みなさん、ベナンという国をご存知でしょうか?
西アフリカにあるベナンは、日本の約1/3ほどの面積の小さな国。しかしながら、奴隷貿易の史跡、アフリカ最大の水上都市、ブードゥー教の聖地、世界遺産の王宮群や国立公園など、多くの見所があります。
さらにベナンの魅力として挙げたいのが、人々の穏やかさ。目が合うと会釈してくれる、そんな優しさにいつも癒されていました。40以上の民族がいるにも関わらず、独立以降に民族間の紛争がないのも、その国民性からかもしれません。
今回はそんな旅を通じて大好きになった国、ベナンをご紹介します。
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ベナンの中で訪れた都市とルート、移動方法
西アフリカ周遊中に訪れたベナン。ブルキナファソからトーゴを経由して、まずはベナンの事実上の首都「コトヌー」に到着!そのあと「ウィダー」のビーチ沿いのホテルでのんびりと過ごし、再びトーゴへと抜けました。
ベナンの移動は、長距離なら大型バスか乗り合いタクシー、近場ならバイクタクシーが便利です。ベナンで驚いたのは、お釣りがない時にドライバーが路上で手をあげて、崩してくれる人を探してくれること!他の国ではお釣りはないから渡さないということも多いので、衝撃的な光景でした。
ベナンでのエピソード(人とのエピソード)
ベナンには、西アフリカで唯一の日本語学校「たけし日本語学校」があります。ビートたけしさんの付き人でもあったゾマホンさんが設立した学校で、日本語をなんと学費無料で教えているのです!
学校を訪れて驚いたのは、みんなの日本語の上手さ!日本の文化もよく知っていて、生徒さん達に人気の言葉は「おかげ様で」でした。
そして「日本を愛しています」と言ってもらえたことも、とても心に残っています。遠いアフリカの地で、こんな風に日本のことを想ってくれている人がいることに胸が熱くなりました。
ベナンでのエピソード(場所のエピソード)
コトヌーから50kmほど離れた海沿いに、ウィダーという街があり、ブードゥー教の聖地とされています。
ブードゥー教と聞くと「呪い」のイメージが強いですが、もともとは「精霊」の意味を持ち、病気の治癒や除霊、祈願や占いなど人々の生活を支える役割も強いそうです。
街のいたるところにあるモニュメントはどれもユニークで、像や神樹が祀られている「秘密の森」も、まるでジブリのような世界観。想像していたブードゥー教とは異なるものでした。
ウィダーは観光地でありながら、とてものどかなので、のんびりと過ごすにもおすすめの場所です。
知っておくべきキーワードは「奴隷貿易」
ベナンを知るうえで外せないのは「奴隷貿易」の歴史です。
17世紀から19世紀にかけて、奴隷貿易の拠点となったウィダーには各地から人が集められ、奴隷としてアメリカ大陸へ送り出されました。奴隷たちを詰め込まれた船が出航した海岸には、「ここを通ったら二度と帰ってこれない」という還らずの門(Door of No Return)が建てられ、世界遺産の暫定リストに登録されています。
負の遺産とされるものは世界各地にあるけれど、ここもまた知らなくてはいけない、忘れてはならない、戒めの地であると強く感じました。
ベナン旅行を楽しむためのアドバイス
ベナンを楽しむためには、簡単なフランス語を覚えましょう!奴隷貿易後、ベナンはフランスに植民地支配されていたので、今でも公用語はフランス語で、お店の看板やメニューなどもフランス語表記です。
英語がなかなか通じないので、挨拶と数字を覚えておくだけでも、かなり旅がしやすくなると思います。よく使ったのは、「サバ=Hi」「メルシー=Thank you」「セボン=OK、Good」「セコンビエ=How much」など。数字は500や1000など百と千の単位で覚えておくと便利です。