「英語の発音が綺麗で癖がなく、聞き取りやすい」と言われ、語学留学やワーキングホリデーでも大人気のカナダ。移民が多いこともあってか、英語非ネイティブに対しても寛容で、留学や移住に最適な国です。
そんなカナダですが、「カナダ人はよく謝る」という話を知っていましたか?
旅行先で「あなたカナディアンね?」とSorryの使い方で見破られてしまった……なんて話を聞くほど、世界的にはわりと有名な話なんだとか。
この記事では、実際にカナダに住む私から見た、カナダと日本における言語文化の共通点をご紹介します。
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見出し
「カナダ人はよく謝る」と気付いたきっかけ
カナダに来てしばらくした頃、YouTubeでカナダに関する動画を見ていたときに見つけたのが”カナダの移民審査”をテーマにしたこのコント動画。
動画の40秒あたりで審査官役が「カナダ人が他の国の人よりもよくすることは?」と問題を出し、審査を受ける男性役が「謝ること(apologize)」と答えます。
それに対して審査官役が「いいえ、アイスホッケーです」と正解を発表。すると男性役が「ああ、ごめんなさい」、そして審査官役が「No, No, 私がごめんなさい。良い答えです、ごめんなさい、あなたは正しいです」とお互い謝罪をしまくる……というシーンがあります。
わりと有名らしい「カナダ人の特徴」を面白おかしくコントとして表現している場面です。私は「カナダ人はよく謝る」と知らなかったため、この動画で初めて知ることとなりました。
最初の違和感はレストランで
photo by shutterstock
私が最初に実体験として違和感を覚えたのは、カナダに来たばかりでレストランを訪れたときのこと。
カナダ人と思われるお客さんが、店員さんを呼ぶときに「Sorry」と言っていたのです。こういったシチュエーションは「Excuse me」と言うべきだと思っていた私は、「何か悪いことでもしたのかな?」と思ったものです。
それだけでなく、コンビニなど狭い店内で「すみません、後ろを通ります」と他のお客さんに言う時も「Sorry」。私が人混みでぶつかってしまったときに「Sorry」と言ったら、何も悪くないはずの相手も「Sorry」。
「アメリカ人は謝らない」とよく聞いていたので、てっきりお隣の国・カナダも同じだと思っていた私は、「Sorry」という単語を最初はあえて使わないようにしていました。しかしあまりにもよく聞くため、私が「Sorry」を多用するようになるのに時間はかかりませんでした。
公共交通機関までもSorry
photo by Keiko
「Sorry」と謝るのは日常会話においてだけではありません。カナダでは、至るところで「Sorry」という単語を見かけます。
バンクーバーでよく見かけたのはバスの電光掲示板。回送車が走っていることがあるのですが、そのときにバスに表示されるのは「SORRY NOT IN SERVICE」。
photo by Keiko
レストランやお土産屋さんなどが閉まっているときも、店先の看板に「Sorry」と書かれていることが珍しくありません。
それも「Sorry, we are closed」と定型文のような「Sorry文」ではなく、「本日臨時休業です。ご不便をおかけして申し訳ありません」と言ったように、丁寧に謝りを入れる張り紙もよく見かけます。
ちなみにこの記事を書いている今現在、私の職場はリノベーションにより休業中なのですが、店先にはA4の紙に休業のお知らせと謝罪文が、6行にもわたり丁寧に書かれています(笑)。
メールでも、とにかく謝るカナダ人
photo by Keiko
公共交通機関にレストランやお土産屋さん。謝罪ワードが出てくるのはそれだけではありません。
先日、カナダの国内線飛行機に乗った際、人生初のロストバゲージを経験しました。その件で航空会社へメールで問い合わせをしたのですが、そのメールのやり取りで「Sorry」や「Apologize」の謝罪ワードが何度出てきたかわかりません。
この件に限らず、企業に対して不具合等の問い合わせをすると、必ずと言っていいほど「Sorry」「Apologize」と謝罪があります。もちろん企業側に非がなくても。
「とにかくまず謝る」という姿勢は、日本と似ているなぁと感じます。