ライター
古性 のち フォトグラファー / 物書き

1989年横浜生まれ。タイ・チェンマイ在住。世界中を旅しながら写真と言葉を中心にSNSにて作品を作るクリエイター。2016年の世界周遊旅をきっかけ多拠点生活をスタート。これまで訪れた国は30カ国以上。仕事は写真の他、コミュニティ運営やエッセイ執筆、SNSコンサルなど。雑記や旅写真を気ままに詰め込んだSNSの総フォロワーは現在20万人程。

東京から南に約1000km。太平洋に浮かぶ楽園と呼ばれる島「小笠原諸島」に向かったのは、少し空気が冷えはじめた冬のことでした。

こんにちは。旅をしながらフリーランスでライターをしています、古性のちです。みなさんは、約30の島からなる小笠原諸島(おがさわらしょとう)が、実は東京であることを、ご存知でしょうか?

どこまでも、蒼い海。

打ち寄せる波の音と、遠くに見える、クジラたちが子育てにやってくる海。

むせかえるような赤い色に燃える空。

同じ東京のはずなのに、わたしたちの知っている東京とは、まるで別物。そこはまるで、誰もが夢見るような楽園が広がっています。

今回は、まだ小笠原諸島に1度も訪れたことがないみなさまに向けて、わたしが見てきた小笠原諸島の魅力を、ぐっと詰め込んでお届けしたいと思います。ちなみに通常は5泊6日の旅ですが、特別便で3泊4日(実質1泊2日)という超弾丸で行ったので、短期で訪れる際のなにか、参考になれば嬉しいです。

小笠原諸島とは

小笠原諸島は、東京から南に1000km、太平洋に浮かぶ島々です。

地図だとこのあたり。「東京都特別区」とされている、立派な東京都です。年間を通じてあたたかい、過ごしやすい島です。

上陸できるのは週に1度。24時間船に乗り続ける

気になるアクセスですが、小笠原諸島には空港が存在しないため、アクセスは定期船、もしくはクルーズ客船しかありません。

しかも片道24時間かかるという……!「まあ揺れなければ平気でしょ!」という方にも悲報なのですが、季節によっては結構、揺れます。ただし、酔い止めを飲んでいる方などは問題なさそうだったので、事前対策できれば問題なさそうです。中の様子などは、下に続くレポートで!

クジラをはじめとした海の生物たちに出会える

日本の大陸から遠くはなれているため、そこに暮らす生物たちは、独自な進化を遂げています。小笠原でしか目にすることができない植物や、動物たちもたくさん。そのため、「東洋のガラパゴス」の異名も持ち合わせていたりします。

クジラやイルカなど海のアイドルたちにも遭遇することができます。また、日本最大級のアオウミガメの産卵地でもあります。生き物好きにはたまりません。

世界自然遺産に登録された島

独特な自然の価値が認められ、世界自然遺産として登録されました。「屋久島」「白神山地」「知床」に続いて、4番目の登録となります。その美しさは、息を飲んで見とれてしまうほど。世界各地から熱狂的なファンが訪れています。

3泊4日の弾丸で小笠原諸島に行ってきました

今回、BackpackFESTAの副賞として、5名のメンバーで(しかもみんなこの日がはじめまして!)小笠原諸島・父島を訪れることになりました。旅行の期間は3泊4日。……なのですが、実質島には1泊2日の超弾丸旅だったりします!

1日目:竹芝客船ターミナルから「新おがさわら丸」に乗り込み出発!

船に乗り込み、さっそくデッキへ。この日はお天気にも恵まれて、真っ青な空と海が広がっていました。旅感、盛り上がってきます! ここから24時間、この船とのお付き合いがはじまる……。

ターミナルを見送って、7デッキにある展望ラウンジに移動。実はこの新おがさわら丸は、リニューアルしたばかり。どこもかしこもピッカピカなんです。

カフェカウンター完備・ちいさな売店も完備。机も椅子も常備されているという、何だか船の中にいることを忘れてしまいそうな快適さ。

もともと船酔いしないわたしは、仕事も余裕。大きな窓から海を眺めながら、憧れの海の上ノマドワーク。

当然ながらインターネットは通じないので、執筆や写真の編集などをちょこちょこやったり、本を読んだりしてました。

ピッカピカの食堂も完備。メニューも豊富。お腹が空いたらここで食べられます。昼・夜1度ずつ、こちらのスペースで小笠原諸島についての紹介ムービーや、お話を聞くイベントも開催されていました。

「24時間て、しんどいなあ……」と思っていたのですが、エコノミーの寝室スペースもとても寝心地がよく、気づけばあっという間に小笠原諸島の父島に到着してました。リニューアルした新おがさわら丸、本当にすごい!

