ライター
阿部サキソフォン TABIPPO編集部 / ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

日本人とメキシコ人の相性の良さ

前田:ちなみにメキシコ人ってどんな国民性なんでしょう?「ヘイ、アミーゴ!」のようなイメージなんですが。

西側:いや、実はそこまで陽気じゃないんです。何となくキューバ人と似たイメージを持たれるんですが、キューバ人とメキシコ人は国民性が圧倒的に違います。中南米の中ではおとなしい方で、意外かもしれないですが、思ったことあまり言わないんです。辛くても耐える傾向があります。世界で一番、労働時間が長いのはメキシコですからね。

前田:え、そうなんですか⁉︎

西側:圧倒的に日本人より労働時間が長いです。あまり働かないイメージがありますが、日本人顔負けで仕事をしつつ、休みのメリハリをつけるのもうまい。日本人とは相性はいい民族だと思います。

前田:それはかなり意外でした。メキシコ人と一緒に働くやりがいとは、どんなところですか?

西側:「使命感」ですかね。僕がこの仕事をやらなかったら、日本とメキシコの架け橋的な存在になる人っているのかなと思うんです。「誰かがやらないと」という使命感と、そこについてきてくれる人もいるから「責任感」も感じています。

前田:西側さんは、僕の中でモロッコの輪投げのイメージがあるんです。どうしてメキシコを選んだのでしょうか?(※西側さんは世界を旅している最中、モロッコ人に騙されたことをきっかけに「輪投げ屋」を始めたことがある。詳しくはこちら

西側:二十歳の時に、アメリカのヨセミテ国立公園内にあるピザレストランで働いていました。英語も全然できなかったんですが、世界中から働きに来てる人たちと仲良くするうちに、ラテンの人たちと気が合うようになったんです。

そこでメキシコ人とかエクアドル人、コロンビア人がすごく優しくしてくれて、一緒に遊びに行ったり気にかけてくれたり……彼らの生まれ故郷の話を聞いていると、実際どんなところなのか気になるようになりました。イメージが湧かないな、一回行ってみようかなというノリで、せっかくなら1年くらい世界を旅しようかなと思い、世界一周の旅に出たんです。

前田:世界一周に出たのはいつでしたか?

西側:2009年9月から、1年間でした。

前田:ヨセミテ国立公園での仕事をきっかけに中南米に興味を持ったとのことですが、その中でもキューバを選ばれた理由は何だったのでしょう?

西側:2011年11月からキューバに2ヶ月間ほど、ダンスや太鼓を習っていたんです。そのあとメキシコに寄って帰ろうと思っていたんですが、グアナファトで彼女ができまして(笑)。

前田:やっとメキシコが出てきましたね!(笑)なるほど、話がつながりました。

西側:その時は学生で商社の内定が決まっていたにもかかわらず、帰りのチケットを捨てちゃったんです。3月中旬くらいになっても配属面談をしていなくて、商社に入らなくてもいいかなって。ただ、ふと自分の将来について考えた時に「俺は人生で何をやりたいんだろう」って冷静になったんです。

考えてみると、やっぱり自分は「居場所づくり」と「中南米で何かやりたい」と思うようになって、今は少額の商売しかできてないけれど、インパクトのある仕事をしたいと思いました。そこで、最初は商社で修行をしないなと思い、帰国を決意したんです。

関連リンク▶︎世界を旅して、商社で働き、カレー屋で失敗し、メキシコで起業した20代を振り返る

お店の名前「ENcounter」に込めた思い

前田:旅祭に出店されるお店の名前にもなっている、「EN counter」の意味について教えてください。

西側:最初にオープンしたお店が、カウンター6席だけのお店だったんです。いろいろな縁がつながるカウンターのお店という意味で、この名前に決めました。

僕自身も旅をしていた時の出会いが人生を変えてくれたので、いろいろな人同士が出会って次の人生の道が見えたりとか、プライベート楽しくなったりとか、そんな場所になれたらと思っています。どれだけ事業が大きくなっても、渋谷のEN counterだけは残したいですね。

前田:旅祭も「居場所をつくる」とか「縁をつくる」と似ている気がしていて。フェスって別に単体で儲かるビジネスではないんですよね。天候のリスクとかもある中で、わざわざフェスをやるのは「旅人たちが一堂に会する場所」であるからなんです。

旅祭は高橋歩さんたちが15年続けてきたフェスですが、他に似たようなフェスも生まれなかったので、旅祭しか旅人が集まる場所がない。TABIPPOも後継者を考えた時もあったけれど、結局誰もいなくて起業したところがあり、利益が出ても出なくても旅祭はやろうって続けていて。そういうところに昔から顔なじみのEN counterが入ってくれるのは、思うところがありますね。

西側:旅祭に参加するのは、今年で4年目。僕も元旅人として、TABIPPOと一緒にやれるのは嬉しいし、年間行事みたいになっていますね。コンセプトも素敵だし、世界のビールもたくさん用意するし。今年は、去年とはまたラインナップを変えてやろうと思っています。旅祭の一体感をTABIPPOと作れることが、いまから楽しみです。

EN counterがオフィシャルバーを務める旅祭は9月1・2日に開催!


旅祭当日には、世界中のドリンクを用意。久しぶりに会う友達と乾杯したり、初めましての人との出会いを楽しんだり。旅祭の場も、縁がつながる場所になることでしょう。

音楽ライブや旅人のトークは、ぜひ片手にドリンクを持って楽しんでください。

text:阿部サキソフォン
photo:長沼茂希

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阿部サキソフォン TABIPPO編集部 / ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

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