最近ちらほら耳にする「ゼロ・ウェイスト」という言葉。ゴミを出さない社会を目指すことを言います。
「また難しそうな言葉が出てきたな」なんて思ってる人も多いのではないでしょうか。
実は私も、ポーランドに来る前はゼロ・ウェイストという言葉さえ知らなかったのですが……。ヨーロッパの人々の生活に触れて「ゴミを出さないための行動って意外とシンプルで簡単なんだ」ということに気づきました。
そこで今回は、ポーランド生活で学んだ、ゴミをなるべく出さないシンプルな暮らし方について紹介したいと思います。
毎日のゴミを減らすための考え方
photo by sakiko gorai
ゼロ・ウェイストのために日々のゴミを減らすのって、意外と簡単です。
「すぐにゴミになるものをなるべく使わない・買わない」ということを意識すると、自分が出しているゴミを減らすことができます。
私は最近まで「ゴミを出さないために」なんてことは考えずに、ただ便利さや快適さを求めて生活していました。けれど、ポーランドに住んではじめて「日本では当たり前に使われている“すぐにゴミになるもの”が、ヨーロッパでは当たり前じゃない」ということに気づきます。
ちょっとした便利さや快適さよりも、すぐにゴミになるものをなるべく使わない・買わないことを優先させてみると、毎日のゴミを減らすことができました。
ポーランドで学んだ、ゴミをなるべく出さないシンプルな暮らし方
そこで、私がポーランドに住んで、ヨーロッパの人々から学んだ、ゴミをなるべく出さないためのシンプルな暮らし方をいくつか紹介したいと思います。
量り売りで必要なものを必要な量だけ買う
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ポーランドで学んだゴミをなるべく出さない暮らし方の1つ目は、量り売りで必要なものを必要な量だけ買うことです。ポーランドのスーパーでは、野菜もパンもビニールに入っていません。ずらりと並ぶ品々の中から、自分が必要な分だけ手にとって量をはかって買います。
はかり売りをすることで
・必要な分のみ購入するので無駄がない
といったメリットがあります。
はじめは「何だか面倒くさいな」「ちょっと不衛生?」なんて思ったりもしましたが、すぐに慣れました。今では、毎日布のエコバッグを持参して野菜や果物を詰めています。
そのビニール袋ほんとに必要?使う前に考えてみる
ポーランドで学んだゴミをなるべく出さない暮らし方の2つ目は、「このビニール袋ほんとに必要?」と使う前に考えてみることです。
日本のスーパーで買い物するとき、ちょっとした便利さのために使われて捨てられるビニール袋は、実はすごい量です。
・生理用品が見えないよう小分けに黒いビニールに入れる
・「冷たいもの」と「温かいもの」を分けてビニールに入れる
どれも、ポーランドでやっていると驚かれることばかり。
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ちょっとした便利さや快適さのために、たくさんのビニールを使っている自分に気づき、「このビニール袋って本当に必要?」とあらためて考えてみるようになりました。
たとえば、水や汁が漏れたら嫌だからと、豆腐や肉をビニールに包んでからバッグに入れていたのですが、「エコバッグが汚れるかも」というリスクのためにいくつもビニール袋を使うのは、なんだか本末転倒です。
生理用品はそもそも「見せてはいけない」ものなのでしょうか?
「冷たいもの」と「温かいもの」は、別々のビニールに入れる必要があるのでしょうか?冷たいものだけエコバッグに入れて、温かいものは手で持つこともできます。
このように、すぐにゴミになるビニール袋を使う前に「このビニール袋、ほんとに必要?」と改めて考えてみることで、ビニールの使用量を減らすことができました。
お茶やコーヒーは「淹れて」飲む
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ポーランドで学んだ「ゴミをなるべく出さない」ための暮らし方の3つ目は、お茶やコーヒーは「淹れて」飲むということです。
日本とは異なり、ヨーロッパでは、ペットボトルや缶に入った飲み物はあまり売られていません。家やオフィスでは自分が淹れたコーヒーやお茶を飲んで、外ではカフェに行ってカップに淹れてもらいます。
コーヒーやお茶を自分で淹れて飲むようにすると、自然と缶やペットボトル、紙カップのゴミも減っていきますよね。ちょっと時間はかかりますが、自分で好きなお茶やコーヒーを淹れて飲むと、とてもおいしいしヘルシーです。
ゴミをなるべく出さないシンプルな暮らし方をしてみませんか
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日々の生活を見直してみると、ゴミを減らすのって、意外と簡単です。毎日の過ごし方や選び方をちょっと変えるだけで、ゴミを出さない暮らしができます。
便利さや快適さのために使っているビニール袋やペットボトル、紙カップ、ストロー。「本当に必要?」「その後ゴミにならない?」と立ち止まって考えて、ゴミをなるべく出さないシンプルな暮らし方をしてみませんか。