古き良き旅が今でも楽しめるエリアを探す
photo by Yuhei Tonosho今まで当たり前にできていた旅をするのが難しくなってくるなかで、よりエリア選びが重要になってくると思っています。全体的に予約単価が明らかに上昇しているエリアは避けた方が無難かもしれません。
予約単価が上がっている一番の理由は、高単価でも予約が取れるほどニーズが高まっているエリアだと想定されるからです。
インバウンドからの人気も高く、オーバーツーリズムが進行しているエリアも含まれており、高い予算をかけて旅行する際には、料金に見合った内容かどうかがどうしても気になってしまいます。
photo by Yuhei Tonoshoそこで、昔から変わらず地域に愛される良心的な宿も数多くある、ゆったりとしたエリアを選ぶのが良いでしょう。筆者のおすすめは、北海道の道東(知床・弟子屈・釧路など)エリアです。
道東には、昔ながらの秘湯から、二輪乗りが集うホステルやゲストハウス、満足度の高いリゾートホテルまで、多彩な宿泊施設があります。また現地を訪れると、必ずと言っても良いほど旅人同士の濃い一期一会があるのも魅力です。
心の故郷になってくれるようなお宿に泊まる
photo by Yuhei Tonosho宿泊施設を選ぶ際には、アットホームで良心的な宿を選ぶのもポイントです。
これまで大規模なホテルや旅館に宿泊していた方も、小規模な民宿やペンションを試してみるのも良いかもしれません。
小さな宿ほど、オーナーとゲストとの距離が近く、より親しみやすいのがポイントです。場合によっては、距離感が近すぎると感じることもあるかもしれませんが、適切な距離を保ちつつ温かく迎えてくれるお宿も数々ありますよ。
photo by Yuhei Tonoshoとくに、OTAなどの予約サイトに頼らず、Googleマップ等での口コミが高評価の宿は、信頼できる場合が多いです。
自社で集客を行っている(手数料がかからない)ため、宿泊料金が良心的で、口コミの内容を読めば、料金やサービスを含めてリピーターに支持されていることが分かるでしょう。
実際こうした宿泊施設は、また来たい!と思うお宿がほとんどで、そのエリアを再訪する旅のきっかけになったりします。
タイパの向上!日帰り旅行を習慣化してみる
photo by Yuhei Tonosho最近では、タイムパフォーマンス(通称・タイパ)という概念が広まりつつあります。これは、費やした時間とその結果得られる効果や満足度を比較する「時間対効果」の考え方です。
タイパを重視するなら、日帰り旅行の楽しみ方を見直し、習慣づけるのも良いかもしれません。効率的に旅をし、限られた時間のなかで最大限に楽しむことで、日常生活に良いメリハリが生まれるでしょう。
photo by Yuhei Tonoshoたとえば、朝と夜は自宅で仕事をし、日中はアクティブに過ごすというスケジュールが考えやすいです。これは自宅を拠点にしながら、休日のたびにワーケーションを楽しむ感覚に近いと思います。
日帰り旅行なので宿泊費がかからず、必要なのは体験料金と交通費だけです。子供と一緒に月に何度か日帰り旅行をして、家族での思い出を作りながら、貴重な体験の機会を提供できるのも一石二鳥ではないでしょうか。
アウトドアを愛する筆者としては、自然のなかで身体を動かし、リフレッシュできる登山もぜひおすすめしたい日帰りアクティビティです。
ワーケーションを生かして旅を日常に
photo by Yuhei Tonosho最近導入する企業も増えているリモートワークやフレックス制度を活用すれば、仕事の合間に旅を楽しんだり、旅の途中で仕事をするなど、旅と日常をうまく組み合わせることができます。これが正真正銘のワーケーションです。
最初は慣れないこともあるかもしれませんが、経験を重ねることで仕事と旅のバランスを取り、リズムを作れるようになってきます。
photo by Yuhei Tonoshoワーケーションのコツは、事前に必要な仕事を具体的にリストアップし、それを旅のスケジュールの隙間に組み込むことです。これにより、仕事の心配が旅の楽しさを妨げたり、旅が仕事の進行を妨げることを防げます。
また近年、ADDressやHafhといったリーズナブルな価格で多拠点生活や旅行を楽しめるサブスクも充実してきました。これらを利用することで、旅を日常に近づけることができたり、現地で同じ趣向を持つ人との出会いも楽しむことができます。
大切な旅はいつまでも近くにある
photo by Yuhei TonoshoきっとTABIPPO読者の皆さんにとっても、かけがえのない存在である旅。娯楽(レジャー)の要素が強い、いわゆる旅行とは少し異なり、自分を見つめ直し直したり、価値観を広げるなど、自分を成長させる機会と捉えても良いかもしれません。
まさに自分を形作ってくれるアイデンティティと言っても良い旅は、いつまでも近くにあります。旅行業界を取り巻く環境が良い方向に変わっているとは、言いづらい状況が続きますが、自分にできる旅をこれからも楽しみたいものです。
そして、旅好き一人一人の活動が束となり、旅の社会的価値がもっと上がっていく世の中になって行けば良いなと切に願っています。