TABIPPO社員
工藤 亮太 社員 / セールスディレクター

1995年に北九州市で生まれ、大学時代は5年間を大阪で過ごし、TABIPPO学生支部で大阪支部の代表を務める。就職とともに上京し、新卒1社目は求人広告メディアで営業&ネマケを担当し、2022年9月よりTABIPPOのセールスディレクターを担当。芸人としても活動しており、趣味はサーフィンとお酒。

こんにちは、TABIPPOのくっぴーです。先日、人生で初めて福島県にある郡山市、磐梯町を訪れました。

この旅は、地元の方々の「東日本大震災から立ち上がり、地元のためにチャレンジし続けよう!」という気概に触れることができた最高の旅になりました。

この記事ではその魅力を、熱意をもってご紹介したいと思います。

郡山駅に集合!

この旅の集合場所は、JR郡山駅。東京からは東北新幹線で1時間20分ほどで到着します。

今回は、福島県が取り組んでいるFターン起業家創出・育成事業「GOOD LOCAL!」のモニターツアーで、現地で起業支援などに取り組んでいる一般社団法人グロウイングクラウドの三部香奈さんにご案内いただきました。

まずは、郡山観光バスさんに乗り込んで、「PEP Kids Koriyama」を目指します!

親子で賑わう「PEP Kids Koriyama」で、童心を取り戻す体験を



まず私たちが向かったのは、2011年に設立された無料の屋内遊び場施設「PEP Kids Koriyama」。

「遊び・学び・育つ」をコンセプトとした子どもたちの安全な遊び場で、「震災後、原発の放射線の関係で外を自由に遊べなくなってしまった子どもたちが思いっきり遊べるように」という思いのもと、地域の大人たちが力を合わせることで設立されました。

「PEP」は「励ます」「元気・活力」という意味があり、広い遊びのスペースに大型エア遊具のほか、乳幼児が楽しめるベビーゾーンと活発に三輪車遊びができるサーキットエリア、全力疾走可能な約30メートルのランニングコース、屋内で楽しめる約70平方メートルの砂場を有し、施設内は元気に走り回っている子どもたちで賑わっていました。
遊び場とは言っても、ここを訪れるのは親子だけではありません。

年配の方や主婦の方の集いの場にもなっていて、地域の方々のコミュニケーションも盛んに行われています。


子どもたちと遊んでいると、いつの間にか夢中に。たくさんの元気を子どもたちからもらい、最高の1日の始まりになりました。

福島のチャレンジが集う場所で、福島の起業家 菅家さんとの対談


続いて、一行は一般社団法人グロウイングクラウドが運営する、コワーキングスペース「co-ba koriyama」に向かいます。


「co-ba koriyama」は2014年に福島県郡山市にオープンしたコワーキングスペースで、「多様なチャレンジを応援する」をコンセプトに、仕事をする場所の提供だけでなく、起業相談や起業に関する勉強会なども実施されています。

また、子どもからシニアまで多様なコミュニティーの拠点にもなっていたり、デザインやライティング、子どもたちのプログラミングなどを学ぶ場としても活用されているそうです。

年齢や性別を超えた、地域の人々に愛される温かいコミュニティができているのが特徴だなあと感じました。


さらに今回は、「地方に進化を、世界に革新を」をビジョンに掲げ、デジタル推進支援やデジタルプロダクト開発を行う株式会社プレイノベーションの代表取締役、菅家元志さんのお話を伺うことができました。

菅家さんは、郡山市で教育・ITに特化した事業や、教育・子育て関連の新規事業プロデュース、システムの開発・運営受託等などを手がけています。

今回は「なぜ地方(地元)で事業を立ち上げたのか」をテーマにみんなで話し合いました。


菅家さんは、学生時代から「絶対に自分はいつか起業する」と思っていましたが、なかなか覚悟が決まらない状況だったとか。

そんなとき東日本大震災が福島を襲い、「いつ人生が終わるかわからないので、やらなかった後悔よりも、やる後悔」「いつか起業するなら20代でチャレンジしよう」と考えるようになり、起業したのだそう。

