また、’shall’の否定形は、’ shall not’・短縮形では、’shan’t’です。かの有名な『ハリーポッターと賢者の石』でも、オリジナルのイギリス英語では、’shan’t’で書かれていますが、アメリカ英語版では、’won’t’に変わっています。
have to~/have got to
これは、最初に挙げた違いと似ていますが、助動詞「~しなければならない」で、後ろに動詞の原形が続くパターンです。こちらも慣れていないと、一瞬考えてしまいそうですね。イギリス英語には、他にも’ought to+原形’・’should’など「~しなければ」という表現が、アメリカ英語に比べ、比較的色々使われる傾向があります。
need
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’need’は「~する必要がある」という意味ですが、アメリカ英語では、動詞としての使い方’need to~’しかありませんが、イギリス英語では、否定形になると、’needn’t+動詞の原形’という、助動詞としての使われ方もあります。
〔米〕You don’t need to go there,
〔英〕 You don’t need to go there. もしくは、You needn’t go there.
Let’s の否定形
アメリカ・イギリス英語ともに’Let’s’ not 動詞の原形’は使われますが、イギリス英語では、他にも’Don’t let’s ~’の表現が使われます。アメリカ英語を使う人でも、この表現はなじみがなく、聞き返してしまうこともあるようです。
集合名詞は単数形か?複数形か?
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英語は日本語と比較して、大変数の概念を重視する言語ですが、【集合名詞】を覚えていますか?大学入試などでも頻繁に出題される、「グループやチームなど、一つの集合体として扱う名詞(family, audience, police, governmentなど)」です。これらを受ける動詞が単数系か複数形かになるのですが、例を見てみましょう。
〔米〕My family lives in Japan.
〔英〕My family live in Japan.
同じ、「私の家族は、日本に住んでいます」を表す表現ですが、アメリカでは、一つのまとまりとして、固有名詞のように数え、単数扱いするため、’lives’と3単現の’s’が入っていますね。対して、イギリス英語では、複数扱いすることが多いです(単数系でも大丈夫です)。
まとめ
いかがでしたか?こうして見てみると、やはり文法でも細かな違いが沢山あり、旅行や留学・仕事などでネイティブの方とお話する機会があれば、これらの違いを知って、相手の使う英語に合わせることで、聞き取りの場面でも、よりスムーズに理解しあえると思います。
慣れてきたら、自分でも、ぜひ使い分けてみましょう!