ライター
Ayaky ソムリエ

旅するソムリエ カナダとスペインに住み今までに30カ国以上訪問 美味しいワインと食事を求めてまだまだ旅の途中 自然の中ではしゃぎ、美味しい物に涙し感性豊かに旅をしています

皆さんは、旅先で「何を飲むか」気にされたことはありますか?何気なくスーパーで目にする飲み物や通りかけたカフェで提供しているものをよく見てみると、実は多くの気付きがあるんです。

今回はあえて様々な国で「飲み物」「カフェ」に注目して旅をお伝えいたします!

飲み物(カフェ)と旅って関係あるの?

photo by Ayaky

旅の中で楽しめる飲み物と言えば、コーヒーやワイン、ビール等が思いつくのではないでしょうか。カフェで一休みすることや、たまたま通った道で出会う隠れ家的バーに出会うこともあるでしょう。

ワインが有名な国や地域でしたらレストランのメニューで必ず目にするでしょうし、お土産やポストカードにまで描かれています。旅先で素敵な「飲み物」との出会いは意外と多くあります。

今回はその中でも、記憶に残ったカフェエピソードを厳選してお話したいと思います。

一杯のコーヒーから歴史を感じる

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ベトナムの街を歩いていると、炎天下の中外で濃いコーヒーをゆっくりと飲んでいる人達をよく見かけます。それはおしゃれなカフェから、ちょっと小汚い見た目のお店でも同じ光景をよく見かけます。

今ではベトナム渡航歴10回以上の私ですが、初めて行った時は、現地の人が飲んでいる色濃いコーヒーの見た目からベトナムの人はエスプレッソが好きなのかな?となんとなく疑問に思っている程度でした。

ベトナムに来たからには皆が飲んでいるエスプレッソを試してみるしかない!と意気込み試したところ….苦い!甘い!飲めない!

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今ではベトナムコーヒーの飲み方も慣れたものです。最近では練乳少なめにしてとお願いしています。そうです、現地の人が飲んでいた「ベトナムコーヒー」とは、ベトナム式エスプレッソに練乳で甘みをつけたものでした。

コーヒーをしっかり混ぜてから飲まないとコップの下に練乳が沈殿していて、上は苦いコーヒーという事を何回か経験しました。皆さんも飲む前にスプーンで良く混ぜることをおすすめします。

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こちらがベトナム式エスプレッソを作るための道具です。ベトナムは実はブラジルに次いで2位のコーヒー豆生産国。これは昔フランスに植民地化されていた時代、コーヒー豆も共にベトナムに用いられました。しかしベトナムの気候にあった豆と言うのは味が濃く酸味の強い物だったそうです。

そのため、ミルクで甘くして飲むのが習慣化されたそうですが、生の牛乳はベトナムの暑い気候と当時牛乳を新鮮に保存する技術もなく、保存が効く練乳が大抜擢だったそうです。

 

またカフェでコーヒーを飲んでいると美味しい焼きたてのパンの香りがしてきます。調理パンから菓子パンまでヨーロッパ風でびっくりしましたが、これもフランスによる植民時代にフランスのパンの文化、技術が一緒にもたらされたためです。

ベトナムの日常に溶け込んでいるベトナムコーヒーですが、実は歴史と深く関わりがあることを一杯のコーヒーから学びました。

皆の憩いの場として発展し続けたカフェ文化

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ヨーロッパを旅するとよく目にする光景の一つとして、カフェがあります。道に面してカフェがずらりと並び、外のテラス席でゆっくりコーヒーを飲んでのんびり過ごしているといった感じ。スペインに住み始めて間もなく、なぜかヨーロッパのカフェ文化に馴染みのない私でも、カフェで流れる時間に居心地の良さを覚えました。

朝の散歩のついでにエスプレッソを一杯飲みのんびりしたり、テラス席で外を見ながらタバコを吸ったり、仕事の仲間と団欒の為に足を運んだりその人にあった「居場所」を与えているからこそ、カフェでも時間が居心地の良いものとなることに気付きました。

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そして何よりもエスプレッソやコーヒー一杯がとても安い!120〜250円ほどで一杯飲むことができます。

「カフェ」というとコーヒーや紅茶を楽しむという場所というイメージが強いかと思いますが、私がよく訪問するパリや住んでいたスペインではワイン、ビールを置いているカフェがほとんどです。いつでも気軽にワインやビールを頼めます。

仕事仲間との昼食や、昼食を伴った会議でもワインを飲む姿はフランスではよく見る光景だそうです。日本では、いくら仕事とはいえ昼からアルコールを摂取するなんてご法度な気がしてしまいますよね。

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私がパリやスペインのカフェが好きな理由がもう一つ。多くのカフェにはテラス席があり外でのんびり、外の空気を感じながら過ごせることです。

私がスペインに住んでいた時は、カフェラテ(スペイン語だとカフェコンレチェ)を飲みながら本を読んで過ごす休日や、夕方友人と集まり、ビールを外で飲みながらか語り合う夜が今でも思い出深い時間として心に残っています。

同じカフェでもお昼と夜でガラリと雰囲気も変わることも、テラス席の良いところですね。

photo by Ayaky

これらの2カ国には歴史的にカフェ文化に共通点があります。カフェは昔、芸術家が集まり団欒する場所、哲学者が集まる場所、文学サロン、貴族の社交場でありました。昔から人が集まる場所、皆の居場所という文化が根付いているようです。

そのため、今日でも日常で大切な居場所になっているのかもしれませんね。

ライター
Ayaky ソムリエ

旅するソムリエ カナダとスペインに住み今までに30カ国以上訪問 美味しいワインと食事を求めてまだまだ旅の途中 自然の中ではしゃぎ、美味しい物に涙し感性豊かに旅をしています

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