沖縄のグスク(古琉球)は一般には城と訳しますが、グスクの中には御嶽という聖地であり拝所であるものも置かれて参拝者も訪れていたようです。
復元された首里城を見ると王の居城として、拝所として建てられたことがわかります。統治と祈りの場所としてのグスクを訪ねてみませんか。
首里城は日本と中国の様式がまじりあっています
首里城は古代からのグスクのうち唯一復元されているものです。1945年に沖縄戦で焼失した首里城は戦後少しずつ復元されていきますが、正殿などの復元は1989年になって始まりました。2000年の沖縄サミットでは北殿が夕食会場に使われています。
中国や日本の築城文化が混在した独特の建築様式は高度な石組み技術とともに建てられた当時の繁栄がしのばれます。ちなみに正殿の正面は西に向いています。
城壁と門は中国の城のようです
photo by Richard, enjoy my life!
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瑞泉門、歓会門、久慶門は1470年代に作られました。石造りの高い城壁と頑丈な門は、堀に囲まれた日本風の城とも京都御所とも雰囲気が違いますね。
弁財天堂と円鑑池、円覚寺は日本風
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弁財天堂や円覚寺と名前を見ると日本風だなぁと思いますが、屋根の反り方は中国風です。
園比屋御嶽は宗教施設です
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園比屋武御嶽(そのひゃんうたき)とは石門と周りの森の総称です。場所は守礼門と首里城歓会門の中間にあり、国の重要な行事や祭祀に関係が深く、今も祈りに訪れる人が多いです。
国王が巡行のために首里城を出る時に安全を祈願したり、聞声大君が即位式のため斎場御嶽(せーふぁーうたき)へ行くときも初めにここでお参りをしてから行きました。