カザフスタンは国土面積が世界第9位、日本のおよそ7倍の大きな国です。国土の大半は草原(ステップ)と砂漠で、人が住む都市は南部の山地沿いやオアシス地帯です。
かつては、シルクロードの中継地点として栄えた場所ですが、カザフスタンを訪れたことがある日本人旅行者は稀でしょう。しかし、2017年の万国博覧会の会場はカザフスタンのアスタナです!
ぜひ、カザフスタンのことをもっと知ってほしい。そこで今回は、カザフスタンにある世界遺産の全てをご紹介します。
シルクロード:シルクロードの始点、天山回廊の道路網
中国とカザフスタン、キルギスの共同登録となる世界遺産。世界で初めて東西の国を結んだ道シルクロードは、交易によって多くの物が行き来しただけではなく、宗教や文化の伝播という点でも大きな役割を果たしました。
世界遺産に登録されたのは現在の西安である長安から中央アジアにいたるまでで、全長は約8700kmです。
タムガリの考古的景観にある岩絵群
カザフスタン南東部に広がるチュリ山岳地帯には様々な岩絵が施されています。この場所は遊牧民などの様々な民族が行き交う場所だったため、絵は多種に及び、それぞれが特徴を持ち芸術性に長けています。
紀元前14世紀頃から描きだされた5000を越える絵は当時の暮らしぶりや儀式、社会組織などを今に伝える非常に歴史的価値の高いものとして世界文化遺産に登録されました。