記録的な猛暑日が続く沸騰・ニッポン。うだる暑さについ、エアコンの効いた部屋にこもりがちですよね。
夏らしく海やプールもいいけれど日焼けも泳ぐのもちょっと苦手……といった方におすすめなのが「涼感スポット」。要するに、自然の恵みがもたらす天然クーラーの効いたスポットです。
天然クーラースポットは、涼しいだけでなく電気代も節約できてエコで省エネ、運動不足解消にもなりますし、マイナスイオンで気分もリフレッシュ!
ということで、今回は全国の涼感スポットを7種類に分け、おすすめのスポットをご紹介します。
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①湧き水スポット
まずは湧き水スポット。山に降った雨や雪解け水が地層というフィルターを通して濾過され、地中深くから地表に湧き出た地下水が「湧き水」です。
外気の影響を受けない、 地中深くで冷やされた地下水がこんこんと湧く場所は、空気もひんやり、マイナスイオンあふれる癒やしのスポットです。
北海道|京極町ふきだし公園
Photo by Mayumi
「蝦夷富士」の異名を持つ羊蹄山(ようていざん)。その伏流水が湧き出すスポットが「ふきだし公園」です。
一年を通じて水温は約6.5℃に保たれ、毎日約8万トンもの水が噴き出る、羊蹄山の伏流水。ミネラルを豊富に含んだ天然水は「名水百選」「北海道遺産」にも指定され、 超軟水の天然ミネラル水で炊いたごはんや蕎麦、水出しコーヒーなどは格別です。
おすすめは夜が明けて間もない早朝の時間帯。湧水口や池一帯に気嵐が立ち込め、神秘的な光景が見られることも。
・名称:京極町ふきだし公園
・住所:北海道虻田郡京極町字川西45
・地図:
・アクセス:車の場合、札幌市内から国道230号経由で約1時間半
・電話番号:0136-42-2111(京極町役場企画振興課)
・京極町公式サイトURL:https://kyogoku-kanko.jp/park.html
栃木県|尚仁沢湧水
Photo by Mayumi
栃木県が誇る「尚仁沢湧水(しょうじんざわゆうすい)」もまた「名水百選」に選ばれた日本有数の湧き水スポット。
塩谷町と矢板市にまたがる高原山(たかはらやま)の中腹(標高590m)に水源があり、一年を通じて11℃を保ち、一日約6万5,000トンもの水が湧き出ています。
麓から水源までは30分ほど軽い登山をする必要がありますが、周囲はイヌブナなどの広葉樹による原生林に囲まれ、気持ちのいい森林浴が楽しめます。水源周辺は苔むす森で清涼感たっぷり、心身ともに癒やされますよ。
・名称:尚仁沢湧水
・住所:栃木県塩谷郡塩谷町上寺島1614
・地図:
・アクセス:車の場合、東北自動車道「矢板IC」から県道63号経由で約40分。駐車場から水源まで徒歩約30分
・電話番号:0287-45-2211(塩谷町産業振興課)
・栃木県塩谷町公式サイトURL:https://www.town.shioya.tochigi.jp/info/141
②渓流スポット
2つ目は渓流スポットです。心地よい緑と木陰に包まれた渓谷・渓流もまた涼感スポットのひとつ。
冷たい地下水を水源とし、絶えず流れる沢や渓流は、水温が上がりにくいという性質を持っています。マイナスイオンもたっぷりで、こちらも癒やしのスポットです。
青森県|奥入瀬渓流
Photo by 青森県及び公益社団法人青森県観光国際交流機構
青森県と秋田県にまたがる十和田湖。その北東湖畔に位置する「子ノ口(ねのくち)」から「焼山(やけやま)」までの約14kmの流れが奥入瀬渓流です。
「特別名勝および天然記念物」に指定された奥入瀬渓流は日本屈指の景勝地。大小さまざまな滝や岩、清流が織りなす水の瀬や淵、さらに緑の木々に囲まれたトンネルは、まさに天然クールで癒やしの空間です。
渓流に沿って遊歩道が整備され、新鮮な空気とマイナスイオンを全身で浴びながら、森林浴が楽しめます。
・名称:奥入瀬渓流
・住所:青森県十和田市奥瀬十和田湖畔
・地図:
・アクセス:車の場合、青森市内から国道103号経由で約1時間半。JR青森駅、新青森駅、八戸駅からはJRバス「青森・八戸-奥入瀬渓流・十和田湖(みずうみ号・おいらせ号)」に乗車。
・電話番号:0176-74-1233(奥入瀬渓流館)
・十和田湖国立公園協会公式サイトURL:https://towadako.or.jp/
鳥取県|木谷沢渓流
Photo by Mayumi
鳥取県の霊峰・大山(だいせん)。その南麓、標高920mのブナの原生林に囲まれた高原地帯が「奥大山(おくだいせん)」です。