菅家さんは大学時代を東京で過ごした後、郡山市にいる熱くて面白い人たちと仕事がしたいと感じ、地元での起業にチャレンジ。

今回の意見交換会に参加した若年層の方から出た「起業したいけど、失敗が怖い」という意見には、「郡山ではチャレンジを推奨する雰囲気があるから、一度郡山でチャレンジしてみるのもいいかもね」という回答も。

これから郡山に関わる人たちが、どんどん増えていくような気がしました。

菅家さんプロデュースのカードゲーム「食育モンスター」。子どもたちが楽しく食育について学ぶことができるカードゲーム型無料教材です

今後は菅家さんのように、都市部でスキルや人脈を作った後に地元に帰って事業を興すという流れが増えるのではないかと思います。

郡山市では、菅家さんをはじめ「まずは挑戦してみよう!」「チャレンジする人をサポートしよう!」という文化があるので、地域で起業することは、地域と自分の双方の成長角度を一気に高めることに繋がるかもしれません。

「旬のベジカフェバル Best Table」で福島の食材を堪能!


時刻は12:30をまわり、お腹も空いてきたところで、ランチへ。

福島の食材をベストな瞬間、ベストなアレンジで味わう地産地消のベジカフェバル「Best Table(ベストテーブル)」にて贅沢な時間を過ごしました。


内装は、「郡山で取れたフレッシュで美味しい食材を、郡山の自然を感じながら楽しむ」というコンセプトのもと作られた、郡山の大自然と溶け込むような開放的な空間です。


郡山で採れた新鮮なかぼちゃやケールなどを使用したサラダは、信じられないくらい甘く、今まで食べてきた中で一番美味しいサラダでした。


こちらはハンバーグとほうれん草のグラタン。ハンバーグは肉汁が滴るジューシーさで、美味しさ二重丸!

濃厚でコクのあるグラタンとの相性も抜群でした。


今回は山口タクシーグループ/郡山観光交通株式会社の代表で、「Best table」のオーナーでもある山口松之進さんのお話も伺いました。

山口さんは「高齢者が旅をしたくても、車の運転が難しいために自由に旅ができない」という課題に注目し、旅行事業や定額タクシーサービスをリリース。

また、シェフが農家で採れた食材をその場で調理をした料理を楽しむことができるツアー「Food Camp」も行っています。

「Food Camp」は「農家さんに、自分で育てたものがお客さんにどんな幸せを生んでいるかをもっと体験し、仕事の価値を知ってほしい」という思いから始まったサービスで、ツアー参加者と農家の両者から好評な取り組みになっているそうです。

このような観光やツアーの形は、東北の魅力をよく表していると思い、私もいつか絶対に参加したいと思いました…!


山口さんの熱のこもった話を聞いたあと、 お店の外に一歩出てみると、一面の秋の景色が。

お腹いっぱいの状態で大自然の中で遊ぶこともでき、心も満たされました。

「Living Anywhere Commons 会津磐梯」で余白あるステイを楽しむ!


ランチを終え向かった先は、郡山から車で1時間のところにある「Living Anywhere Commons 会津磐梯」。今回の宿泊場所です。

Wi-Fiiや電源を完備したワークスペース、キッチン、シャワー、宿泊ルームなど、長期滞在を可能にしたレジデンススペースからなる複合施設で、移住者や、地域で活躍する若者などのコミュニティの場にもなっています。


「Living Anywhere Commons 会津磐梯」では、磐梯町が誇る日本で4番目に広い湖、猪苗代湖(いなわしろこ)の水環境保全活動に取り組まれている株式会社いなびしの代表取締役長友海夢(ながとも・ひろむ)さんにお話を伺いました。


