たむさんに出会ってピースボートに乗船!中山友里さん
では最後に、水先案内人とメディア担当の中山友里さん、あだ名はごんちゃん。性格は、一言でいうと真面目。他のスタッフさんからもお墨付。
長崎県の母子家庭の家で生まれ育ち、高校卒業後も地元の大学に進学されます。年の離れた弟さんもいたため、学費や生活費は全て自分でまかなっていました。
お金がかからない国公立に進学するも、生活も厳しく一度休学して集中して働きます。休学中にふらっと立ち寄ったピースボートの説明会で、田村美和子さんに出会います。
「ごんは何がしたいのか?どんな風に生きていきたいのか?」を問われ、今まで、周囲の期待に応えようとしてばかりで、自分のしたいことに興味を持ってくれる人がいたことに感動。
ピースボートに乗船し、スラム街やエイズの子どもたちのいる孤児院など、様々な世界を見て世界の広さを感じ、努力でどうにもならない立場の人もいることを痛感します。と同時に、今までの自分を認めてあげられるようになったそうです。
そして、今後はスタッフとして、自分のやりたいことを全うするために働かれています。
船で働くうえで、大切にしていることは何かありますか?
参加者がそれぞれの目的で乗ってきているので、やりたいことをサポートすることが一番だと思っています。ゆっくりしたい人にはその場所を提供し、友達100人作りたい人にはそのサポートを、何がしたいかわからない人にはなんでも挑戦してみようよって。そんなことが許される環境ですから。
ヨガや太極拳だって3カ月無料で通えます。飽きたら辞めたっていいし、最後まで参加して、何か自分の特技を身に着けてもいいですよね。(ウクレレ・サルサダンスなど)
後は、かっこいい大人を紹介することには意義を感じていますし、その場所作りは大切にしています。一本極めている人の話って本当に面白いから、1時間話を聞くだけでも世界が広がっておすすめですね。
とにかく船の魅力は満載なので、参加者がご自身に合うものを選んでやりたいことを存分にできるお手伝いができればと。
-ごんちゃんも、お客さんと凄い仲良いですよね。参加者同士とか、スタッフさんとは具体的にどんな感じで仲よくなりますか?
私は基本的に、クルーズの序盤は、人と人をつなげる役割をしています。1人でいたい人はそのままでもちろんいいと思うけど、なんとなく人とつながりたい人のためにはたくさん企画をやってます。
また、少し落ち着いてきたら、20代30代40代世代別飲み会を開いたり、各スタッフの得意なことで企画をつくったりします。(ぶいちゃんのアイドルダンス企画やよういちさんのパリピパーティ)私もクルーズ飲み友達ができます。思い悩んだ経験があるからか、悩める人とよく飲みますかね…話を聞いたりすることも凄く多いです。
企画は、用意されたものにただ参加するだけでも勿論良いけど、一緒に内容から考えていきたいって人が参加すればいいと思ってます。作り上げるプロセスを知ると感動や絆が深まりますしね。
自分が船で企画を作っていた時のチームの子とは、年に2.3回はあって飲み会をしています。長く会っていなくても子供ができたり結婚したり、式に呼んでもらったり、いつでもあの頃に戻ったように話せる、地元の友達みたいな感じです。普通の旅行会社の添乗員とお客さんという関係だったらあまりないことだと思います。
将来は学校の先生に!任田和真さん(25歳)
中学校の教員になるために東京の大学に進学したものの、25年間、サッカーしか夢中になるものがなかったそうです。このまま教育の世界に入ることに疑問を感じていた時、ピースボートのスタッフに出会います。
「僕は地球を六周しています」その言葉に衝撃を受け、自分の目で色々なものを見て、子どもたちに多様な視点から教えられる、そんな先生になりたい!と思い、その場で乗船を決めます。スタッフとしては現在3年間、勤務されています。
―船での生活で、具体的に勉強になっていることはありますか?
僕が普段勤務しているのは、都内にあるピースボートセンターというところです。そこに来る方は、国籍や年齢層が幅広く、自分の人間的視野がどんどん広がるのを感じます。
もともとは体育会系の人間なので、上下関係やマナーなどは自分にとって絶対だったんです。でも関わる人の幅が増えていくに連れて、今までの価値観がいい意味で崩れていきました。ここで得た多様な人と関わった経験は、今後必ず生きてくると思います。
―ご自身で印象に残っている国はありますか?
