海士町
ライター

2000年生まれ、長崎県出身。生涯旅人を目指す24歳。旅が好きで、現在はパートナーとド派手シエンタで日本一周中。「その人らしさ」を引き出すインタビューと、「臨場感と地域の魅力」を伝える執筆を得意とする。旅と人と世界遺産が好き。「正しい道ではなく、楽しい道を選ぶ」ことをモットーにしている。

みなさんは、「海士町(あまちょう)」という町について知っていますか?

日本海に浮かぶ、島根県隠岐諸島・中ノ島にある、人口2,300人の小さな町。ここ数年、若者の移住者が常に右肩上がりで増え続けていることから注目を集めている町です。

海士町のキャッチコピーは「ないものはない」。

この言葉には、「ないのだから仕方がない」「すべてある」という、ふたつの意味が含まれています。

「え?矛盾してない?」「ないのにあるってどういうこと?」

ショッピングモールや、映画館、コンビニなどの娯楽施設はないかもしれない。でも生活に必要なものは、全てある。あるものを活かして、島の暮らしを楽しもうとする知恵や想いがその言葉には込められています。

そんな不思議なキャッチコピーを掲げる町「海士町」が東京でイベントを開催していたので、実際に参加して島の魅力に触れてきました!

コンセプトは「POPにまちづくりに関わる」

海士町
イベントのコンセプトは、「POPにまちづくりに関わる」。

海士町は、島に暮らす人々を中心に、関係人口、環流人口と常に新しい挑戦に取り組んでまちづくりを進めています。

海士町に行ったことがなくても、様々なかたちで関わりをもって、まちづくりに取り組むとができることを知ってもらうために掲げられました。

観光客として宿泊したり、島留学に参加して島の暮らしを体験したり、VRを用いた新しい事業を提案したり。例えば、私がイベントに参加したことも立派な「海士町まちづくりへの関わり」を持ったことになります。

そんな地域との関わりの選択肢が多くあるところも、魅力のひとつであり訪れる人が多い理由になっています。

海士町の魅力を知れる豪華メンバーによるトークショー

海士町幅広い年代層の参加者で埋め尽くされた会場
会場奥のホールでは、オープニング挨拶が行われていました。ホール内はすでに多くの参加者の方で埋めつくされており、椅子を探すのに一苦労するほど。

まず驚いたのは、会場内で飛び交う挨拶の数々。
「ご無沙汰しております!」「3年前に海士町に行かせていただいたことがありまして……」

「え?みんな知り合いなの?イベントってお互い知らない人同士が参加するものなんじゃないの?」

そう考えていた私は、そんなイベントの常識を覆されたような衝撃を受けました。まさに、人との関わりや繋がりで動いている町、イベントなんだとか。

トークセッション①海士町ってどんなまち?

海士町
海士町になにかしらの関わりをもつ個性豊かなゲストを中心に、トークが進んでいきます。

1回目のトークセッションは、海士町に一度だけ訪れたことがある環境省の方、海士町出身の20代の方、元移住者の農家の方。

トーク中まず驚いたことは、ここ10年間人口がほとんど減っていないこと。亡くなられる方や島をでる方がいるなかで、その分移住者が多い証拠です。

一体なぜ、ここまで移住者が増えたのか。

その背景には、観光や教育、まちづくりのあらゆる場面で世の中にインパクトを残している分、若者との関わりも多いこと。色々な視点から、海士町に興味をもつ人が増えていることが関係しています。

また、海士町には大人の島留学制度が用意されていますが、卒業生の20〜25%が毎年島内で就職しているんだそう。

島のコミュニティのあたたかさや、なにもない分で新しいことをつくりだす環境があること、世の中の常識のレールからはずれてもいいことに気づいてしまったことが理由です。

どうやら、もう一度戻りたくなる魅力を秘めた町らしい。その話を聞いて自分もその虜になるべく、足を運びたくなりました。

トークセッション②まだ誰にも言っていない!?海士町でやってみたい企み

海士町
2回目のトークセッションでは、海士町で実現したい企みの話も。

3人のゲストの方は、「海士町で若者の輪を広げたい」「時空を超えた海士町をつくる」「NAOSHIMA越え」とそれぞれ実現したい未来についてお話されていました。

横のつながりをもっとつくりたい、デジタルでどこにいても海士町を感じれるような環境をつくりたい、芸術の島・直島くらい知名度をあげたい……

やりたいことは違えど”海士町をよりよい町にしていきたい”……その気持ちは同じ方向を向いていました。

その話を聞いていると、自分なりの海士町への関わりをもしたしたらできるのではないか?と、自分ごととして考えるようになりました。

見て、触れて、食べて、想いを馳せて楽しめるブース交流

海士町なわない体験(ワラから縄づくり)
トークセッション後は、各々興味がある分野のブースで話を聞いたり、体験をしたりして楽しみました。

海士町産みかんのキャッチコピーを考えたり、射的体験で海士町の文化や特産品を知れたり、なわない体験(ワラから縄づくり)をしたり。

海士町に行ったことがなくても、まるで行ったことがあるような満足感を得ることができました。

ひとつひとつのブースで立ち話する時間をたっぷりとってしまい、全てのブースに立ち寄ることはできませんでしたが、新しい取り組みや海士町に訪れるひとつのきっかけをもらえるような体験ができました。

ブース交流とともにスタンプラリーも行われていて、5つ集めると投票権と交換できます。その投票権をもっとも印象に残った推しブースに投票することで、海士町ステッカーと交換できる、というもの。

海士町 スタンプラリー制覇して、ステッカーをゲット
私は、都合上最後の推しブース発表は聞くことができませんでしたが、参加者も一体となってイベントをつくりあげている雰囲気がすごく素敵だなと感じました。

自分に合う関わり方で、海士町のまちづくりに貢献を

海士町
新しいことを知ることは、選択肢を広げてくれることに繋がります。

今まで、地方創生に目を向けて来なかったのは、自分に合った関わり方を知らなかっただけなのかもしれません。そんな考えを持つほど、海士町が身近な存在になりました。

イベントに訪れた後はぜひ、海士町の現地に訪れて地域の空気感や人とのつながりの面白さをあなたの肌で感じてみてください!

あなたも「海士町」の魅力に触れるイベントに足を運んでみませんか?

All photos by Harugorou

ライター

2000年生まれ、長崎県出身。生涯旅人を目指す24歳。旅が好きで、現在はパートナーとド派手シエンタで日本一周中。「その人らしさ」を引き出すインタビューと、「臨場感と地域の魅力」を伝える執筆を得意とする。旅と人と世界遺産が好き。「正しい道ではなく、楽しい道を選ぶ」ことをモットーにしている。

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