こんにちは、絶景ハンターのまゆみです。
見ているだけで癒やされる、鳴き声を聞いて癒やされる……そんな海のスーパーアイドル、イルカ。
日本で野生のイルカと出会える場所は限られますが、東京都・御蔵島や小笠原諸島、石川県能登半島、和歌山県南部のほか、熊本県・天草もそのひとつです。
しかも、天草は遭遇率9割超という高確率かつ、運が良ければ一度に100頭以上のイルカを目撃することも夢じゃないスポット。
今回は、そんな熊本県天草市でのイルカウォッチングについてご紹介します。
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実はイルカの聖地!?キリシタン文化で有名な「天草地方」とは
Photo by (一社)天草宝島観光協会
北を長崎の雲仙・島原、有明海、東を八代海に囲まれた熊本県天草諸島。
天草といえば、江戸初期に起こった「島原の乱」のリーダー・天草四郎を想像する方や、キリシタン文化を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
2018年7月、晴れて「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録され、ますます注目度が高まっていますよね。
Photo by (一社)天草宝島観光協会
そんな天草地方は、実は上島(かみしま)・下島(しもしま)を中心に大小120以上もの島が点在する風光明媚な地としても知られています。
そして、年間を通して温暖で穏やかな内海、美しいサンゴ礁に豊富な魚類と、海の幸に恵まれていることでも有名。
イルカたちにとっても、外敵に怯えることなく豊富なエサを得られる安息の地であり、それゆえいつしかイルカがこの海に定住するようになったと考えられています。
Photo by Mayumi
イルカの生息海域は、島原半島と天草下島の間に横たわる早崎海峡を中心とした内海(うちうみ)。
そこには現在300頭ほどのミナミバンドウイルカが生息しているといわれます。ドルフィンスイムで有名な東京・御蔵島でも生息数は約150頭ですから、その数は圧倒的だといえるでしょう。
だからこそ、運が良ければ一度に100頭以上……なんてことも夢ではないのです。
野生のイルカに癒やされる!天草のイルカウォッチング
Photo by (一社)天草宝島観光協会
内海に定住する天草のイルカたちには、基本的には季節や天候に左右されず、一年中安定して出会うことができます。
出産の時期を迎える春には、赤ちゃんイルカが母イルカに寄り添って泳ぐ姿も♪
また、比較的波が穏やかで海の輝きが増す夏にはイルカの姿がより映えたり、波が立ちやすい冬にはイルカの動きがダイナミックになったりと、季節ごとにさまざまな姿が楽しめます。
Photo by Mayumi
天草の海に約300頭生息するというイルカたち。
とはいえ相手は野生動物ですから、どれだけ会えるかは、泣いても笑っても運次第です。
しかし、私がお会いした船長によると、長年の経験と勘、そして同業者同士での情報交換のおかげで、”まったく出会えない日”は数少ないそうです。
Photo by Mayumi
人懐っこいイルカたちは、ごきげんな状態だとボートの周りをぐるぐる泳いでくれたり、ボートの下に潜り込んできたりとサービス精神旺盛。
乗客たちは、イルカの速い動きに翻弄されながらも、興奮の連続を味わえます。
Photo by (一社)天草宝島観光協会
さらにイルカが絶好調だとこんなハイジャンプも披露。ぜひ、決定的瞬間を見逃さずに!
イルカウォッチングのおすすめと注意点
Photo by Mayumi
天草のイルカウォッチングは、東寄りの上天草エリアと生息域の早崎海峡に近い下天草エリアに加え、長崎の南島原からも船が運行しています。
船の種類はクルーザータイプと漁船タイプ。運行会社によって異なります。
クルーザータイプは屋根があり、雨天でも濡れる心配が少ないほか、トイレ完備で専属ガイドがついていたり、2階席から観察できたりと、設備・サービス面で充実しています。
一方、漁船タイプは、船長が操縦兼ガイドをこなし、船が小型な分、イルカをより間近でダイナミックに観察できるというメリットがあります。
Photo by Mayumi
ちなみに、筆者が参加したクルーザータイプでは、専属ガイドが天草に生息するイルカの生態や個体の特徴、遭遇のポイント、周辺の島の観光スポットなどといった知識を紙芝居形式で紹介してくれました。
イルカとの遭遇率や料金は各社によって大きな差はないため、イルカウォッチングだけを楽しみたいのか、他のアクティビティや食事などとセットで申し込みたいのか、貸し切り希望かどうか、参加者構成、滞在先、旅のスケジュールなどに応じて選択することをおすすめします。
Photo by Mayumi
船酔いに関しては、天候次第。クルーザーも漁船も同じように揺れます。船酔いしやすい方は事前に酔い止め薬を飲んでおきましょうね。
また、揺れる船上では動きやすい安定したスニーカーや運動靴などがおすすめ。大事なカメラやスマートフォンには、海に落とさないよう、ストラップやチェーンをつけると安心です。
あわせて天草グルメやショッピングはいかが?
Photo by Mayumi
イルカウォッチングを楽しんだあとは、ぜひ天草名物のご当地グルメに舌鼓を打ちつつ、ショッピングなどを楽しんでみてはいかがでしょうか。
上天草エリアに2019年10月にオープンした「ミオ・カミーノ・アマクサ mio camino AMAKUSA」は、海の駅的な情報発信基地としての役割と、イルカウォッチングをはじめSUPやシーカヤックなどのマリンアクティビティ、BBQ、屋内ボルダリング、そしてショッピングやグルメが楽しめる複合観光施設として人気となっています。
Photo by Mayumi
天井が高く開放的な館内には、天草産の食材をふんだんに使用したメニューが特徴のカフェやフードコート、かわいい雑貨や特産品が勢ぞろいです。
見ているだけでワクワクできて、食欲をそそられます。
Photo by Mayumi
イルカにちなんだグッズも!こんなにかわいいイルカの紅茶でティータイムできたら、気分もほっこりしますよね。
・名称:mio camino AMAKUSA ミオ・カミーノ・天草
・住所:熊本県上天草市松島町合津6215番17
・地図:
・アクセス:熊本市内から車で約1時間半。熊本駅から産交バス「快速あまくさ号」乗車、「リゾテラス天草」下車、所要時間約1時間40分
・公式サイト:https://www.kyusanko.co.jp/miocaminoamakusa/
野生のイルカに心癒やされる至福の時間を
イルカは、見ているだけで心癒やされる、ふしぎな生き物。
水族館の中で見るイルカもかわいいですが、分厚いアクリル板越しに見るよりも、船に揺られ、波風や水しぶきを肌で感じながら躍動感あふれるイルカたちを生で見る興奮と感動は何物にも代えがたいものです。
野生のイルカたちに心癒やされた後は、天草グルメで胃袋を満たして、心身ともに満ち足りた気分に。
今度の旅では、熊本県天草諸島へ足を運んでみませんか?