一日の仕事を終えて、一度家でシャワーを浴びてから空港へ。飛行機の中でうとうとして、目が覚めたらそこは常夏のマレーシア。そんな旅が、とうとう叶う日がきました。
2022年4月1日にマレーシアの国境が開き、8月1日には入国に関わる制限が撤廃されました。時を同じくして、マレーシア航空が、羽田空港と首都・クアラルンプールを結ぶ直行便の新規就航を開始。今までよりもっと気軽に、もっと身近に、マレーシアを訪れることができるように。
そんな嬉しい季節に、私・フォトグラファーの片渕ゆりは、マレーシア政府観光局主催のプレスツアーに参加し、ひと足早く、首都クアラルンプールとリゾートの島ランカウイを旅してきました。2記事に渡って、マレーシア旅の「今」をお届けします。
1記事目の今回は、エネルギッシュに日々変化を遂げる首都、クアラルンプールをご紹介。
仕事終わり、羽田空港からマレーシア航空直行便でクアラルンプールへ
私にとって、人生2度目、10年ぶりのマレーシア。東南アジアを訪れるのも、モスクを見学するのも、イスラム文化に触れるのも、マレーシアでの経験が初めてでした。心がふっとほどける温かな気候に、スパイシーながら優しい味わいのマレーシアごはん。出会った人々との思い出も、あたたかなものばかり。
そんなマレーシアをふたたび訪れられることが嬉しくて、羽田空港での気持ちは弾むばかり。
マレーシアゆかりの「ハリマオ(虎)」デザインの飛行機でひとっ飛び
今回搭乗したのは、マレーシア航空の、羽田空港からクアラルンプール国際空港へ飛び立つ記念すべき最初のフライト。機体のデザインは、マレーシアの国章にも描かれている「ハリマオ(虎)」柄です。
深夜0時25分発のフライトなので、仕事終わりに飛び乗れる時間なのがありがたい。そしてなんといっても、羽田空港はやっぱりアクセスしやすいのがメリット!
クアラルンプール国際空港に着くのは、翌朝の午前6時15分。到着日もフルで観光できるって、嬉しいですよね。
ちなみに、クアラルンプール国際空港からクアラルンプール市内へは、空港内直結の特急で簡単に出られます。乗り換え不要なので、海外旅行ビギナーや、長期滞在で大荷物の人でも安心!
荘厳で美しい「連邦直轄領モスク」を訪れる
マレーシアの大きな魅力のひとつは、イスラム文化。イスラム教を国教とするマレーシアには、多くのモスクやイスラム教の関連施設があります。伝統的なものから現代的なものまでデザインの幅も広く、思わずモスク巡りをしたくなってしまうほど。
今回訪れたのは、「連邦直轄領モスク」。マレーシア最大級の面積を誇るこのモスクは、堂々とした印象のドームと美しいタイルが印象的でした。
・名称:連邦直轄領モスク(Masjid Wilayah Persekutuan)
・住所:Jalan Tuanku Abdul Halim, 50480 Kuala Lumpur
「イスラム美術博物館」で、古今東西のイスラム美術に触れる
「イスラムといえば中東」というイメージを覆すのが、この「イスラム美術博物館」。世界各地にあるイスラム建築のミニチュアや、美しい装飾品、アラビア文字のアートなど、幅広いジャンルの美術が集められているため、時代と地域を超えたさまざまなイスラム美術に触れることができます。
繊細な模様のドームなど、美術館の建築そのものも見どころのひとつ。たっぷり時間をとって訪れたい場所です。
・名称:イスラム美術博物館(Islamic Arts Museum Malaysia)
・住所:Jalan Lembah Perdana, 50480 Kuala Lumpur
・公式サイトはこちら
アートに魅了される必見スポット「チャイナタウン」をフォト散歩
多民族国家であるマレーシアは、マレー系・中華系・インド系のほか、さまざまなルーツを持つ人が暮らしています。それゆえ、クアラルンプール市内も場所によってさまざまな表情を持っているのですが、中でも「チャイナタウン」は街歩きが楽しいエリアなんです。
じつは、チャイナタウンの一角は、数年前までは寂れてしまっていたそう。ところが、古い建物をリノベーションしウォールアートで懐かしの街並みが再現されたところ、一躍人気のエリアとなりました。フォトジェニックな街並みは、カメラ片手にお散歩するのにぴったりなので、写真好きはぜひ訪れてみてほしいです。
・名称:チャイナタウン(China Town)
・住所:「Petaling Street」周辺
人気の喫茶店「何九海南茶店」でマレー料理を堪能
たくさん歩いてお腹がすいたら、マレーシアのローカルフードを。チャイナタウンにある「何九海南茶店」は、60年以上もの歴史があるお店です。
