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1996年東京生まれ。ステキな人やモノを広めるライター。2019年にフリーライターとして独立し、インタビュー記事、地方取材記事、イベントレポート、プレスリリースなどの執筆を手がける。短期間でサクッと行く旅と音楽が好き。普段は多国籍なシェアハウスで暮らしています。

TABIPPOのクラウドファンディングにご支援いただいた方へのインタビュー企画。

第1弾は、国連加盟全ての193カ国&43地域を制覇されたアマゾニアンさんです。20代は世界中を巡るバックパッカーとして過ごし、30歳で旅の経験を活かしたエスニック雑貨を取り扱うネットショップを起業した経緯や旅をして得たものなどについて伺いました。

アマゾニアン
大学時代からバックパッカーを始め、就職を蹴って29歳まで続け102ヶ国を渡航。10ヶ月だけ日本で社会人(私にとっては日本でワーホリ)して、30歳の誕生日に起業し、旅する雑貨屋コパカバーナを経営。楽天市場スリッパランキング1位のモロッコ製バブーシュなどを販売。お店が波にのってから新しい国々を周りだし、40歳で国連加盟国すべての193ヶ国に渡航済み。あと7地域で世界すべての約250の国と地域制覇!夢は宇宙旅行。日本最大、毎月100人規模の海外旅行オフ会と日韓交流会の主催者も。海外に行けない最近は自転車で北海道と四国の一周を達成!

後悔したくない気持ちと好奇心で就職をせず、バックパッカーに

ーーアマゾニアンさんは大学卒業後、就職せずに世界中を旅をするバックパッカーになったとのことですが、なぜそのような選択肢を選ばれたのでしょうか?

旅をするとは言っても、当初は20代全部をバックパッカーとして過ごすつもりはなかったんです。ただ、親には20代までにしておきなさいと言われたことはすごく頭に残っていたので、25歳くらいまで旅をしようと思っていました。

でも旅をしているうちに行ってみたいところがどんどん増えて、結果的に20代はずっと旅をして過ごしました。

ーーまだまだ大学を卒業したら企業に就職するのが一般的だと思われていますが、不安や迷いはありませんでしたか?

最初は就職も考えていましたし、不安もありました。でも僕が大学を卒業した2002年頃は就職氷河期だったり、将来は自分で何かやりたいなという気持ちもあったりしたので、無理に就職する必要はないと思って。

あとは就職をしないという決断をしたのが、モンゴルにいるときだったからというのも大きいですね。日本で考えていたら、正直どうしていたかわからないです。

ーー日本にいたら周りに流されてしまう可能性もありますもんね……。旅をすることを決断するにあたって、何が決め手になったのでしょう?明確な旅の目的があったのでしょうか?

正直旅の目的はなくて、後悔したくない気持ちと好奇心だけです。大学の受験科目が地理でずっと地図を見ていたので、世界の国々には興味が湧いていたんですよね。

知識ゼロの状態でエスニック雑貨のネットショップを起業

ーー旅をしていた20代から一転して、30歳のときにエスニック雑貨のネットショップで起業されていますよね。

20代は旅しかしていなかったので、旅の経験を活かせることで起業したかったんです。ゲストハウスやバーの経営も候補にありましたが、資金がなさすぎてエスニック雑貨のネットショップを立ち上げることにしました。

起業した当時はまだアフリカや南米の雑貨屋さんはまだ全然なかったので、これなら勝負できると思ったんです。

ーー20代はずっと旅をしていたとのことですが、ネットショップを運営するにあたっての知識はあったのでしょうか?

全くありませんでした。ネットショップでの買い物さえ1度も経験したことなかったです(笑)。全部独学で調べながらでしたね。

ーーネットショップでの買い物経験がない状態から起業するなんてすごい行動力……!

もちろん最初から売れることなんてなかったので、起業してから最初の2年くらいはアルバイトをしながらの運営でした。でもある時、たまたま「エケコ人形」が大ヒットしたんです。

ーーエケコ人形ですか?

エケコ人形は南米のボリビアで作られている幸せを呼ぶと言われている人形で、テレビで紹介されたことをきっかけに問い合わせが殺到したんです。

これが噂のエケコ人形

僕も存在自体は知っていましたが、まさかおじさんの人形が売れるとは思ってなかったので取り扱っていなくて、急いで現地から取り寄せました。これまでに2〜3万体は売れていますね。

ーーそんなに!他に取り扱っているところがなかったのでしょうか?

エケコ人形が人気になりすぎて、世界中から在庫がなくなって偽物も出回るほどでした。

でも僕は実際にボリビアに行ったのもあって、「この店のエケコ人形は本物だ」と信用してもらえたんです。

ーーたしかに、現地に行ったことがある人が運営してる方が圧倒的に信頼できますね。他にネットショップ運営で意識していることはありますか?

