TABIPPO.netでは、各国の世界遺産と観光名所を紹介しています。2015年時点で世界遺産の登録件数は1,007件(161カ国)になりましたが、特に有名な場所以外はまだまだ知られていない場所もあります。
今回はギリシャの世界遺産全7ヶ所を紹介します。バルカン半島やエーゲ海に浮かぶ3,000もの島々からなるギリシアは、様々な伝説や古代遺跡を持つ神話の国です。
メテオラ
ギリシャ北西部に切り立つ奇岩群の上に建つ天空の修道院。11世紀頃に建設が始まった修道院はどんどん増え続け、24もの修道院になりました。
そのうちの6つが今も使用されており、中ではビザンチン芸術のフレスコ画などを見ることができます。自然遺産と文化遺産両方に指定されているメテオラの歴史的価値と絶景は必見です。
アテネのアクロポリス
古代ギリシャ文明の名残を強く残す首都アテネのアクロポリスは、ギリシャに数多くあるアクロポリスの中でも最も知名度が高く、その中でもパルテノン神殿はギリシャ文明の象徴として有名です。
アクロポリスからは街を見下ろすことができ、古代から街のシンボルとなっていました。最も聖なる場所とされているエレクティオン神殿も見所の一つです。
パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ)
神聖学者ヨハネが「ヨハネの黙示録」と「ヨハネによる福音書」を著した場所とされるパトモスには、10世紀後半に聖ヨハネに捧げられた修道院が建設されました。
それ以降、キリスト教信者にとっての巡礼地のひとつとなり、ギリシャ正教の学問の場ともなっています。周辺の古代居住地には多数の宗教的建築物なども含まれ、歴史的な価値が評価されて世界遺産に登録されました。
ミケーネとティリンスの古代遺跡群
1876年にミケーネ遺跡が発見されたことで、当時伝説とされていたミケーネ文化の存在が明らかになりました。アトレウスの宝庫とも呼ばれる墳墓からは黄金細工が多数発見され、ミケーネ文明が黄金文化だったことがわかっています。
文明の絶頂期に作られた城塞や宮殿がティリンス遺跡に残っており、青銅器時代初期から7000年間の間に作られたと言われています。
ロードス島の中世都市
12メートルにも及ぶ高くて厚い城壁に囲まれた旧市街は、中世の街並みをそのまま残しています。エルサレムから移住してきた聖ヨハネ騎士団によって作られた町の見所は、ラオコーン像がある騎士団の宮殿です。
まるで砦のようにも見える独特な雰囲気を持った宮殿からは城壁の上を歩くことができ、美しいエーゲ海を背景に旧市街を一望することができます。
デロス島
ギリシャ神話においてアポロンとアルテミスが産まれたとされている土地であるデロス島は古代ギリシャでは生地とされていました。19世紀に発掘が始まって以降、アポロン神殿とアルテミスの聖域を代表とする、最盛期の頃の遺跡が多数発掘されています。
最も有名な見所はライオンの回廊。現在並んでいるものはレプリカですが、大理石の本物の像は遺跡中央の博物館で見ることができます。
デルフィの古代遺跡
アポロンの神託と呼ばれる神のお告げが行われた聖域として有名な遺跡であるデルフィは、古代ギリシア世界において地球の中心と考えられていたため「大地のへそ」という別名も持っています。
パルテノン神殿と同等の規模であるアポロンの大神殿は38本の重厚なドーリス式円柱に囲まれており、神秘的な空気を醸し出しています。
photo by PapaPiper (Travelling)
テッサロニーキの初期キリスト教とビザンチン様式の建造物群
ギリシャ第二の都市であったテッサロニキにある、ローマ帝国時代からビザンティン帝国時代にかけて建設された15の聖堂とモザイク美術などの価値が評価され、世界文化遺産に認定されました。
中でも5世紀に建造されたギリシャ正教の教会であるアギオス・ディミトリオス聖堂は、一度火災にあったものの焼け残った資材を利用して再建設されたことで知られています。
コルフ旧市街
ギリシャにあるコルフは14世紀から400年の間ベネチアに支配されており、その名残が今も色濃く残されています。古くから海上貿易の船が行き交っていたアドリア海に面するコルフは、地理的理由から軍事拠点となっていました。
ベネチア人が「アドリア海の鍵」と呼んだこの街には、オスマン帝国から守るために気づいた要塞などがあり、旧市街がそのまま世界遺産に認定されています。