ライター
かわい まゆみ 絶景ハンター&トラベルライター

かつてミステリーハンターに憧れた、好奇心旺盛、タフさ、度胸、鉄の胃腸とフットワークの軽さ、何より悪運の強さが持ち味の女ひとり旅88カ国。秘境絶景地球のワンダー、日本人になじみの薄いマニアックなスポット、B級グルメに屋台飯が大好物。世界は驚きに満ちている、老いも若きも男女の別なく、"外に出たい"その一歩を後押しする何かを提供できたら嬉しいです。

こんにちは、絶景ハンターのまゆみです。

近年、世界的に注目されている「ウェルネスツーリズム」。

「ウェルネス(Wellness)」とは、いわゆる「心身の健康」のこと。「ウェルネスツーリズム」は、心身のリフレッシュや健康増進に役立つ質の高い体験を取り入れて、明日への活力や豊かな人生につなげようといった新しい旅のかたちです。

今回は、そんなウェルネスな旅の提案に取り組む、伊豆・天城高原の「天城東急リゾート」を体験してきました。

森を想い、未来につなぐ「もりぐらし」とは

もりぐらし(天城高原)
東急ハーヴェストクラブをはじめ、会員制リゾートホテルや都市型ホテル、ゴルフ場、スキー場、別荘・保養地、複合リゾートまで、幅広い施設運営を手掛ける東急グループの「東急リゾーツ&ステイ」。

同社が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)アクションの一つが、森を想い、未来につなぐ「もりぐらし」です。

もりぐらし(天城高原八方池)
同社の定義によると、「もりぐらし」とは「森の恵みを生かした多彩なライフスタイルを提案し、お客さまや地域の方々と一体となった、持続可能な環境づくりをめざす取り組み」。

要するに、今ある森や環境を生かしながら、時代とともに変容するワークスタイルやニーズに応じた新たな滞在型リゾートの在り方を提案し、持続可能な環境に貢献していこうといった取り組みを指しています。

その「もりぐらし」を実践する舞台のひとつが、静岡県伊豆市の「天城東急リゾート」です。

伊豆半島でもっとも空に近い場所にある「天城東急リゾート」

東急ハーヴェストクラブ天城高原(天城高原)
標高900mに位置する「天城東急リゾート」。

“伊豆半島でもっとも空に近い”といわれる「天城東急リゾート」には、ホテルやゴルフ場、アスレチック、テニスコートなど充実のスポーツ施設のほか、ドッグランやペット同伴OKの宿泊ロッジも併設、幅広い客層に応じた滞在型高原リゾートとなっています。

そして近年は、「もりぐらし」アクションの一環として、「Tap the Nature, Activate Me.~私を見つける高原リゾート」をテーマに、天城の自然にふれながら、自分らしさや心の豊かさ、健康を取り戻すウェルネスな体験に力を入れています。

今回は同リゾートの会員制ホテル「東急ハーヴェストクラブ天城高原」を拠点として、修善寺・天城エリアならではのウェルネスツーリズムを体験してきました。

■詳細情報
・名称:東急ハーヴェストクラブ天城高原
・住所:静岡県伊豆市冷川1524
・地図:
・アクセス:JR伊東駅から伊豆東海バス・天城東急リゾート線(路線バス)で約45分
・電話番号:0557-29-1234
・公式サイトURL:https://www.harvestclub.com/Un/Hotel/Am/

ホテルから富士山(天城高原)
天城東急リゾートといえば何と言ってもこの絶景!

北に霊峰富士、西に駿河湾、東に相模湾、足元には天城山系の豊かな森……。沼津や伊豆の国市などの港町も一望できる最高のロケーションです。

朝昼夕と、移ろいゆく富士の表情を部屋からのんびり眺められるなんて、これだけでもウェルネスな体験といえそうです。

もりさんぽ・鹿たち(天城高原)
もし運がよければ、ホテル前の庭で野生の鹿と遭遇……なんてサプライズもあるかも?

ブナの原生林が息づく伊豆・天城高原

まずは、そもそも伊豆の天城高原とは何ぞや、というところから簡単にご説明します。

ブナの原生林(天城高原)
伊豆の天城といえば、石川さゆりさんの名曲『天城越え』や川端康成氏の小説『伊豆の踊子』を真っ先に連想するかもしれません。

天城山といえば、かつては徳川幕府の天領とされたほど森林資源の宝庫。また現代においては日本百名山のひとつであり、さらに世界遺産「白神山地」と同様のブナの原生林が生い茂る国指定特別保護区でもある、国内有数の自然豊かなスポットなのです。

湧き水(天城高原)
天城山系は、屋久島にも匹敵する多雨地域としても知られています。

その大量の雨とブナの原生林がもたらす豊富な地下水は、天城ならではの特産品、たとえば、国内有数の天然わさびの栽培や酒造り、さらに藍染や紙漉きなどの伝統工芸品にも生かされています。