その奥大山のブナの森によって育まれた森の天然水は、あの「サントリー天然水」の水源・採水地のひとつに選ばれるほど。 その名水の流れる沢が「木谷沢渓流」です。
渓流内には全長約1㎞の散策路が設けられ、 ひんやりした空気とやわらかな木漏れ日、川のせせらぎに小鳥のさえずり、木々のにおいなど、五感が研ぎ澄まされる体験が楽しめます。
・名称:木谷沢渓流
・住所:鳥取県日野郡江府町御机837-13
・地図:
・アクセス:車の場合、米子自動車道「江府(こうふ)IC」から県道315号経由で約20分
・電話番号:0859-75-6007(江府町観光協会)
・鳥取県江府町公式サイトURL:https://www.town-kofu.jp/2/spot/r681/r154/
③渓谷スポット
3つ目は渓谷スポット。渓谷スポットも渓流スポットと同様、ひんやり感が楽しめるスポットです。
秋田県|抱返り渓谷
Photo by Mayumi
田沢湖と角館(かくのだて)間を流れる玉川の中流域にかかる全長約10㎞の「抱返り(だきがえり)渓谷」。かつては、山道のあまりの狭さに、すれ違う際、互いを抱きかかえるように返さなければならなかったことからこの名がついたとされています。
急峻な崖を覆う緑の原生林、伝説の奇岩や滝、水の瀬や淵の表情、何よりこの目の覚めるようなターコイズブルーの美しさに心癒やされます。
片道約1.5㎞の遊歩道の折り返し地点にある「回顧の滝」は落差約30m大滝で、 ふりそそぐ天然ミストシャワーでクールダウンが楽しめます。
・名称:抱返り渓谷
・住所:秋田県仙北市田沢湖卒田
・地図:
・アクセス:車の場合、JR田沢湖駅から約20分、JR角館駅から約15分。乗合交通サービス「よぶのる角館」でも角館駅から利用可能
・田沢湖・角館観光協会公式サイトURL:https://tazawako-kakunodate.com/ja/course/2
熊本県|菊池渓谷
Photo by Mayumi
阿蘇外輪山から湧き出す伏流水と広葉樹の原生林が織りなす「菊池渓谷」は、「日本森林浴の森百選」「日本名水百選」「日本の滝百選」「水源の森百選」「くまもと緑の百景」「熊本の自然百選」「新くまもと百景」など、名だたる「百選」を総ナメにする全国屈指の景勝地。
夏の平均水温13℃という冷たい清流と森の木陰で冷やされた渓谷は、1年を通じて平均気温11℃~15℃と言われています。
渓谷内には往復約1㎞の「癒しコース」(所要時間約40分)、往復約2㎞の「満喫コース」(所要時間約1時間20分)が整備され 、マイナスイオンあふれる森林浴が楽しめます。
・名称:菊池渓谷
・住所:熊本県菊池市原
・地図:
・アクセス:車の場合、熊本市内から県道329号経由で約1時間半。九州縦貫自動車道「植木IC」から県道387号経由で約50分
・電話番号:0968-25-7223(菊池市商工観光課)
・菊池渓谷公式サイトURL:https://kikuchikeikoku.com/
④鍾乳洞スポット
4つ目は鍾乳洞スポット。太陽の影響を受けず、年間を通じて気温がほぼ一定といわれる鍾乳洞などの地下洞窟もまた、ひんやりクールな涼感スポットのひとつです。
涼しいというよりむしろ肌寒いというほど気温が低い場合もあるため、防寒着の持参がおすすめです。
岩手県|龍泉洞
Photo by ⼀般社団法⼈東北観光推進機構
日本三大鍾乳洞のひとつ、「龍泉洞」。全長約4㎞、目の覚めるような青の地底湖8つをたたえる日本有数の鍾乳洞は、洞内の気温が年中一定の約10℃前後と、涼しいというよりむしろ寒いと言えるほどです。
洞内に棲息するコウモリとともに「岩泉湧窟及びコウモリ」として国の天然記念物に指定されている龍泉洞は、約700mが観光コースとして一般公開され、世界有数の透明度を誇る青き地底湖やコウモリの棲み処など、見どころ満載です。
・名称:龍泉洞
・住所:岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成1番地1
・地図:
・アクセス:車の場合、盛岡市内から国道455号経由で約1時間50分。バスの場合、JR盛岡駅から岩泉・龍泉洞線バスに乗車、終点「龍泉洞前」バス停まで約2時間15分
・営業時間:(10月~4月)8:30~17:00、(5月~9月)8:30~18:00
・年中無休 ※増水等で臨時閉洞する場合もあり
・電話番号:0194-22-2566(龍泉洞事務所)
・龍泉洞公式サイトURL:http://www.iwate-ryusendo.jp/