情熱の国、スペインといえばクレイジーなお祭りに、美しいフラメンコ。そんなスペイン南部のアンダルシア州は、特に「スペインっぽい」要素が詰まった場所です。
フラメンコも闘牛も、実はスペイン南部のアンダルシア州発祥なんです!今回はそんなアンダルシア州の州都、セビーリャに滞在中の筆者が、舌鼓を打ち続けている地元グルメを紹介したいと思います。
セビーリャってどんなところ?
セビーリャは上記の通りスペイン南部のアンダルシア州の都で、スペイン第4の都市です。地理的にも経済規模的にも、スペインの福岡と考えるとわかりやすいです。
セビーリャにはまだ「伝統的なスペインっぽさ」が残っていて、モダンなマドリードやバルセロナとは少し雰囲気が異なる点も魅力です。スペイン最大のカテドラル(大聖堂)や、美しいヒラルダの塔、そしてイスラームの名残が溢れ出るアルカサルなど、観光するにもみどころたっぷりです。
しかし、セビーリャの魅力はなんといっても、物価の安さなんです!日本はともかく、スペインの他の都市と比較してもごはんが圧倒的に安くて、美味しいんです。スペイン人の国民飲料ビールなんて、一杯1ユーロ前後で飲めちゃうんです。
これを聞いただけで、もうセビーリャに行きたくなってきましたね。筆者もこの文章を作成しながら、よだれがでてきました。
街のどこのお店に入っても陽気な店員さんが美味しいメニューを提供してくれますが、今回は本当に良い店だけを厳選して、4件のバル・レストランを紹介します。
おすすめその1. 17世紀から続く老舗バル「El Rinconillo」
セビーリャで1番歴史のあるバルであるEl Rinconilloは、地元民なら誰もが一度は行ったことのある定番中の定番です。写真でもわかるように創業はなんと1670年。もう約350年前です。
日本はその当時、鎖国が完成していたころですね。まだ松尾芭蕉が「奥の細道」を発表する前です。
いつも夜になると、地元民や観光客で賑わっています。いわゆる「タパスバー」なので立食形式で、タパスをつまみながらお酒を飲むところなので、ゆっくり食事を楽しむというよりは手軽に「スペインっぽさ」を楽しみたい方にはおすすめです。
El Rinconilloの見どころの一つは、店員さんがバーカウンターに、注文した品の値段をチョークで記入していくところです。これは昔ながらのスタイルらしいで、正直に言うと「ほんとに計算あってる?」と思ってしまいますが、いつも合ってるのが不思議なところです。
バーカウンターでは店員さんとの距離も近いので、会話を楽しんだり、生ハムを切る様子も観察したりできます。
おすすめその2. 少しだけ和テイストが漂うレストラン「Perro Viejo」
先ほど紹介した伝統的なEl Rinconilloとは異なり、モダンでスタイリッシュな雰囲気のレストランであるPerro Viejoは、開店すると2階建てのレストランがすぐ満席になってしまうほど人気の場所です。
スペイン料理と、日本食や他の国の料理とのフュージョンが多いメニューは、とってもおしゃれで、絶品です。マグロのタタキ(Tataki de atun)など、日本語のワードを発見すると少しテンションが上ってしまうのは私だけではないと思います。
Perro Viejoはレストランなので、ゆっくり座って食事を楽しむことができます。テラス席もあるので、天気の良い日には太陽の光を浴びながら、そよ風を肌で受け止め、街行く人々を眺めながら食事を楽しむこともできます。
このお店に来たら、ぜひ堪能してほしい一品があります。それはデザートです。基本的にスペインのお菓子は日本人には甘すぎることが多くて、完食するのが大変なのですが、Perro Viejoでは適度な甘さで、ほっぺたが落ちるくらい美味しいです。
特にTorrija(トリーハ)という小さなパンを揚げてソースを絡めた、いわばフレンチトースト的なデザートが絶品です。
トリーハは元来3月の聖週間に食べるお菓子で、はちみちたっぷりの激甘である場合が多いですが、ここではティラミス風味で、上にバニラアイスとカスタードクリームがのっています。想像するだけでお腹が空いてくるこの一品をぜひ味わってほしいです。