ライター
岡本 大樹 撮って書くひと

2015年、小笠原諸島で連続ブリーチングを繰り広げるザトウクジラの雄大さに感動。その勢いで旅を仕事にすることを決める。それまでは原付で47都道府県を旅したり、ドイツ留学中にドイツほぼ一周電車旅をしてみたり。仕事では、サイパンの海に潜ってみたり、ベルギーでチョコレート作り体験をしてみたり。現在は人の旅立ちを後押しできるような写真を撮って記事にするべく、奮闘の日々。

徳島県の上勝(かみかつ)町をご存じでしょうか。上勝町は「ゼロ・ウェイスト運動」を20年以上も行ってきた町で、「リサイクル」や「サステイナブル」といったキーワードをさまざまな取り組みによって具現化していることで、近年では全国的に注目されています。

今回はそんな上勝町にあるマイクロブルワリー「RISE&WIN Brewing Co. BBQ&General Store(以下 RISE&WIN)」をご紹介します。ビールだけでなく、その内装や取り扱っている商品にもぜひご注目ください。

徳島のブルワリー「RISE&WIN」とは?


「RISE&WIN」は徳島県上勝町に位置するブルワリー。2015年に開業し、さまざまな種類のおいしいビールを生み出していますが、それ以外にも注目してほしいポイントがあります。

店内で取り扱っている商品は「エコ」や「サステイナブル」といったテーマのものばかりで、内装にも廃材を使っているなど、昨今話題の「SDGs」につながる取り組みを行っているのです。

「SDGsってなんだろう?」という方は、ぜひTABIPPOの特集《マンガ連載》TABIPPOで学ぶ! やさしいSDGsをチェックしてみてくださいね。

ちょっと変わった材料が使われたクラフトビール


まずは筆者のおすすめのビールをご紹介しましょう。強いアルコールが特徴的な「IPA(アイピーエー)」はパンチのあるビールが好きな人には特におすすめ。

「LEUVEN WHITE(ルーヴェンホワイト)」はベルジャンホワイトと言われる白ビールの一種で、柑橘の香りがありフルーティな味わいのため、ビールの苦味が苦手という方にもぜひ一度試してほしい一品となっています。

IPAとベルジャンホワイト、この2つはどちらもクラフトビールの種類としては定番のものですが、ここで作られるビールにはちょっと変わった材料が使われています。


実はこの2種類のビールには、上勝町の名産品である「阿波晩茶」や、柚子と橙の自然交配種である「柚香(ゆこう)」の皮が香り付けに使われているのです。

しかも、もともと柚香の皮は廃棄になる予定だったもの。こんなところにも資源をできる限り有効利用する精神が感じられます。

上勝町ってどんな町?

これほどSDGsに則した取り組みを行っているブルワリーですが、そもそもは上勝町自体の取り組みから生まれた施設でもあります。

上勝町は人口1,500人ほどのかなり小さな町ながら、いち早くゴミ問題などに取り組んだことが評価され、全国から多くの視察が来るほどの自治体となっています。


「ゼロ・ウェイスト運動」と名付けられたその取り組みのすごさは、ゴミの分別が45項目(2020年現在)に分かれているという点からも十分に感じられるかと思います。

例えば、紙ゴミと一口にいってもさまざまな素材の紙がゴミとして出されていますよね。ゴミの色や素材を分別するのも重要な点で、上勝町では紙類だけでもなんと9種類に分けられています。


2020年の秋にはスーパーやコンビニでレジ袋が有料となったことから、一般的な使用頻度も高まったエコバッグですが、ここではもちろんオープン当初からレジ袋有料のシステムで運営されています。