僕は安さで勝負していますね。人って基本的には安いお店で買いたいじゃないですか。僕のお店より安く販売しているお店は他にないと思っていますね。もちろん販売価格が安い分利益も少なくなりますが、ネットショップは実店舗がないので経費がほとんどかからなくて、問題なく運営できるんです。

今はエケコ人形ブームが落ち着いてモロッコのバブーシュという伝統的なスリッパが売れているのですが、僕が初めて実店舗のないお店から楽天で販売し始めたんですよね。

バブーシュ

デパートなどでは4,000円ほどで販売されていましたが、同じものを1980円で販売しています。最初にネットで販売し始めたのでお客さんも集まりやすく、リピーターさんも多いですね。

ーーまだ競合がいないブルーオーシャンな分野を狙うのもひとつの戦略になりそうです。でも安すぎて逆に不安になる……なんてことにはならないですか?

お客様が不安に思わないように、僕のネットショップでは安さの秘密を公表しているんです。実店舗がない、倉庫などを借りずに自宅を事務所としているから経費がかからず安くできると明記しています。お客様からの信頼を得るためでもありつつ、他のお店が安さで勝負してきても対抗できないことをアピールしています(笑)

困ったら旅に出よう

ーー起業してからも旅を続けて、国連加盟国の全てである193カ国&43地域を制覇されていますが、20代の頃から目指していたことだったのでしょうか?

最初は全然考えてなかったのですが、行きたいと思ったところに行ってたら100か国を超えていたんです。130ヶ国を超えたあたりでビジネスも軌道に乗り、年齢的にも生活的にも行けるような状況だったためスイッチが入りました!

ーー旅好きでもここまで多くの国を巡っている人はなかなか珍しいですよね。世界中を旅をして得たものってなんだと思いますか?

国によっては言葉も通じないし、スマホも使えないところもあります。その中で現地の方と意思疎通しなきゃいけないので、間違いなくコミュニケーション能力は身についたと思いますね。

旅は毎日違う出来事が起こるので、視野も広がります。1年の世界一周旅は、10年分以上の経験値が積めると言っても過言ではないですね。

ーー世界一周に出たら、日本で生活してたら経験できないようなことだらけな気がします。起業してからは旅スタイルに変化はありましたか?

20代のバックパッカー時代は午前中に観光して午後はゲストハウスでビールを飲んで過ごすこともありました。

でも起業してからはどんなものが観光客に人気なのかをリサーチしたり、どんなもの新たな発見があるかもと散策したりするために、なるべく外に出るようになりました。自分の中で旅先での過ごし方が変わったのも面白いですね。

ーー旅先でも自分で行動しないと新たな発見はないですもんね。今後の展望はどのように考えてますか?

世界250の国と地域は残り7地域なので、すべてに行きたいです。そして必然と旅行先にある宇宙旅行にも!どちらもコロナが終わって行くことになれば、経緯や行ってからのことなどSNSにUPします!

ーーお話を聞いて私も早く旅に出たくなってきました……!では最後に、記事を読んでいる若者にアドバイスやメッセージをお願いします!

困ったら旅に出ましょう!旅先で考えごとをすると、前向きに考えられるんですよね。今は海外に行くのは難しい時代だけど、行けるようになったらすぐに行動できるように旅費を貯めるなどの準備をしておくといいと思います。

またいつ海外に行けるかわからなくなるし、後悔しないように過ごしてほしいです!

***

行きたいと思ったら行く、起業したいと思ったらまずやってみるという、アマゾニアンさんの好奇心旺盛さと行動力のすごさに驚かされたインタビューでした。

エスニック雑貨のネットショップも、他に誰もやっていないときに行動したからこそ、伸びたのだろうなと感じます。

また、アマゾニアンさんは、最大100名規模の海外旅行オフ会や日韓交流会を2008年から東京を中心に周辺国を含めた各都市で開催しています。旅の初心者から渡航国100ヶ国以上の猛者たちも集まる会で、これまでの参加人数は2万人以上!(現在はコロナのため、お休み中。最新情報は各SNSにて!)

さらにTwitterやInstagramでは世界全ての250の国と地域を画像で、YouTubeでは映像で紹介されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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1996年東京生まれ。ステキな人やモノを広めるライター。2019年にフリーライターとして独立し、インタビュー記事、地方取材記事、イベントレポート、プレスリリースなどの執筆を手がける。短期間でサクッと行く旅と音楽が好き。普段は多国籍なシェアハウスで暮らしています。

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