ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

1年前の2017年10月、編集部メンバーがキャンピングカーでアメリカを1ヶ月かけて横断する企画を行いました。あれから約1年……。なんと2年連続でキャンピングカーの旅をすることになりました! 今回の舞台はオーストラリアです。

メンバーはTABIPPO.NET編集長のルイス前田(@NY_ruisu )、ライターの阿部サキソフォン(@mnooooom)、インターンのさくすけ(@md_wb0k)、そしてスペシャルゲストとしてエッセイスト、フォトグラファーとして活躍されている伊佐知美(@tomomi_isa )さん!

年齢も個性もバラバラな4人がブリスベンからキャンベラまで約1500kmを旅してきましたので、「旅するように働き、旅するように生きる」私たち4人の様子をご紹介します。

 

カンタス航空でブリスベンへ

photo by Tomomi Isa

オーストラリア行きの航空会社といえば、カンガルーマークが印象的なカンタス航空。羽田-シドニー間、成田-メルボルン/ブリスベン間は毎日運航し、関西-シドニー間は週3便運航しています。 2018年12月9日より、週4便に増便になったのだとか。

photo by Abe saxophone

成田から出発。夜に日本を出発してオーストラリアに朝着く便なので、時間を無駄にすることなく、旅を存分に楽しめます。

photo by Abe saxophone

席のモニターには、わかりやすくシート番号が表示されています。チケットと席頭上のシート番号を何回も見返しながら席を確かめなくとも、自分の席をすぐに見つけられます。

photo by Abe saxophone

モニター下部にはUSBポートもついているので、携帯の充電もばっちり。現地について、万全の状態で旅をスタートさせられます。

photo by Abe saxophone

各航空会社によって差が出る機内食は、楽しみの一つ。多くの航空会社のエコノミークラスが2種類から食事を選べるなか、なんとカンタス航空では「ヘルシー」「和風」「家庭料理」の3種類から好みの食事を選べます。そして最近ではトレーをなくしたことで、ボリュームを1.5倍に増量にしたとのこと。

私は「最後に米を食べたい!」と思い、寿司盛り合わせをチョイスしました。(※メニューは時期によって変更があります)

photo by Abe saxophone

やっぱり、日本発の機内で食べる日本食は間違いない。お魚はもちろんのこと、お米も美味しい……! 何も考えずにオーストラリアの白ワインを頼んでいたので変な組み合わせになってしまいましたが、ペロリと美味しくいただきました。

▲鶏肉も柔らかくてとっても美味しい

photo by Abe saxophone

夕食を食べた後はエンターテイメントを楽しんで(前のシリーズを見ていないのに、なぜか「カーズ3」を観ました)、明日からの旅に備えて就寝。

朝、オーストラリアに着く1時間ほど前にはフルーツがふるまわれました。パイナップルがとってもジューシーでびっくり! 機内食でこんなに美味しいフルーツを食べたのは初めてかもしれない……。

photo by Abe saxophone

早朝にブリスベンに到着。天気は最高! さあ、いよいよ「オーストラリア東海岸1500kmの旅」の始まりです。

そしてオーストラリア滞在中、そして移動中も仕事をする私たちは空港でSIMカードを購入。4人全員が当たり前のようにSIMフリー携帯を持っているのが、なんだか不思議な感じがします。カードのセッティングまで、お店のお兄さんが丁寧にしてくれました。

常に日本と連絡を取れるようにしたり、移動中にも調べ物をしたりするため、ネット環境を整えることは旅しながら仕事をする上で大切なことの一つです。

 

キャンピングカー旅のはじまり

photo by Tomomi Isa

キャンピングカーをレンタルしたら、早速買い出しへ出発。オーストラリアは日本と同じく右ハンドル、左側走行なので特別難しい点はないと思います(とはいえ、車体の長さが7メートルほどで大きいので運転に慣れている方にお願いしましょう)。

渡航前に国際免許証を取得して持参し、日本の免許証、パスポートを提示すれば運転することができます。

photo by Tomomi Isa

まずは食料品やシャンプー・リンスなどの生活用品などを購入して、生活環境を整えます。キャンピングカーにはキッチンがついているので基本的に朝夜は自炊、街に出て取材をする昼は外食をしていました。

photo by Abe saxophone

買い出しを済ませたら、撮影をしにゴールドコーストのSurfer’s Paradiseへ。ビーチのすぐ近くに高層ビルが立ち並ぶ光景は、ゴールドコーストならでは。


今回の旅では、現地での商品撮影のお仕事もあったので伊佐さんが常にシャッターを切っていました。私たちの記念撮影もしていたのですが、その共有スピードの早いこと……。さっきカメラで撮ったばかりなのに、気づいたら携帯に転送してレタッチもしてLINEのアルバムに送られていました。

