今回はイスラエルの世界遺産全7ヶ所を紹介します。イスラエルは古代から文明が発達していたパレスチナ地方にあり、歴史的、宗教的な見どころが多くあります。最大の観光名所は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の三大聖地であるエルサレムの旧市街です。
エルサレムの旧市街とその城壁群
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教全ての聖地とされるエルサレムには過去も現在も殉教者が耐えません。嘆きの壁やゴルゴダの丘、岩のドームなど宗教色の濃い歴史的建造物の多い都市でもあります。
周辺都市は情勢が危うく、また宗教間で歴史を通して領有権が争われてきたことなどから、最も長い期間危機遺産として登録されている物件です。
テルアビブの白い都市
第一次世界大戦後、テルアビブにはユダヤ人を中心に多くの移民が流れてきました。移民たちのために多くの住居が必要とされ建てられたのがこの白亜の都市です。
20世紀前半の都市計画の優れた例証として、世界文化遺産に登録されました。暑さを避けるために塗られた、熱を反射する白壁の家々は独特の景観をもたらしています。
マサダ
ヘブライ語で要塞を意味するマサダは、その名の通り岩山の上に築かれた要塞跡です。紀元前120年頃に建設された要塞は、後にヘロデ王の離宮兼要塞となりました。
現在でもマサダはユダヤ人にとって民族の聖地となっています。観光客は麓からのロープウェイに乗って行くことができます。2001年に世界文化遺産に登録されました。
ハイファ及び西ガリラヤ地方のバハイ聖地群
バハイ教はバーブによるバーブ運動をきっかけにバハーウッラーによって創始されたイスラム教系の新宗教で、ハイファにはバハーウッラーの墓、バーブの霊廟など26の建築物が2008年より世界文化遺産に登録されています。
ここには教団本部棟をはじめ、住居、庭園、墓地などがあり、バハイ教の信者達にとっての聖地となっています。
photo by eutrophication&hypoxia
香料の道-ネゲヴ砂漠都市
かつてナバタイ王国が栄えたハルザ、アヴタット、マムシット、シヴタの4つの砂漠都市がまとめてネゲヴ砂漠都市と呼ばれています。これらの都市を経由する香辛料や香料を運ぶための交易路が香料の道です。
紀元前3世紀から2世紀にかけて古代ナバタイ人によって利用されました。周辺には要塞や隊商宿などの遺跡も残っています。
ユダヤ低地の洞窟世界マレシャとベト・グヴリン
石灰岩の層から掘り出された人工の洞窟群です。マレシャとベト・グヴリンの地下にあり、2000年にも渡って発掘が続けられながら洞窟が拡張されていったと考えられています。