ロシア・ベラルーシ・ウクライナへは他のヨーロッパ諸国と異なり、いくつか注意点が必要です。特に、ベラルーシからロシアを経由して日本へ帰国する際にトラブルが発生しています。
それでは注意点を見ていきましょう。
ロシアへ旅行するにはビザが必要
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現在、ロシアへ渡航する際には一部の例外を除き、ビザを取得する必要があります。ここでは、一般的な観光ビザの取り方を説明します。
観光ビザを取得する際に必要なものはパスポート、バウチャーのコピー、申請用紙(証明写真4.5cm×3.5cmを貼り付ける)です。申請用紙はロシア連邦外務省のホームページから記入しプリントアウトします。
問題はバウチャーのコピーです。一番オーソドックスな方法は宿泊するホテルから入手する方法です。ホテルのホームページから滞在日程や訪問都市を記入し、手数料を払ってバウチャーの発行をお願いします。
遅くとも、約1週間後にメールでバウチャーが送られてきます。なお、バウチャーは「ビザサポート」と表現されている場合もあります。
裏技はバウチャーを発行する会社に依頼すること。簡単な記入で即座にバウチャーを入手できます。ただし、発行手数料がホテル経由よりも高い場合がありますのでご注意ください。
そして、書類をロシア大使館・領事館へ持参します。申請後、10業務日後であれば無料でビザを発行してくれます。10業務日前からは有料になります。なるべく早めに申請しましょう。
オンラインビザの取り方について
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2017年8月から極東ロシア、カムチャッカ半島に限り、オンラインでロシアビザが取得できるようになりました。つまり、今までのような書類集めや大使館に行く手間が省けます。なお、空港でビザが取得できる「アライバルビザ」とは異なります。
オンラインビザを取得する場合はロシア連邦外務省の「電子ビザ取得手続き」をチェックしましょう。ここで、オンラインビザで通過できる国境ポイントを確認する必要があります。
例えば、ウラジオストクへ行く場合は飛行機でもオンラインビザはOKですが、サハリンへはオンラインビザを所持しても飛行機で入ることはできません。サハリンへ飛行機でアクセスする場合は、従来のビザが必要です。
オンラインビザの申請は「電子ビザ取得手続き」のページから申請できます。なお、処理に時間がかかるので、入国1週間前に申請したいものです。オンラインビザといえども、時間に余裕を持たせることをおすすめします。
ベラルーシへ旅行する際にもビザが必要
ロシアの隣国、ベラルーシへ旅行する際もビザが必須。
滞在10日以内の観光ビザですと、パスポート、申請書(証明写真4.5cm×3.5cmを貼り付ける)、ホテル予約確認書(ホテル側のサイン入り)、海外旅行保険の証書(コピー)が必要です。
なお、ロシアとは異なり郵送可です。申請後、最短で5業務日となります。
ロシア経由でベラルーシへ行く場合の注意点
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モスクワを始めとするロシアの空港を経由してベラルーシへ行く際は、ベラルーシビザの他にロシアのトランジットビザが必要となります。ロシアとベラルーシは「連合国家」として、出入国管理を統一しています。
なおベラルーシからロシア経由で日本へ帰国する際も、ロシアのトランジットビザが必要です。
ロシアのトランジットビザを持っていないがために、飛行機に乗れない日本人観光客が急増しています。十分、ご注意ください。
ウクライナからロシア行きの飛行機は運休中
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残念ながら、2016年7月現在、ウクライナ~ロシア間の飛行機は双方の制裁の影響により、運休しています。どうしても、ウクライナからロシアへ飛行機で移動する場合は、ビザのいらないモルドバのキシナウ経由を選択しましょう。
最後に
ロシア、ベラルーシ、ウクライナのビザに関する問題は大変複雑で流動的です。旅行される際は、必ず事前にこの地域を専門とする旅行会社に問い合わせることが賢明です。