自然豊かな天城高原でウェルネス体験

それではいよいよ本題。

「水の森」ともいえる天城高原には、心を豊かにしてくれるウェルネスな体験がたくさん存在します。

良質な水から上質な酒を~喉を潤すテイスティング体験

お酒のティスティング(天城高原)
水どころには酒造りがつきもの。

天城高原のある伊豆市は、実は、ビールのブルワリー、日本酒の蔵元、国産ワイナリーと3種の異なる酒造りが一堂に会する日本でも珍しいスポットです。

「酒は百薬の長」。適度なアルコールはストレスを緩和し、心をほぐし、また美容と健康にも効果アリです。

ここでは、伊豆を代表する3種の酒造メーカーをご紹介します。

ベアード・ブルワリー修善寺

ベアードブルーイング(天城高原)
ビールファンから「クラフトビールの聖地」と謳われ、東京などにも進出している「ベアード・ブルワリーガーデン修善寺」。

多彩なフレーバーもさることながら、パンチの利いたネーミングや斬新な瓶ラベルも含めて個性的なブルワリーです。

修善寺の本店では金土日に限り、事前予約制で工場見学も実施しています。

ベアードブルーイングティスティング(天城高原)
工場見学後のお楽しみは、なんと言ってもクラフトビールのテイスティング。

いろんなフレーバーをちょっとずつ試してみたい方には、約20種類あるフレーバーから3種類選べる「サンプラーセット(140ml×3種類)」(1,000円)がおすすめ。

昼間からビールの飲み比べができるなんて、至福の極みですね。

乾き物は伊豆鹿ジャーキーやスモークナッツ、ポップコーンなどを取り扱っており、ビールと相性のいいフードの持ち込みもOKです。

■詳細情報
・名称:ベアード・ブルワリー修善寺
・住所:静岡県伊豆市大平1052-1
・地図:
・アクセス:伊豆箱根鉄道駿豆線「修善寺」駅下車、バス停4番または5番より乗車、「ラフォーレ入口」で下車、徒歩10分弱
・営業時間:11:00~19:00(月~木)、11:00~20:00(金~土)、10:00~19:00(日)※L.Oは閉店30分前
・電話番号:0558-73-1225
・公式サイトURL:https://bairdbeer.com/ja/brewery-gardens-2/

万大醸造

万代醸造の大沢里(天城高原)
かつて日本酒の酒造りが盛んだったといわれる伊豆地方。

しかし、時代の趨勢とともに昭和の中頃から衰退、今では「万大醸造」一社を残すのみとなってしまいました。

そんな万大醸造を代表する日本酒の一つが「大沢里(おおそうり)」。天城山系地下1,000mから汲み上げる混じりっけなしの純天然水「天城深層水健」と伊豆産の酒好適米「誉富士」を利用した至高の純米吟醸酒です。

その口当たりは滑らかでまろやか、落ち着いた甘みとスーッとのどを通る飲みやすさが特徴です。

■詳細情報
・名称:万大醸造合資会社
・住所:静岡県伊豆市年川34
・営業時間:9:00~17:00(電話受付~16:00迄)
・定休日:水・日曜、年末年始
・電話番号:0558-72-1800
・公式サイトURL:https://izu-bandai.com/

中伊豆ワイナリー シャトーT.S

西伊豆ワイナリー(天城高原)
富士山をバックに、10ヘクタールの広大なブドウ畑を展開する国内有数のワイナリー「中伊豆ワイナリーシャトーT.S」。

あの「シダックス」の創業者で、伊豆の国市出身の志田勤氏が興したこのワイナリーは、国産ぶどう100%を使用して純日本産ワインを製造。そのクオリティは数々のコンクールを総ナメにするほどのお墨付きです。

同ワイナリーでも、ソムリエによるガイドツアーやテイスティングが楽しめます。

西伊豆ワイナリーのテイスティング(天城高原)
今回は、当シャトーを代表する「スパークリングロゼ」「信濃リースリング辛口」「信濃リースリング甘口」の3種のワインをテイスティング。それと同時に、特別にワインに合った料理がもてなされました。

ワインにはからきし疎い筆者ですが、とりあえず料理とワインのマリアージュは最高。

おいしいものをいただいているとき、脳内で分泌される「幸せホルモン」はハンパないですよね。

■詳細情報
・名称:中伊豆ワイナリー シャトーT.S
・住所:静岡県伊豆市下白岩1433-27
・地図:
・アクセス:修善寺駅から「中伊豆ワイナリーヒルズ」行き無料シャトルバスにて約20分。東名高速沼津ICより約45分
・電話番号:055-883-5111
・公式サイトURL:https://nakaizuwinery.com/

伊豆ならではの極上の食材~ご当地グルメに舌鼓

のどを潤したら、次は胃袋も。伊豆に来たら外せないご当地グルメをご紹介します。

山の幸:伊豆といえば名物わさび料理

天城のわさび(天城高原)
静岡県の山の幸といえば、なんと言っても天然わさび。「静岡水わさびの伝統栽培」は世界農業遺産ならびに日本農業遺産にも認定されています。

そんな全国屈指のワサビ産地・静岡県の中でも、伊豆のわさびは生産量もクオリティもトップクラス。天城山系の清らかで豊富な湧き水と作土に適した火山性の堆積物によって、最高品質の天然わさびを味わうことができるのです。

ワサビ丼(天城高原)
白米の上に、おろし立ての天然わさびにたっぷりおかか、それに醤油をたらしただけのシンプルな「わさび丼」。おろし立ての天然わさびは、わさび特有のツンとした香りや辛味もまったく嫌味でなく、むしろ後からほんのり来る甘さと深い味わいが病みつきに。

まさに伊豆を代表するご当地グルメですね。

ライター
かわい まゆみ 絶景ハンター&トラベルライター

かつてミステリーハンターに憧れた、好奇心旺盛、タフさ、度胸、鉄の胃腸とフットワークの軽さ、何より悪運の強さが持ち味の女ひとり旅88カ国。秘境絶景地球のワンダー、日本人になじみの薄いマニアックなスポット、B級グルメに屋台飯が大好物。世界は驚きに満ちている、老いも若きも男女の別なく、"外に出たい"その一歩を後押しする何かを提供できたら嬉しいです。

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