海外からリアルタイムでSNSから発信することも、旅しながら仕事をする上で重要。さすがの仕事の早さに、驚かされるばかりでした。

photo by Abe saxophone

そしてお昼は評判も高いバーガーショップ「Betty’s Burgers & Concrete Co.」へ。肉が厚くてぎっしり詰まっていてボリューミー! 食べ応えがあって全員大満足のお味でした。

 

「旅しながら仕事」は朝が早い

photo by Abe saxophone

今回の旅は1週間。ゴール地キャンベラまで旅をしてキャンピングカーを返却するデッドラインが決まっているのに加え、各都市ですべき仕事が決まっているのであまりのんびりもしていられないのが実態です。

この日は6時起床で、ゴールドコーストからバイロンベイへ南下しました。


SNSにあげている綺麗な海の写真を見ると「リゾートでバカンスを楽しむグループ」にしか見えませんが、実際はスケジュールを切って行動しています(割と真面目に)。

photo by Tomomi Isa

ええ、真面目です。

photo by Tomomi Isa

真面目……です。

photo by Abe saxophone

この日は撮影班と取材班に分かれて行動(これも全員がSIMを入れていつでも連絡を取れる状態にしているからこそ!)。美味しいポキ丼を食べたり、全世界の女の子を虜にしているファッションブランド「SPELL」のお店を訪れたり。

photo by Abe saxophone

それぞれの仕事を終えて合流したら、灯台へ向かいました。正直「灯台って白い建物があるだけでしょ?」とあまり期待していなかったのですが、行ってみてびっくり。

青い海、ゴツゴツしたかっこいい崖、そして白い灯台がめちゃくちゃ絵になる。

 

キャンピングカーは、意外と揺れる

photo by Tomomi Isa

これまで移動時間も仕事をします、と偉そうに書いていましたが、実際にキャンピングカーを走らせてみると車内の揺れが半端ないです。常に震度3〜4くらいの揺れが続いています。


そのため、仕事とはいっても長時間パソコンを見続けると辛い状況になりかねないので、ほとんどの作業を携帯で行っていました。今まで撮った写真を整理してSNS投稿したり、記事のネタになりそうな出来事をメモしたり、日本にいるメンバーとやり取りをしたり、次の目的地で良さそうなスポットを探しておくのも大切です。

▲伊佐さんがテレビと報知器をガード photo by Abe saxophone

舗装されていない道を進むと、揺れが大きすぎてテレビと火災報知器が落下します。

そしてキャンプ場に着くなり、キャンピングカーを電源につなぎ給水を確保して夕食作りを開始。キャンプ飯をは思えない、こんなおしゃれなご飯を作ることも可能です。

また今回借りたキャンピングカーは車にバーベキューできる鉄板が付いていたため、男子メンバーが毎日楽しそうにオージービーフを焼いていました。男性はいくつになっても火遊びが好きらしい。

 

まだ見ぬオーストラリアを探しに

photo by Tomomi Isa

定番の観光スポットやおしゃれなカフェもいいけれど、やはり旅人のテンションが上がるのはまだあまり有名ではない、秘境的なスポット。ここまでブリスベン〜ゴールドコースト〜バイロンベイ〜セントラルコーストを旅してきた私たちですが、ここでシドニーに止まらずに南に160kmほど南下した場所までやってきました。

目指したのは「ジェラワンガラ国立公園」(ジェラワンガラという言葉の響きがかっこよすぎて、メンバー全員が意味もなく連呼していました)。

この中にある「ジェラワンガラルックアウトというポイントがどうやら良いらしい」という自信のないまま向かったのですが、これがもう、大正解でした。

photo by Tomomi Isa

オーストラリアといえばビーチや島のイメージだったけれど、ここにはまだ見たことのないオーストラリアの景色がありました。高くて、広くて、空を飛べるんじゃないかって思うくらい素敵。

いくらインターネットで検索しても日本語の情報は全くないし、Instagramで探してみても投稿されている写真も少ない。でも、きっと世界にはこんな場所がまだまだたくさんあるんだろうなあ。

キャンピングカーだからこそ見つけられたこの景色、もっと多くの旅人に知ってほしい。

photo by Tomomi Isa

きっとまだ見ぬオーストラリアは、見つけられていないだけでたくさんあると思います。ぜひ秘密の場所を見つけにいきましょう。

 