KAMIKATZビールのスタイリッシュなロゴが入ったエコバッグも販売されているので、実用的なお土産として買って帰るのもおすすめです。

「RISE&WIN」のエコな取り組み


「RISE&WIN」にも、そんな上勝町の取り組みの一部分を担っていることを強く感じるポイントがあります。

すでにご紹介したクラフトビールは一般的なサイズのビンでの販売もされていますが、専用のマイボトルを購入してビールを注いでもらう、量り売りでも購入可能なのです。


量り売りがされているのはビールだけではありません。すでに触れた阿波晩茶の葉っぱやグラノーラなどの食品、洗剤といった生活用品なども必要な分だけを購入できるようになっています。

プラスチック問題で近年よく話題に上がるストローもステンレス製のものを取り扱っていて、マイストローデビューも可能。

その他にも、コーヒーの抽出後のカスをリサイクルして作られたドイツ製のコーヒーカップなど、驚きの商品ばかり。日本のみならず世界各国から集められたエコな品揃えだということがわかると思います。


ゼロ・ウェイストの理念の基に作られた内装にも注目すべきポイントが溢れています。「リユース」「リデュース」「リサイクル」の3Rを形にしたインテリアの数々は環境問題に配慮されただけでなく、そのビジュアルのオシャレさが目を引きます。

特に店内のシャンデリアは入り口近くでカラフルに輝いているので、思わず注目してしまうインパクトを持っています。これはビールの空き瓶や欠けたコップなどを利用したもの。


それだけではなく、店内にあるほとんどの家具やインテリアを見ていると、廃材を材料にしていることがわかるでしょう。

例えば、商品が並ぶ棚の支えになっている器具をよくよく見てみると大きく「精米機」と書かれていたり、ビールを注ぐタップの持ち手が鹿の角だったりと、思わぬところに発見があります。

ランチメニューも充実!カフェとしての利用も


ブルワリーではありますが、ランチメニューも充実しているのが昼時での訪問でも嬉しいポイントです。

ランチのメインとしてはビールと一緒に煮込んだカレーや、徳島の食材である椎茸やワカメ、しらすを使ったピザなどのメニューが並びます。

ビールに関しても、ここでなら生ビールを飲めるのはもちろん、2〜4種類のビールの飲み比べといったメニューも。いろんな味を試して自分の好きなビールを探したいという方はまずこちらをオーダーしてみてください。


ソフトドリンクには、地産の柚香を使ったものや阿波晩茶、レモネードなどが。デザートには上勝棚田米のアイスなどといった変わり種メニューも見られるので、カフェタイムも楽しみましょう。

上勝町のサステイナブルなブルワリーは学びの宝庫


「RISE&WIN」はブルワリーではありますが、その魅力はクラフトビールを楽しめる点だけではありません。取り扱っている商品であったり、内装であったり、注目ポイントが盛りだくさん。

ビール好きだけでなく、SDGsに興味を持っている方にもぜひ一度足を運んでみてもらいたいスポットとなっています。きっと学びのタネがいくつも見つかりますよ。

それほどアクセスが良い場所ではありませんが、その分豊かな自然を満喫できるともいえます。徳島訪問の際にはこちらも旅先の候補にしてみてくださいね。

■詳細情報
・名称:RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store
・住所:徳島県勝浦郡上勝町正木平間237-2
・地図:
・アクセス:徳島県徳島市から車で約45分
・営業時間:水〜金11:00~20:00(17:00以降予約制)、土・日・祝日10:00~20:00(18:00以降予約制)
・定休日:月・火曜日
・電話番号:0885-45-0688
・公式サイトURL:https://www.kamikatz.jp/sp/toppage.html

All photos by Daiki Okamoto

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2015年、小笠原諸島で連続ブリーチングを繰り広げるザトウクジラの雄大さに感動。その勢いで旅を仕事にすることを決める。それまでは原付で47都道府県を旅したり、ドイツ留学中にドイツほぼ一周電車旅をしてみたり。仕事では、サイパンの海に潜ってみたり、ベルギーでチョコレート作り体験をしてみたり。現在は人の旅立ちを後押しできるような写真を撮って記事にするべく、奮闘の日々。

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