ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター|フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤めながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。トラベルライターとして寄稿した記事は2,000記事以上。 山岳雑誌『山と渓谷』掲載多数、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「Yahoo!ニュース ベストエキスパート2024」地域クリエイター部門グランプリ。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

こんにちは!トラベルライターの土庄です。早速ですが、皆さんはサステイナブルツーリズム(持続可能な観光)をご存知ですか?

これは、観光客や観光事業者、地域、環境が未来を見据えて環境や社会文化、経済に配慮した観光のことです。

今回は、下呂市の飛騨小坂(ひだおさか)エリアでE-Bikeのサイクリングツアーを体験してきました。

来年リリース予定のこのツアーを、ひと足先に楽しんできたので、その様子をレポートします。

御嶽山の自然が根づく飛騨小坂(ひだおさか)

photo by Yuhei Tonosho飛騨高山と下呂温泉という人気観光地に挟まれ、御嶽山の西山麓に位置する飛騨小坂(ひだおさか)。落差5m以上の滝が216箇所ある「日本一滝の多い町」であり、町の97%が森林に覆われ、御嶽山の噴火で形成された溶岩流の地形が特徴的です。

photo by Yuhei Tonosho地元を愛する若者で構成される飛騨小坂観光協会が地域活性事業を手がけており、自然の美しさと温かい人々の魅力で人気が高まっています。

昨年、令和5年6月には飛騨小坂の地域資源を活かした持続可能な観光地づくり等が評価され「NEXT GIFU HERITAGE~岐阜未来遺産~」に認定されました。

交通手段 & 観光のアクティビティとしてのE-Bike

photo by Takafumi Sogaそんな飛騨小坂では、E-Bike(電動アシスト付きスポーツ自転車)の普及が進んでいます。飛騨小坂には、御嶽山の溶岩流が作り出した巨岩・巌立(がんだて)を中心とした「がんだて公園」があり、三ツ滝やからたに滝などを巡る素晴らしいハイキングコースが整備されています。

photo by Yuhei Tonoshoしかし、これまでは交通手段が整っておらず、最寄駅であるJR飛騨小坂駅から飛騨小坂を代表する各観光名所へのアクセスが課題でした。

そこで、E-Bikeの導入が決まったのです。COGICOGIというサービスで、JR飛騨小坂駅駐輪所では6時間3,000円からE-Bikeをレンタルできます。

photo by Soga TakafumiE-Bikeは単なる交通手段だけでなく、自然を満喫するアクティビティとしても魅力に富んでいます。スローペースで自転車を漕げば、御嶽山麓の自然が作る造形美に感動したり、ふとした発見が得られるかも!?今回のサイクリングツアーでは、そんなE-Bikeの楽しさにも焦点を当てています。

2つのコースの紹介

開催するE-Bikeのサイクリングツアーコースは以下の2つです。ショートコースは飛騨小坂を初めて訪れる方に、ロングコースは体力に自信があり、感動や達成感を求める山好きの方におすすめですよ。

ショートコースの概要

photo by Yuhei TonoshoJR飛騨小坂駅を出発後、道の駅 南飛騨小坂はなももを経由し、がんだて公園とその絶景スポットを巡る、往復約25kmのコースです。グルメスポットや高濃度天然炭酸泉の飲泉を楽しみながら、御嶽山麓の自然に触れ、小坂の魅力を日帰りで満喫できます。

■詳細情報
・名称:がんだて公園
・住所:岐阜県下呂市小坂町落合2360
・地図:
・アクセス:JR飛騨小坂駅から自転車約30分
・電話番号:0576-62-2570(飛騨小坂観光協会)
・環境維持協力金:大人ひとり300円
※「小坂滝めぐり・町づくり協議会」では、がんだて公園周辺の自然環境維持等を目的として、巌立峡来遊者お一人様につき300円の環境維持協力金をお願いしています。
・備考:2024年12月15日~2025年3月下旬まで冬季閉鎖
・公式サイトURL:https://hidaosaka-kanko.com/touristspots/232/

ロングコースの概要

photo by Yuhei Tonosho1日目はJR飛騨小坂駅を出発し、御嶽パノラマライン(県道441号線)を経由して、御嶽山7合目の秘湯・濁河(にごりご)温泉を目指します。

2日目は、飛騨御嶽尚子ボルダーロードから日和田高原、高根乗鞍湖、鈴蘭高原を巡り、飛騨小坂の町に戻ります。1日目は約45km(上りメイン)、2日目は約75km(下りメイン)で、累積標高差は1,500mを超える上級者向けコースです。

■詳細情報
・名称:御嶽パノラマライン(県道441号線)
・住所:岐阜県下呂市小坂町落合濁河
・地図:
・アクセス:JR飛騨小坂駅から始点(信号小坂温泉郷口付近)まで自転車約20分、そこから濁河温泉まで自転車約4時間〜5時間
・料金:無料

■詳細情報
・名称:濁河温泉
・住所:岐阜県下呂市小坂町落合濁河
・地図:
・アクセス:JR飛騨小坂駅から自転車約4時間半〜5時間半
・備考:宿泊は5施設(要予約)と日帰りは濁河温泉 市営露天風呂
・公式サイトURL:https://www.city.gero.lg.jp/site/kanko/1198.html

ショートコースの魅力とは?

それでは各コースの魅力について触れていきたいと思います。まずショートコースの魅力は、サイクリングならではの発見に満ち、御嶽山の育む神秘の絶景に出会えて、この地ならではのグルメを堪能できるという3点です。

ささやかな発見がたくさん!

photo by Yuhei Tonosho自転車に乗ると、風景をより身近に感じられます。普段は車から見逃しがちな小さな発見があるかもしれません。

例えば、飛騨小坂駅前の建物のシャッターには、1971年まで運航していた森林鉄道の絵が描かれています。また、町の中心部の橋の欄干には丸太が表現され、カモシカの像が設置されています。

ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター|フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤めながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。トラベルライターとして寄稿した記事は2,000記事以上。 山岳雑誌『山と渓谷』掲載多数、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「Yahoo!ニュース ベストエキスパート2024」地域クリエイター部門グランプリ。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

RELATED

関連記事