現在、猪苗代湖では菱という水生植物の繁殖が過剰になっていることが問題となっています。

菱の実
秋にはその水草が腐敗して水質汚濁の原因に。悪臭も放つことになるので、景観的にも見栄えが悪い状態になってしまうそうです。

毎年100t近くの菱を刈り取る活動が行われていますが、その大部分が堆肥化もしくは処分されています。

そこで、刈り取られた菱の実をサステイナブルな活動に繋げられないかと考えた長友さんは、菱の実を使った「いなびし茶」を開発。

菱の実収穫体験や菱の実殻剥き実食体験、菱の実料理勉強会などのイベントも試験的に開催しており、いずれ全国展開する日も遠くないかもしれません。

お話を聞いた後は、長友さんとともに実際に猪苗代湖に向かいます。

猪苗代湖でサンセットといなびし茶を

SUP、ウインドサーフィン、テントサウナ、キャンプ地として地元民や観光客に愛されている猪苗代湖。

美しいサンセットと猪苗代湖を鑑賞していると、その圧倒的な壮大さに心を奪われ、日頃の悩みなどが小さく感じられました。


太陽が湖に沈む時間は、待ち遠しくもあり終わって欲しくない気持ちに。儚い時間はとても尊いのです。



長友さんがプロデュースしている、菱の実を使用したお茶「いなびし茶」をサンセットとともに楽しみました。

味わいはすっきりしていて香ばしく、甘みが最後に残ります。血糖値上昇を抑える効果もあるので、ご飯とともにいただいても良さそうです。

民間の起業家や行政がフランクにコミュニケーションを取れる交流会


夜は、磐梯町の佐藤淳一町長も交えての交流会。福島県の郷土料理「いかにんじん」や馬刺、日本酒の「磐梯山」などをいただきます。


町長の「行政と民間がフランクにコミュニケーションを取ることで、みんなで最高の町を作っていく」という思いのもと、長友さんのような民間で起業した方と、行政の方が交流をする場となっているそうです。

みなさんのお話聞いていると、「町を良くしたい思いさえあれば、何でもできる町だ!」と心の底から思いました。

最後には、長友さんがその場で手打ちした猪苗代産の蕎麦粉を使用したお蕎麦もいただきます。

¥

手打ちとは思えないほど細く等間隔に切られた蕎麦は、コシがあって食べ応えが抜群。つゆをかけなくても口の中に味わいが広がり、とても美味しかったです。

会津磐梯での魅力について意見の交換


「Living Anywhere Commons 会津磐梯」スタッフである星さんによるワークショップも行われました。

今回は「会津磐梯の魅力をどうしたら最大化できるのか」をテーマに、みんなで話し合います。


参加した学生とスタッフが力を合わせて福島県や会津の魅力をブレスト。2日間のツアーで感じた魅力を改めて振り返り、その関連性などを活発的に議論しました。

「Living Anywhere Commons 会津磐梯で、若年層コミュニティの合宿を行うことで会津磐梯のファンを増やす」といったアイデアが出たり、「会津磐梯でこんなことをやってみたい!」といった会話が生まれたりと、磐梯町の魅力と一人ひとりのそれぞれの人生を掛け合わせたとても有意義な話し合いができました。

たくさんのチャレンジが行われている地域、福島県を訪れてみよう!


今回福島県を初めて訪れましたが、震災復興を機に面白い仕掛けをしている若い起業家や、それを応援する行政の方々がいて、パワーをもらえました。

ぜひみなさんも福島県郡山市や磐梯町を訪れてみてはいかがでしょうか。

TABIPPO社員
工藤 亮太 社員 / セールスディレクター

1995年に北九州市で生まれ、大学時代は5年間を大阪で過ごし、TABIPPO学生支部で大阪支部の代表を務める。就職とともに上京し、新卒1社目は求人広告メディアで営業&ネマケを担当し、2022年9月よりTABIPPOのセールスディレクターを担当。芸人としても活動しており、趣味はサーフィンとお酒。

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