夏はハイキング、秋は紅葉、冬はスキー・スノーボードと季節によって様々な楽しみ方ができる国、カナダ。17カ所登録されている世界遺産を全てまとめましたので、ぜひ、旅行前の下調べに使ってください。
カナディアン・ロッキー山脈自然公園群
カナダ西部に広がる3000m級の山々が連なるロッキー山脈。白く輝く氷河、巨大な滝、エメラルドグリーンの美しい湖など手付かずの大自然がそのまま残っています。
夏は避暑地となり、トレッキングや登山を楽しむ観光客を集め、冬は世界的にも認められるパウダースノーを持つスキーリゾートとなり、スキーヤーやスノーボーダー達を集めます。
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恐竜州立自然公園
ロッキー山脈に近いバッドランドという荒野にある自然公園です。名前のとおり、赤茶色の大地からは500以上の恐竜の化石が出土しており、世界最大級の恐竜化石層として知られています。
観光客には化石散策のツアーが人気です。コヨーテやガラガラヘビなどが生息しており、7千万年前からのむき出しの地層を背景に独特の景色を醸し出しています。
ケベック旧市街の歴史地区
北米で最も古い歴史を持ち、そして唯一の城壁に囲まれた都市でもあるケベックはフランスの植民地時代の名残からヨーロッパを彷彿とさせる風景を持っています。
旧市街には教会や大聖堂、ローマ・カトリック神学校など、中世フランスの歴史をも感じさせます。細く続く石畳の道に並ぶブティックなどの店が、歴史情緒をさらに引き出しています。
ウォータートン・グレーシャー国際平和自然公園
世界で最初の国際平和公園で、アメリカとカナダにまたがって1995年に世界自然遺産に登録されました。二つの国の間の垣根をなくし、自然保護と国際協調のシンボルとなっています。
ウォータートン湖国立公園と呼ばれるのがカナダ側で、美しい湖を豊かな緑が取り囲み、ムースやエルクなどの野生動物が生息する動物達の楽園となっています。
ルーネンバーグ旧市街
イギリス植民地時代の面影を強く残す港町で、北米で最も美しい町とも称されるルーネンバーグ。元々はフランスの植民地でした。
イギリス領になってからはスイスとドイツからの移民の町として、ビクトリア朝様式の木造建築が多く建設されました。中心に建つゴシック様式のセント・ジョン大聖堂と共に大切に保存されています。
リドー運河
イギリス植民地時代に、首都オタワからオンタリオ湖まで、202キロメートルにも及ぶ運河が建設されました。アメリカの侵略に備えて建設された運河には、オタワ川との高低差を無くすためにオタワロックと呼ばれる8つの水門が設置されています。
現在も人の手で開け閉めされている水門には、その伝統を受け継いできている様子が見られます。
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グラン・プレの景観
フランス語で大牧草地を意味するグラン・プレは、17世紀にフランス人の入植者たちによって造られた農村地帯です。アカディアンと呼ばれた入植者たちは、ノバスコシアで最も大きな集落を作りましたが、イギリスによる弾圧を受け、最終的にはイギリス軍によって追放される悲劇が起こりました。
その歴史的遺構と、農村地帯の美しい景観が2012年より世界文化遺産として登録されています。
ジョギンズ化石断崖
約3億1000万年前の石炭紀の化石群が出土している断崖で、爬虫類最古とされるヒロノマスの化石もここから発見されています。
この断崖があるカンバーランド湾では潮の満ち引きの差が15メートルを越え、そのため激しい海水の流れが崖を侵食して切り立った断崖となりました。ここでは直立状態で化石化した樹木も見ることができます。
ランス・オ・メドー国定史跡
ニューファンドランド島にある、北欧のバイキングの集落跡です。ランスオメドーとはフランス語で草原の入り江を意味します。
溶鉱炉の跡や鉄器などが発見されている他、住居跡からは間仕切りの特徴からノルウェー様式が見て取れます。また、ここから発見された鉄釘によってコロンブスの新大陸発見説が覆りました。1978年より世界文化遺産に指定されています。