曲阜の孔廟、孔林、孔府
曲阜は儒学の祖として知られている孔子の生誕地で、孔子ゆかりの建造物が三孔と称され世界遺産に登録されています。孔廟は紀元前478年に創建された孔子の神霊を祀る霊堂で、中国三大宮殿の一つともされています。
孔林は広大な孔子と一族の墓で、孔府は住所と役所の役割を持っていた邸宅です。1994年に世界文化遺産に登録されました。
武夷山
武夷山はかつてより中国随一と称えられてきた名勝地で、山水画によく描かれる美しい自然景観を持っています。
地殻変動によってでき上がった断崖絶壁や九曲渓と呼ばれる曲がりくねった川に青々と多い茂る緑は、訪れる訪問客を魅了し続けています。
また、ここの岩の下で栽培されるウーロン茶も有名で、武夷山は1999年に複合遺産として世界遺産に登録されました。
明・清朝の皇帝陵墓群
明と清の時代の皇帝25人と皇后、妃たちの陵墓です。元々は清王朝の9人の皇帝の墓として2000年に世界遺産に登録されましたが、2003年と2004年に拡張登録され、それと共に観光客も増大しました。
中国には多くの陵墓がありますが、ここは規模も大きく、地下宮殿や参道の彫刻群、碑楼などと芸術性も高いとされています。
承徳の避暑山荘と外八廟
清王朝の歴代皇帝が夏の離宮として利用していた山荘で、モンゴル高原の南に広がる広大な避暑地です。18世紀始めに建設が始められ、90年もの月日を経てでき上がりました。
東京ドーム120個分にも相当する広大な避暑山荘は中国独特の雄大な自然美が巧みに取り入れられています。1994年に世界文化遺産に登録されました。
紅河ハニ族棚田群の文化的景観
およそ2700年前にチベットから移り住んだと言われている雲南省の少数民族ハニ族によって1000年から1300年もの月日をかけて作り上げられた棚田群です。
棚田は約4000段にも及び、高いところでは1800mの高地まで続いています。「大地の彫刻」や「雲の梯子」などの別名を持つ壮大な景観は人々を魅了して止みません。
龍門石窟
中国三大石窟の一つで、北魏の時代であった5世紀、最初に石窟が作られたのが始まりです。石窟の60%は唐の時代に作られたもので、最も知られているのは奉先寺洞です。
17mにも及ぶ盧遮那仏を中心に、菩薩や金剛力士が彫られた巨大な彫刻です。盧遮那仏像は、中国至上唯一の女帝であった則天武后がモデルになっているとも言われています。2000年に世界文化遺産に登録されました。
殷墟
紀元前17世紀末頃から紀元前11世紀後半にかけて華北地方を収めていた殷王朝の遺跡です。
24平方キロメートルに渡る遺跡からは貴重な青銅器、玉器、骨器などが多く発掘されており、中でも司母戊鼎と呼ばれる青銅器は、重さが875kgもあり世界で発掘された青銅器の中で最も大きく重いものとされています。2006年に世界文化遺産に登録されました。
三清山国立公園
数億年もの期間をかけて作り上げられた自然美が見られる山です。仙人が住むという伝説があり、三世紀頃から道教の修行者や道士達がここで修行をしてきました。
氷河の影響を受けなかった三清山は生息する植物の種類に富んでおり、2500種ほどありますが、そのうち1500種には薬効があるとも言われています。2008年に世界遺産に登録されました。
元の上都遺跡
13世紀に世界史上最大の帝国であったモンゴル帝国の首都として建設されました。かつては世界でも中心的な大都市の一つとして繁栄しましたが、幾度も戦火に見舞われて廃墟となりました。
しかし、その影響力は依然として大きなもので、元の時代の歴史や芸術を今に伝える遺跡として2012年より世界遺産に登録されています。
大運河
中国全土を統一した隋によって、首都長安と豊かな生産力を誇っていた江南地方を結ぶ大運河が建設されまたのが始まりです。
南北を結ぶ物資の輸送手段として、その後元の時代に及ぶまで新しい運河が開設され続けていき、最終的には北京から杭州まで、総延長2500キロメートルにも及ぶ距離を結ぶ大運河となりました。2014年に世界文化遺産に登録されました。