夏といえば、花火大会にお祭り、そしてひまわり。いつか一面に広がるひまわり畑を目の前で見てみたいと願っていても、日本のお花畑は人でいっぱいで写真を撮ることも困難。
そんなあなたにおすすめしたいのが、スペインのカルモナという町です。
ひまわりの町、カルモナ
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情熱の国スペインの象徴のひとつでもあるひまわり畑。ひまわり畑の本場といっても過言ではないでしょう。特に南部のアンダルシア州には、そこらじゅうにひまわり畑が広がっています。
筆者のスペイン人の友人に聞くと、「誰が植えているのか知らないし、スペイン人はそもそもひまわりに興味がない。どこにでもあるから」と言われてしまいました。
確かに、ひまわり畑は電車に乗っているとよく見えるし、彼らからしたら何にも特別なものではないのかもしれません。
しかし、スペイン南部アンダルシア州の地方新聞で、「カルモナが、ひまわりの聖地として日本人観光客の間で人気急上昇中」という見出しを見つけました。
数あるひまわり畑の中でも、最もアクセスがよく、広大な面積を誇るのがカルモナと言えるでしょう。他のひまわり畑は田舎のど真ん中にある場合が多く、車がないと近づけない場合が多いです。
しかしカルモナに行けば、街の中心から歩いていけることも魅力の一つでしょう。
ローマ時代から栄える、深い歴史
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カルモナのもう一つの魅力といえるのが、深い歴史です。ローマ時代から戦いや、交通の要所でした。
その象徴とも言えるのが、街の入口にあるPuerta de Sevilla (プエルタ・デル・セビーリャ)。「セビージャの入り口」という意味を持つこの建物は、外部から敵が侵入することを防ぐ城壁です。
この建物をよく観察してみると、下の方と上の方では素材が異なっているのがわかります。これは異なる時代に、たびたび増築が重ねられたからです。
まず、最初にローマ時代の人たちが大きな石を重ねて土台をつくり、キリスト教時代、イスラーム時代、再びキリスト教時代……など長い歴史を持っている町です。また、この門は一度しか破られなかったという伝説を持っています(ちなみに、破られたのは仲間が裏切り嘘をついたから)。
この門をはじめとして、町には多くの歴史的建造物が残っています。スペインの昔ながらの町並みを散策したい人にはうってつけの場所でしょう。
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また、カルモナは「白い町」としても有名です。暑さを凌ぐために、建物の屋根や壁が白に統一されています。プエルタ・デル・セビーリャの塔の上に登ると、町の景色が一望できるので、ぜに登ってみてください。
グルメの町としても有名
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カルモナには、美味しいバルがあることでも有名。わざわざアンダルシア州の都、セビーリャから車やバスで食べに来る人がいるほどです。
特に街の中心とも言えるPlaza San Fernando (プラサ・サンフェルナンド)の周りにはバルがたくさんあり、どこも絶品グルメがあります。外でそよ風に辺りながら、お酒を楽しむのは至福のひとときと言えるでしょう。
また、カルモナにしかないスイーツが「タルタ・イングレス」。イギリス風のケーキという意味のこのスイーツはチョコレートベースの絶品です。他のスペインの都市ではあまり見かけないレアものなので、ぜひ召し上がってください。
また、暑い中、ひまわりをみた後は、さっぱりアイスが食べたい!という人にはHeladeria という書かれている看板を探すことをおすすめします。夏のシーズンには、たくさんのアイス屋さんが臨時でオープンすることもあるので、要チェックです。