ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

いよいよ、就活シーズンが到来。筆者の阿部サキソフォン(@mnooooom)は就活に成功した……とはとても言えず、いつの間にか「内定」をもらうことが目的になっており、結果自分がやりたい仕事とのズレを感じながらも一度は就職をして、すぐに退社することになりました。

そんな私のような迷える子羊を生まないためにも、ぜひ「旅人採用」を利用してほしいのです!(当時あったなら、絶対に利用していた)

これから就活する人も、一度就職したけれど転職を考えている人も、旅を通じて培ったスキルや経験を仕事に生かすためにも、「旅人採用」を利用してみてはいかがでしょうか?実際にどのように進んでいくのか、身分を隠してこっそりとサービスを利用してみることにしました。

 

旅人採用のサイトを確認、LINE@を登録

早速、旅人採用のサイトを確認してみましょう。旅人採用ってなに?どんな人に向いているの?など、気になる情報がずらり。

ふむふむ、読み進めていると「バックパッカー、世界一周だけでなく、海外留学やワーホリなど、海外滞在の経験があり、企業に就職がしたい!と思っている全ての旅好きの方」が対象とのこと。

まさに私(俺)のこと〜〜〜!と思ったそこのあなたは、条件を確かめて「新卒でエントリー」「中卒でエントリー」から進んでいきましょう。まだ具体的なことは決めてないけれど、興味があるから話を聞いてみたいという方は「LINEで気軽に相談する」をクリック。

友達になって早々、いかついグラサンの男性が送られてきました。旅人採用、しょっぱなからパンチが効いています。

 

LINEでやり取り、カウンセリング日を決定

いくつか質問が送られてきますので、それに対して回答します。前の会社を3ヶ月を辞めたわたしでも、本当に大丈夫なのかなぁ……。

聞かれた通り回答しましたが、読めないタイ語が送られてきました。サワディーカーか、コップンカーのどちらかかな?と軽く流しつつ、次に進めていきます。

「ご希望の業界」もまだ決まってないという人も大丈夫。この時点でまだはっきりと決まっていなくても、カウンセリングで丁寧に相談に乗ってくれます。

 

旅経験豊富なカウンセラーと対面

何回かLINEのやり取りをした結果、オフィスでカウンセリングをすることに。オフィスに着くと、担当してくれる田村彰康さんが出迎えてくれました。

 

……わあ、楽しそう。

 

田村彰康さん(以下、田村):本日はお越しいただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

阿部サキソフォン(以下、阿部):こちらこそ、よろしくお願いします(プロフィールの写真はクセが強いけど、意外と普通の人かも……)。

田村:はじめに、旅人採用の流れについて説明しますね。まずLINEからエントリーしていただき、今どのような職場で働いてるか、どんな仕事をしているかをうかがいます。その後カウンセリングの日程を決めたところで、こちらから転職相談フォームをお送りするので回答してもらい、実際にお会いして旅の経験などを聞いていきます。

阿部:記事にしやすいように、ご丁寧に説明いただきありがとうございます。

 

旅の経験を聞きながら、その人の本質を探る

田村:では最初に、こちらのマッチングシートをご記入ください(スッ)。この回答に沿って、その人の強みや本質的な部分を探っていきます。

業界または職種で絞るのか、こんな社風があるところで面接受けていこうなど……会ってすぐに会社を紹介するわけではなく、会って直接お話をしながら考えていきます。

 

阿部:(カキカキ……)そういえば、こちらに来る前に転職相談フォームも提出しましたが、そちらも参考にするんですよね?ところどころ答えるのが難しい項目があって、何が正解なのかなぁって思いながら書きました。

田村:提出いただいたフォームやこちらのシート、そして直接お話することで、その人の性格も見えてきます。僕らがご紹介する企業に推薦する際にも、話の中で出たエピソードとかも使えるんです。その人の良さを引き出して、「こういう業界で活躍できる」というヒントを提示することで就活スタイルをクリアにしていきます。

阿部:よくある「大学生活で学んだことは?」のような質問ではなく、旅の経験などを聞かれるのはなんだか新鮮……。ちなみに直接お会いして、どのように話を進めるんですか?

田村:まずは、僕自身の自己紹介をしていますね。訪問した国の話とか、旅の話を中心に。

阿部:旅人だと、仕事ではなく旅の話で盛り上がってしまいそうですね(笑)。

田村:そういうこともありますね(笑)。阿部さんは大学時代にアメリカに留学されていたそうですが、そのとき何か学んだことはありますか?

阿部:学んだことというか、印象に残ったエピソードがあって。当時ジャズ研究部に所属していてサックスを吹いていたんですけど、通っていた語学学校の修了式でなぜか演奏することになったんです。いつもはバンドを組んでいて1人で演奏したことなんて初めてで……。

ど緊張しながらも吹き始めると、クラスメートが盛り上がってくれて、立って踊ってくれたんです。自分にもこんなことができたんだ!こんなに度胸がある!と、自分でも驚きでした。

 

田村:それはすごい!自信と達成感があったんですね。大学を卒業されたあとは何をしていましたか?

阿部:新卒で会社に入り、ガスの訪問営業をしていました。営業に対して嫌な気持ちはありませんでしたが、だんだんと自分が売る商材に自信が持てなくなってきて、快く勧められなくなってきたんです。そんな気持ちのままで続けられないと思い、わずか3ヶ月で退社してしまいました。

田村:自分でその違和感に気づけて、早めに決断したことは良いと思います。海外の転職回数は平均して7回くらいですが、日本はたったの2回と言われています。ちゃんと自分の意思や理由がはっきりしていたり、前の職場での学びがあったりすれば決して否定されることはないので、次に活かせれば大丈夫です。

阿部さんはその会社を辞められたあと、ライターを始められたんですね。ライターの仕事は収入が不安定だと思いますが、それでも続けられた源はなんでしたか?

阿部:記事を読んだ読者から、反応をもらえることが嬉しかったですね。「旅に出たくなりました!」などの意見をもらえるのが嬉しくて、自分が人の心を動かせているんだなと実感しました。

田村:そっか、阿部さんはやりがいを感じられたり、誇りが持てたりすることが仕事において重要なんですね。前の会社を辞めてよかったと思います。辞めた理由も、しっかり言えたら大丈夫。ただ、この次の仕事を探すときに同じ過ちをしてほしくないんです。

就職で大切な軸は、「価値観」と「業務内容」。会社には、その会社が持っている理念に共感した人が集まってきます。ビジョンを大切にしてる会社は同じような人が集まってくるので、そこから社風や文化も見えてきます。就活をしていて、一番最初に見るべきページは「理念」の部分ですね。

田村:そして、業務内容。阿部さんが最初のキャリアで失敗されたのは、まさにここです。自分がやる業務は何なのか、会社の方向性的にどういう風に変化していくのか、など。働く上で裁量があるかどうかも大切なポイントの一つで、阿部さんは裁量を与えられて奮起するタイプだと思います。

阿部:確かに、前の会社は業務内容ではなく人事の方に惹かれて選んでしまいました……。

ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

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