カンガルーだらけのキャンプ場

photo by Tomomi Isa

これまでの道中、あまり動物を見ていなかった私たち。シドニーの動物園で見るしかないのかなあ……と諦めかけていましたが、キャンベラ近くのHoliday parkというキャンプ場に着くなりその心配は杞憂だったと気づきました。

photo by Abe saxophone

カンガルー、めちゃくちゃいました。

photo by Abe saxophone

こんなに近づいても全く動じない、肝の据わったカンガルーさんたち。

旅しながら仕事をする上で気になるのがWi-Fi事情ですが、私たちが泊まったキャンプ場は電波の弱いところが多かったです。携帯からテザリングするか、グローバルWi-Fiのような海外で使えるモバイルルーターを準備しておくと良いかと思います。

このキャンプ場は一日500MBという制限がありましたが、電波は安定していたので一瞬Instagramのライブ配信をすることができました。

 

いよいよゴール地、キャンベラへ

photo by Abe saxophone

「オーストラリアの首都は?」と聞かれると、多くの人が「シドニー」「ゴールドコースト」などと間違えがちですが、オーストラリアの首都はキャンベラ。

行政の街であるため、観光スポットを探してみると国会議事堂やオーストラリア国立美術館、戦争記念館など歴史を学べるスポットが集まっていることがわかります。

photo by Tomomi Isa

前に紹介したジェラワンガラルックアウトのように、キャンベラから2〜3時間のところには国立公園など自然のスポットもたくさんあるので、王道スポット以外を見つけたい方はぜひ足を伸ばしてみてくださいね。

photo by Tomomi Isa

全員無事にゴールできたことを祝して、「肉を食らうぞ〜〜〜!」と勢いよくMable&Grainへ入店。

photo by Abe saxophone

肉のプレートとサラダを注文すると、店員さんが「これは本来二人分だけど大丈夫? 足りる?」と丁寧に聞いてくれましたが、多すぎても困るのでそのままオーダー。実際に運ばれてきて、その判断が正しかったとわかりました。これはどう見ても、四人でちょうどいいサイズでしょ。

photo by Tomomi Isa

1週間お世話になったキャンピングカーを綺麗に掃除したら、シドニーで車を返却。アメリカ横断のときは数々のトラブルに見舞われましたが、今回は大きな事故も故障もなく1週間走りきることができました!

1週間ほど車の中で過ごしていたので、離れるとなると少し寂しい。

 

帰りはシドニー-羽田便で

photo by Abe saxophone

帰国便も、行きと同じくカンタス航空を利用。出発はバタバタしていてできなかったのですが、カンタス航空では出発時刻の24時間前より90分前までオンラインチェックインが可能です。

言語を英語に切り替える必要がありますが、難しくないのでどなたでも簡単にできるはずです。

長い列に並ばずにチェックインを済ませることができるので、出発日当日覚えていたらオンラインで済ませておくのも良さそうです。

photo by Abe saxophone

帰りの機内食はパスタを選択。この日のメニューは「カボチャのトーテリーニ クリーム、グリーンピース、セミドライトマトと共に パルメザンを散らして」。オーストラリアのビールと一緒に美味しくいただきました。

photo by Abe saxophone

カンタス航空の機内食は、付いてくるパンがとっても美味しい! 普通はパサパサの味のないパンがセットになっている場合が多いですが、カンタス航空では中にバターが入ってバジル風味のパンになっているんです。お代わりしたいくらい、お気に入り。

エンターテイメントも充実しており、気になる映画を見た後は音楽を聞きながら、快適なシートでゆっくりとフライト時間を満喫できました。

 

今回は行き帰り共に夜発だったのでしっかりと睡眠を取りましたが、メルボルン/ブリスベン発の帰りの便は朝発なので、フライトを存分に楽しむことができます。行き帰りそれぞれ違う魅力を味わえるのも嬉しいですね。

LCCでの旅もいいけれど、どうせなら空の上も快適に楽しみたい。カンタス航空はそんな方にぴったりの航空会社でした!

 

旅するように働き、旅するように生きる

photo by Tomomi Isa

オーストラリアの旅をまとめた私たちの記事は、ここまで。「旅をしながら仕事する」4人の様子が、少しは伝わりましたでしょうか? 慣れた環境ではない分、大変なことも多いですが、それすらも楽しんで仕事に反映させています。

キャンピングカーで仲間と旅をすると、お互いの得意不得意分野もわかってくるし、「こんな一面があったんだ」「仕事がスムーズだなあ」とお互いへのリスペクトが生まれてきます。旅しながら仕事をすることは孤独に見えがちですが、仲間を見つけて旅と仕事を両立するのも楽しいはず。

これからも旅の楽しさ、素晴らしさを多くの方に届けるため、私たちは旅を続けます。

今回の旅で訪れたそれぞれのスポットをより詳しく書いた記事は、これから順次アップしていきます。お楽しみに。

ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

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