ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

旅人のみなさん!今年に入って「ETIAS」というワードを聞いたことがありますか?「ETIAS」とは、2022年の年末にスタートするヨーロッパ事前承認システムのこと。

今回は2019年1月発表の情報を基に、「ETIAS」を解説します。(※2020年10月に情報を更新しました。)

そもそも、「ETIAS」って何?

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ETIAS:エティアス」の日本語の正式名称は「欧州渡航情報認証制度」となり、英語ですと「EU Travel Information & Authorisation System」となります。「ETIAS」は日本やアメリカなどビザを必要としない人々が「ETIAS」導入国へ入国するときに必要な渡航情報認証制度です。

えらく小難しいことを書きましたが、「ETIAS」を導入するヨーロッパ諸国へ渡航する前に、パソコンやスマートフォンで認証登録をする必要がある、ということですね。すでにアメリカやカナダ、オーストラリアでは導入されています。

導入開始は2022年の年末から。当初の発表より先延ばしになっています。申請が必要となる年齢は0歳からです。つまり、2022年の年末以降、ヨーロッパを訪れる日本人は「ETIAS」に申請しなければなりません。

「ETIAS」の申請にかかる費用は7ユーロ、有効期限は3年です。18歳未満の人は申請費用を払わなくてもOKです。なお、有効期限内にパスポートを更新した場合は新たに「ETIAS」を申請する必要があります。

そもそも、なぜ「ETIAS」を導入するのでしょうか。背景にはヨーロッパが直面するテロや難民問題があります。おそらく「ETIAS」により審査を厳格にする一方、問題がない渡航者をスムーズに入国させる意味合いがあると思われます。

「ETIAS」の導入により、旅行者は何をしないといけないのか

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「ETIAS」を申請するには以下のものが必要です。

・ICパスポート
・インターネットに接続できるパソコンもしくはスマートフォンなどのデバイス
・クレジットカード

旅人はヨーロッパに行く前にインターネットを通じて「ETIAS」に申請しなければなりません。申請する際は個人情報を入力し、先方の許可がおりたらヨーロッパへ行けます。審査時間は96時間~2週間とのこと。時間には余裕を持って早めに申請したほうがいいでしょう。

なお、申請費用はクレジットカードで支払います。銀行振込には対応しないのでご注意ください。

ヨーロッパすべての国が「ETIAS」導入国ではない?

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問題は、ヨーロッパのすべての国が「ETIAS」を導入するわけではない、ということです。こちらは、2020年10月時点で公表されている導入国です。

ETIAS加盟国:アイスランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、サンマリノ、モナコ、バチカン市国

基本的にシェンゲン協定に加盟している国が「ETIAS」導入国になります。問題は現在、シェンゲン協定に入っておらず、将来的に加盟する国です。

現在、ETIAS導入国として審査されている国は、キプロス・クロアチア・ブルガリア・ルーマニアの4か国で、今後制度が実施されるまでに導入国として認められると思われます。

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2つ目はイギリスの動向です。イギリスはEU離脱をめぐって国が大いに揺れています。今後、イギリスやアイルランドの国境管理をめぐって大きな動きがあるかもしれません。

こればかりは不透明な部分が多いので、こまめにニュースをチェックする必要があります。

余談ですが、イギリスがEUから離脱すると、イギリス人もヨーロッパ諸国を訪れる際には「ETIAS」を申請する必要があるとか。さらに、他国と同様に手数料も払わなければなりません。

なお、勘違いしている旅人が多いですが、EU加盟国=ETIAS導入国ではありません。たとえば、「ETIAS」導入国のアイスランドやノルウェーはEUに入っていません。ですから、EU加盟国とETIAS導入国は別に考えたほうがいいと思います。

「ETIAS」に関するその他の注意点

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ここからは主にヨーロッパに住んでいる方々への注意点です。まず、シェンゲンビザを持っている人から。ビザ免除国(日本含む)でシェンゲンビザを持っている人はビザの有効期限が切れた後、ETIAS導入国を訪れる際に申請が必要です。

つまり、シェンゲンビザの有効期限内であれば「ETIAS」の申請は不要!ということですね。次にすでにEU市民になっている人は「ETIAS」の申請は不要です。

最後に、「ETIAS」に関する情報は変更される可能性が高いです。2022年の年末以降にヨーロッパへ訪れる際は必ず事前に「ETIAS」ポータルサイトをチェックしましょう。

確かに旅人によっては面倒なシステムかもしれません。しかし、同様のシステムがヨーロッパ以外にも広まることでしょう。

ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

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