150万円でファーストクラス世界一周！空港を出れば貧乏バックパッカー【二木 俊彦・前田塁対談】

もう一度ファーストクラスに乗れるなら？

提供：二木さん

 
前田：ファーストクラス、最高に居心地がよさそうですね。

二木：座席もまったく違いますからね。フルフラットの完全個室になっていて、ごろごろできるくらいの広さがあります。寝るのがもったいないほど快適ですよ。毎回「降りたくない」「もう着いたの？」と思っていました。

前田：飛行機を降りたら、ファーストクラスのおもてなしは終わりですか？

二木：預けた荷物は最速で出てきます。僕の場合、荷物を受け取った瞬間に最低ラインのバックパッカーに戻っていましたね。タクシーに乗ろうなんてまったく思いませんから。

前田：そのギャップは自分の中でどう処理していたんですか？

二木：僕はギャップが好きなタイプなのか、なんとも思わなかったですね。空港から出て、その国になじむのに精一杯。初めての街だと、宿につくまでが勝負ですからね。

前田：宿に着くまでは緊張が続きますよね。バックパッカーとして、その気持ちはよくわかります。

二木さんは、もう一度ファーストクラスに乗るとしたら、何をしたいですか？

二木：語学を勉強しておきたい。そうすればCAさんとの会話を楽しめるし、ファーストクラスに乗っている人たちと親しくなってビジネスチャンスをつかめるかもしれないから。

隣に乗っている人と仲良くなって「お前、おもしろいな。俺の家くる？」なんて言われたら……違う人生が待っているかもしれませんよね。

前田：結論としては、ファーストクラス世界一周にまったく後悔はないということですよね？

二木：もちろん！いいネタになったし、ファーストクラスに乗るとき、自分に嫌な「優越感」のようなものが芽生えることもわかりました。自分の中にある感覚と向き合った、本当にいい経験でしたよ。

前田：150万円、むしろ安いんじゃないかと思えてきました。二木さん、ありがとうございました！

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Text：西嶋結
Photo：前田塁