マダガスカル島と南アフリカです。どちらも、日本とは生活基準が全く違います。マダガスカル島は世界最貧国といわれています。1日2ドルで生活して、女の子は生理が始まったら子どもを産まされ、育てられずに死んでしまいます。
南アフリカはヨハネスブルグのアパルトヘイトの黒人居住地区にツアーで行きました。ここは世界で一番治安が悪い国と言われています。危険すぎて、バックパッカーでは絶対行けないようなところです。
ピースボートは現地のNGOとの協力関係があるので、現地の人が守ってくれるからツアーを企画することが出来ます。まさにこの船でしかできないような経験です。個人旅行で旅をするだけが、現地のことを深く知れる訳ではないと思いましたね。
そんな経験を、多くの子どもたちに伝えていきたいですし、大人になってからでも船の中で、沢山の学びを得る方も多いです。
まとめ
今回は、ピースボートの5人のスタッフにお話を伺いました。他にも、スタッフはたくさん乗船していますが、皆さん、とっても優しくて人当たりが良くて、魅力的で、面白い!
実際、私も船から降りている時間が長かったんですが、帰ってくると皆「お帰り!」と声をかけてくれて。こんなに参加者がいるのに、なんて記憶力と気遣い。素敵すぎます。
キャプテンや、ごんちゃんみたいに、説明会に行ってスタッフの人と話して、人生が変わった人も大勢います。
ぜひ、お近くでピースボートの説明会をやっていたりしたら、皆に会いに行ってみては如何でしょうか?温かく迎えてくれること間違いなしです!
ピースボートの船旅って?
photo by pixta
ピースボートは全長205メートルのオーシャンドリーム号に乗って地球を一周する船旅です。1年に3回、約100日かけてプランで決められた寄港地を巡ります。価格は部屋のグレードによりますが、99万円〜(朝昼夜の食事付き)です。
第104回のピースボート航海
初夏の北欧・ヨーロッパコース
期間:【横浜発着105日間】2020年4月9日(木)〜2020年7月22日(水)
期間:【神戸発着105日間】2020年4月10日(金)〜2020年7月23日(木)
横浜→神戸→中国→シンガポール→スリランカ→スエズ運河通航→エジプト→サントリーニ島(ギリシャ)→ピレウス(ギリシャ)→イタリア→スペイン→ポルトガル→フランス→イギリス→エストニア→フィンランド→ロシア→スウェーデン→デンマーク→ノルウェー→アイスランド→ニューヨーク(米国)→キューバ→パナマ→パナマ運河通航→コスタリカ→メキシコ→シアトル(米国)→釧路→横浜→神戸
第105回のピースボート航海
ヨーロッパ&南太平洋コース
期間:【横浜発着107日間】2020年8月21日(金)〜2020年12月5日(土)
期間:【神戸発着107日間】2020年8月22日(土)〜2020年12月6日(日)
横浜→神戸→香港→シンガポール→インド→スエズ運河通航→エジプト→サントリーニ島(ギリシャ)→ピレウス(ギリシャ)→イタリア→スペイン→モロッコ→ポルトガル→アイルランド→イギリス→アイスランド→米国→キューバ→パナマ運河通航→ペルー→イースター島→パペーテ(タヒチ)→ボラボラ島(タヒチ)→サモア→横浜→神戸
第106回のピースボート航海
アフリカ・南米・オセアニアコース
期間:【横浜発着107日間】2020年12月13日(日)〜2021年3月29日(月)
期間:【神戸発着107日間】2020年12月14日(月)〜2021年3月30日(火)
横浜→神戸→台湾→シンガポール→モーリシャス→レユニオン島→マダガスカル→ポートエリザベス(南アフリカ)→ケープタウン(南アフリカ)→ナミビア→ブラジル→ウルグアイ→ブエノスアイレス(アルゼンチン)→ウシュアイア(アルゼンチン)→チリ→イースター島→パペーテ(タヒチ)→ボラボラ島(タヒチ)→ニュージーランド→シドニー(オーストラリア)→ブリスベン(オーストラリア)→ケアンズ(オーストラリア)→ソロモン諸島→横浜→神戸
ピースボートに関する記事まとめ
・ピースボートに初乗船したので、中の様子を赤裸々に書いてみた
・ピースボートに乗船して初めて知った99のコト
・日本人ならピースボートクルーズに乗るべき8つの理由
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