2018年に移転オープンした店内は新しく清潔ですが、内装はレトロで雰囲気抜群。懐かしいマレーシアの景色に思いを馳せながら、久しぶりのマレー料理を思う存分楽しみました。
・名称:何九海南茶店(Ho Kow Hainam Kopitiam)
・住所:1, Jalan Balai Polis, City Centre, 50000 Kuala Lumpur
・公式SNSはこちら
つい通いたくなるコワーキングスペース「Colony」で、ワーケーションも楽しむ
弾丸旅行にももってこいのマレーシアですが、ワーケーションでゆったり過ごすのにもぴったり。
中長期の滞在やワーケーションで気になるのは、やっぱり働く環境です。今回訪れたコワーキングスペース「Colony Coworking Space, KLCC」は、ついつい「通いたくなる」環境が揃った場所でした。
ゆったりした作業スペースや通話スペースはもちろんのこと、授乳室や休憩室、なんと仮眠室まで完備。カフェも併設されているため、美味しいコーヒーで気分転換も。月ごとの契約でも、飛び込みでの単発利用もOKなので、自分の働き方に合わせて利用できそうです。
働く場所であると同時に、育児や健康にも配慮された空間なのだな、と嬉しい気持ちになりました。
・名称:Colony Coworking Space, KLCC
・住所:6, Jalan Kia Peng, Kuala Lumpur, 50450 Kuala Lumpur
・公式サイトはこちら
都心にありながら自然と共存するホテル「PPARKROYAL COLLECTION Kuala Lumpur」でくつろぐ
今回宿泊したのは、「PARKROYAL COLLECTION Kuala Lumpur」。クアラルンプールの中心部にありながら、館内にはふんだんにグリーンが植えられ、自然を感じることのできるホテルです。
車社会で交通量の多いクアラルンプールですが、二重窓で保たれた客室は静けさそのもの。スタイリッシュな内装も魅力です。
6階には、ランドマークのクアラルンプールタワーを望むプールも。
・名称:PARKROYAL COLLECTION Kuala Lumpur
・住所:Jalan Sultan Ismail, Bukit Bintang, 50250 Kuala Lumpur, Malaysia
・公式サイトはこちら
暮らすように住む、を叶えるコンドミニアム「PARKROYAL Serviced Suites Kuala Lumpur」にときめく
同じく「PARKROYAL」系列で、長期滞在や家族での滞在に人気なのが、サービスアパートメント「PARKROYAL Serviced Suites Kuala Lumpur」です。
こちらも中心部にあるのですが、その特徴はなんといってもお部屋の広さと充実した設備です。
ベッド裏に服をつるせるスペースがあったり、キッチンスペースに折り畳みのデスクがあったり、通常のホテルではなかなかない便利な設備が揃っています。まさに、「暮らすように旅する」を叶える宿泊施設ですね。
・名称:PARKROYAL Serviced Suites Kuala Lumpur
・住所:No1, Jalan Nagasari, Off Jalan Raja Chulan, 50200 Kuala Lumpur
南国の熱気を味わう夜に、ため息をつく
たくさん歩いて仕事もして、そろそろ眠る時間……?いえいえ、マレーシアは夜も楽しいんです。マレーシアを代表する建築、ツインタワーやそのまわりは、夜も大盛況。日が沈んでからは過ごしやすい気候になるので、地元の人たちもこぞって外に繰り出していました。
ライトアップされた街並みを眺めるのも楽しいですし、「ジャラン・アロー」という屋台街エリアでは、熱気あるムードの中でローカルフードを楽しめます。
・名称:ジャラン・アロー(Jalan Alor)
・住所:「Bukit Bintang」駅周辺
今までよりさらに身近になった、マレーシアの旅へ出かけよう
おいしいも楽しいも美しいもそろった街、クアラルンプール。10年ぶりの滞在でしたが、穏やかな空気はそのままながら、日々めまぐるしく成長していくパワーに刺激ももらえる街でした。
「そろそろ一歩、踏み出したい」
「暮らすような旅を実現してみたい」
そんな思いは、マレーシアで叶うかもしれません
次回はマレーシアきってのリゾート地、ランカウイ島へ。豊かな緑と伝説に満ちた島をめぐる旅に出ます。お楽しみに。
All Photo By 片渕ゆり