皆さんにとって『人生最大の偶然』って何ですか?
僕たちは「目標」を設定し、そこに到達するための「計画」を立てることを推奨されてきました。「ゴールから逆算せよ」と。それを否定するつもりはありません。
ただ、それが叩き込まれすぎた結果「偶然」の入り込む余白がなくなっているのではないでしょうか。逆算でもなく、順算でもなく、計算せず流れに身を委ねる感覚がもっとあっても良いと思うのです。
人生を彩るには、「計画」と「偶然」のハイブリッドが大切なのだと最近感じています。
例えば、クランボルツ教授(スタンフォード大学)の「計画的偶発性理論」はとても有名です。平たくいえば「キャリアの8割は偶然決まる」という内容。
これが提唱されたのは20世紀末でした。変化の激しいVUCA時代、さらに「偶然」の割合は増しているのかもしれません。
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人生最大の偶然
冒頭の質問「人生最大の偶然」について、皆さんはどう答えますか?
僕は「人生は3枚のカード(who/where/what)を決めるゲーム」だと考えることがあります。誰(who)と、どこ(where)で、何(what)をして生きるか。現状、「妻」と出会い、「フィジー」で、「語学学校の校長」をして生きています。
この3枚のカードを決めるまでに、どれくらいの「偶然(たまたま)」を経由したのかを少し考えてみます。
【1】What|語学学校の校長に就任
photo by Yuma Nagasaki
大学3年の12月、就職活動を始めようかと、頭を整理するために大学の図書館へ。そこで就活の資料を読んでいるとき、たまたま「休学」という言葉が頭の中に舞い降りてきました。
そのまま事務局へ休学の問い合わせに行ったら、たまたま僕の大学では無料で休学できるとわかり、お金がかからないならと休学を決断しました。
その日の帰り道、電車でたまたま雑誌をみていたら、旅行代理店の広告が出ていて、そのままその代理店を訪問。
「1年間休学する」旨を伝えると、担当の方がたまたまオーストラリア好きの女性で、オーストラリアでファームステイだとお金がかからず海外で滞在できると教えてくれました。
休学してこれをやりたいというものはなかったので、そのままそのプランでオーストラリアに半年行くことに。
そのプログラムにはたまたま語学留学がセットになっており、2週間だけ通学。所属したクラスのメンバーが個性派ぞろいで楽しすぎて、語学学校というものにとてもポジティブな印象を持ちました。
それ以降、14カ国で短期留学を経験し、そのままそれが仕事になりました。
【2】Where|フィジーへの移住
photo by Yuma Nagasaki
日本でサラリーマンをしていた頃、年に1度だけ9連休を取得できる機会がありました。
たまたま見ていたテレビ番組でジャマイカが特集されており、その年の休暇はジャマイカに行こうと決意。
日本からの直行便はないので経由地を探していたら、メキシコのリゾート地カンクンを発見。カンクンを調べていたら、カンクンだけでむちゃくちゃ楽しめそうだと気づき、ジャマイカをやめて、カンクンを目的地に変更。
カンクンで泊まった宿でたまたま出会った夫婦が世界一周中で、夕食を一緒に食べに行くことに。その夫婦に影響を受け、僕自身も脱サラして世界一周をすることに決めました。
世界一周のテーマをぼんやりと考えたいたとき、たまたま「世界住みやすい街ランキング」というデータを見つけ、「移住先を探す旅」をテーマにすることにしました。
photo by Yuma Nagasaki
2年間の旅を経て、たまたま出会ったフィジー人たちが「世界一幸せそう」だったので、フィジーに移住することに。