が広がっています。
一見すると女性向けの観光スポットのように見えますが、男一人でも十分に楽しめる心躍る場所でした。
ザリピエ村とは?
photo by Kenta Sugizaki
ザリピエは、ポーランド南部のクラクフから東に約100kmに位置する小さな村。
最もポピュラーな行き方は、クラクフからまずタルヌフという中間の町までバスに乗り、そこからザリピエ方面に向かうバス乗り換えます。
片道約4時間ほど。また、村は2~3時間ほどで全て見て周れるので、クラクフからの日帰りでも楽しめます。
ザリピエには畑の周りに家々が点在しており、民家の壁に鮮やかな花柄模様が描かれていることで知られています。
あまり観光地化されていないため、宿泊施設やレストランが無く人通りも少ない静かな村ですが、その素朴な雰囲気に心が和やかになります。
フラワーペイントのはじまり
photo by Kenta Sugizaki
フラワーペイントの起源は、19世紀頃だと言われています。
その昔、ここザリピエでは冬の寒さが厳しく、人々にとって暖炉は辛く長い冬を過ごすのに必要不可欠なものでした。
しかし、当時は家に煙突が無かったために冬が終わると天井や壁が煤で黒くなってしまうことが人々にとっての悩みだったとか。