(ただし、わたしの三半規管が人並み外れているだけな気もしているので、不安な方は酔い止めを必ず飲んで挑んでくださいね)

2日目:AM11:00 小笠原諸島・父島に到着

そんなこんなで、24時間船に乗りたどり着いた先は……

めっっっちゃあおーーーーーーーーい!!!(感動)

なんじゃこりゃ……青い。どこまでも青い。青い。青い!!!もう何が何だか、とにかく見たこともない美しい世界が広がっていました。

この底抜けに明るい海の青は「ボニンブルー」と呼ばれていて、小笠原特有の海の色らしい。

もうこれだけで、きた甲斐が、あった(確信)

AM12:00 お昼はHeartRockCafeで名物のサメバーガーをパクリ!

父島に上陸したのは、出発後から24時間後の午前11時。島らしい、のーんびりした空気を味わう……前に、腹ペコのお腹をどうにかしなければ。

ということで、海の見えるカフェ「HeartRockCafe」に駆け込む。同じ船に乗っていたひとたちが、すでにたくさん押し寄せていました。

ここの名物はサメ肉を使ったサメバーガー。「フカヒレの原料、ヒレだけが取られて捨てられてしまう」という悲しいサメの現状に待ったをかけるべく、スタートしたのがこのメニュー。

口に入れてみると、臭みはほとんどなく、軽い口当たり。もはやサメと言われなければ分からないかもしれません。あっさりとクセもないので、ぱくぱく食べられます。普通にめっちゃ美味しい!

PM13:00 島の自然をめぐるエコツアーに参加

お腹がふくれたあとは、竹ネイチャーアカデミーさんの、トレッキングツアーに参加。浜辺〜旭山までを、ガイドしてくれる3時間のコースです(5000円)。まずは珊瑚だらけの海岸で、生態系のお勉強。

真っ白な砂浜かと思いきや、ほとんど珊瑚で埋め尽くされています。たまに、ウミガメやイルカの骨なんかも流れ着くらしく、みんなでキョロキョロ探したりしました。

浜辺の次に連れられてやってきたのは、旭山。見たこともない植物たちで埋め尽くされています。緑と光のコントラストが美しい。

小笠原諸島は、これまで大陸と地続きになったことがないため、独特の生態系をもつ植物たちがたくさん生息しています。植物好きにはたまらない島ですね。

歩くこと1時間ほどで頂上に到着。ここからは絶景を楽しむことができます。ちなみにわたしはトレッキングする装備を持ち合わせていなかったため、パジャマ登山という女子力の低さを見せつけるスタイルでのぼってきちゃいました。

頂上までくると、雲の合間から太陽が。

こんな真っ青なボニンブルーに出会えます。ため息がでるレベルで美しいので、覚悟して登ってください。

この後、夕日を求めて展望台「ウェザーステーション」までのぼってみたりもしました。夕日を待っている間、何度もクジラの姿を見つけることができて、周りにいる人たちと「わーっ」と湧き上がるあの一体感は、なんとも言えません。いつまでもぼーっと、釘付けになってしまいました。

下山したあとは、お腹がすいたので早めの夕食。この日は島名物の「アオウミガメの煮込み」を食しました。人生初のウミガメだったのですが、わたしは苦手かもしれない……!(美味しい〜!と食べてる方もたくさんいる)

亀料理は、島のあちこちで食べることができるので、ぜひぜひチャレンジしてみてください。食べられなかったけれど亀寿司、チャレンジしてみたかった。

ライター
古性 のち フォトグラファー / 物書き

1989年横浜生まれ。タイ・チェンマイ在住。世界中を旅しながら写真と言葉を中心にSNSにて作品を作るクリエイター。2016年の世界周遊旅をきっかけ多拠点生活をスタート。これまで訪れた国は30カ国以上。仕事は写真の他、コミュニティ運営やエッセイ執筆、SNSコンサルなど。雑記や旅写真を気ままに詰め込んだSNSの総フォロワーは現在20万人程。

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