編集部

こんにちは、旅を広める会社である株式会社TABIPPOが運営をしている「旅」の総合WEBメディアです。世界一周のひとり旅を経験した旅好きなメンバーが、世界中を旅する魅力を伝えたいという想いで設立しました。旅人たちが実際に旅した体験をベースに1つずつ記事を配信して、これからの時代の多様な旅を提案します。

アウシュヴィッツ強制収容所

ツアー4日目はいよいよアウシュヴィッツ強制収容所へ。強制収容所の見学に際しては、現地ガイドの中谷剛さんに案内をしていただきました。中谷さんは日本人で唯一アウシュヴィッツの現地ガイドをしていらっしゃる方で、ピースボートのツアーがアウシュヴィッツを訪れるときは毎回受け入れをしていただいています。

中谷さんのお話は、強制収容所での惨劇やホロコーストが起こった歴史的・社会的背景、現代社会との関連性など多方面に渡り、多くのことを考えさせられました。

そして、私たちがアウシュヴィッツ強制収容所を訪れたのは6月14日。この日は奇しくも78年前にアウシュヴィッツ強制収容所がはじまった日でもありました。見学当日は記念式典が行われており、多くの人々が来場していました。

 

ビルケナウ強制収容所

ツアー5日目は前日に引き続き、中谷さんのガイドでビルケナウ強制収容所を見学。広大な敷地を擁するビルケナウ強制収容所には300以上の木造囚人棟、人間の大量虐殺を唯一目的としたガス室などの施設が建設されました。

収容所内まで敷かれている線路には、ヨーロッパ各地から連行されてきた人々を乗せた貨車が乗り入れられました。

青空が晴れわたり、草木が生い茂る緑の大地。私の目にはビルケナウ強制収容所は「死」とはかけ離れた穏やかな場所に映りました。

そんなのどかな景色のなかで起こった惨劇の数々、その対照的な光景は人間の残虐性をより一層に引き立てているように感じました。

 

ツアー報告会・展示会

ピースボート帰船後、私たちは今回のツアーを通して学んだことを多くの人と共有するために、船内で報告会と展示会を開催。ツアーを終えてからまだ日が浅く、気持ちの整理がついていないなか、ツアー参加者一人ひとりが懸命に「伝えること」に向き合いました。

会当日は想定していたよりもずっと多くの人が来てくださいました。そのなかには話を聞いて涙を流してくださる方もいらっしゃって、本当にやって良かったなあと思いました。

 

おわりに

「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目である」これは、1985年当時のドイツ大統領ヴァイツゼッカー氏の言葉です。

終戦後、ドイツは過去に犯した過ちを受け止め、謝罪し、このようなことが二度と起こらないよう平和教育に努めています。こうした凄惨な歴史を教訓として後世まで保存しようとする取り組みから、アウシュヴィッツ及びビルケナウ強制収容所は世界で最初の「負の世界遺産」に登録されました。

スタディーツアー「負の世界遺産 アウシュヴィッツ強制収容所へ」は、アウシュヴィッツの歴史を学ぶだけでなく、自分自身や現代社会の在り方を見つめ直すきっかけとなりました。

 

アウシュヴィッツでの惨劇を他人事ではなくいかに自分事として捉えるか、そしてこのようなことはどんな時代でも起こりうる可能性があることをしっかり心に留めて、これからの未来を生きていきたいと思いました。

一人でも多くの人にアウシュヴィッツを訪れてもらうために、ピースボートでは今後も本ツアーを継続催行していくそうです。この記事が少しでもアウシュヴィッツに興味をもっていただくきっかけとなれば幸いです。ありがとうございました!

 
 

ピースボートの船旅って?

photo by pixta

ピースボートは全長205メートルのオーシャンドリーム号に乗って地球を一周する船旅です。1年に3回、約100日かけてプランで決められた寄港地を巡ります。価格は部屋のグレードによりますが、99万円〜(朝昼夜の食事付き)です。

 

第104回のピースボート航海

初夏の北欧・ヨーロッパコース

期間:【横浜発着105日間】2020年4月9日(木)〜2020年7月22日(水)
期間:【神戸発着105日間】2020年4月10日(金)〜2020年7月23日(木)

横浜→神戸→中国→シンガポール→スリランカ→スエズ運河通航→エジプト→サントリーニ島(ギリシャ)→ピレウス(ギリシャ)→イタリア→スペイン→ポルトガル→フランス→イギリス→エストニア→フィンランド→ロシア→スウェーデン→デンマーク→ノルウェー→アイスランド→ニューヨーク(米国)→キューバ→パナマ→パナマ運河通航→コスタリカ→メキシコ→シアトル(米国)→釧路→横浜→神戸

 

第105回のピースボート航海

ヨーロッパ&南太平洋コース

期間:【横浜発着107日間】2020年8月21日(金)〜2020年12月5日(土)
期間:【神戸発着107日間】2020年8月22日(土)〜2020年12月6日(日)

横浜→神戸→香港→シンガポール→インド→スエズ運河通航→エジプト→サントリーニ島(ギリシャ)→ピレウス(ギリシャ)→イタリア→スペイン→モロッコ→ポルトガル→アイルランド→イギリス→アイスランド→米国→キューバ→パナマ運河通航→ペルー→イースター島→パペーテ(タヒチ)→ボラボラ島(タヒチ)→サモア→横浜→神戸

 

第106回のピースボート航海

アフリカ・南米・オセアニアコース

期間:【横浜発着107日間】2020年12月13日(日)〜2021年3月29日(月)
期間:【神戸発着107日間】2020年12月14日(月)〜2021年3月30日(火)

横浜→神戸→台湾→シンガポール→モーリシャス→レユニオン島→マダガスカル→ポートエリザベス(南アフリカ)→ケープタウン(南アフリカ)→ナミビア→ブラジル→ウルグアイ→ブエノスアイレス(アルゼンチン)→ウシュアイア(アルゼンチン)→チリ→イースター島→パペーテ(タヒチ)→ボラボラ島(タヒチ)→ニュージーランド→シドニー(オーストラリア)→ブリスベン(オーストラリア)→ケアンズ(オーストラリア)→ソロモン諸島→横浜→神戸

 

 

▼ピースボートデッキ~さらに詳しい情報はこちら~
https://pbdeck.net/
▼ピースボート公式LINE
https://page.line.me/peaceboat

 

編集部

こんにちは、旅を広める会社である株式会社TABIPPOが運営をしている「旅」の総合WEBメディアです。世界一周のひとり旅を経験した旅好きなメンバーが、世界中を旅する魅力を伝えたいという想いで設立しました。旅人たちが実際に旅した体験をベースに1つずつ記事を配信して、これからの時代の多様な旅を提案します。

RELATED

関連記事