かゆいところに手が届く!iPhoneの活用法(作例)
これまで、11Pro以上のiPhoneが一眼ユーザーのサブカメラとして最適だということを、いくつかの機能なら紹介してきました。ここからは実際に作例を用いながら、使用シーンを紹介したいと思います。
アウトドアから室内、日中から夜まで、あらゆるシーンにおいて、かゆいところに手が届くカメラだということをわかってもらえるはず。
室内撮影には欠かせない
標準ズームをつけた一眼レフだけで旅行をしているときに一番困るのが、室内撮影です。必ずといっていいほど、画角という壁にぶつかります。
泊まる部屋や貸切風呂など、超広角でないと一枚の写真に収められないこともしばしば……。そんなときに、iPhoneを重宝しています。
上の写真は、青森県・星野リゾート「奥入瀬渓流ホテル」で撮影した一枚。岡本太郎氏の作品を中心に、神話を思わせるロビーの臨場感が伝わる写真を撮影できました。
HDR補正の効いた町並み撮影
HDR補正とは、明るさの違う複数の写真を機械内で合成することで、逆光や暗い場所でも綺麗な写真を撮ることができる機能です。
一眼レフで撮影しているときに少し厄介なのが、町並みを被写体とするとき。暗い箇所に露出を合わせると背景が白飛びし、明るい箇所に合わせると黒く塗りつぶされた場所ができてしまいます。
HDR補正は一眼レフにもついていますが、Canonの場合、マニュアル撮影と一緒に使えるのは中核機以上。また設定を変えながら撮影するのはなかなか骨が折れます。
そんなとき、自動で高性能なHDR補正の効くiPhoneがとても便利。岐阜県の岩村城下町でも、見たままの美しい景観を写真に収めることができました。
暗所撮影ではメインカメラに
暗所になると、メインカメラがiPhoneに変わるというくらい使用シーンが増加します。それほど「ナイトモード」は優秀なんです。
前述の通り、低ノイズとまではいきませんが、それでもスマホカメラでここまでノイズを抑えているのはすごいですし、何より手持ちで暗所撮影ができるのは画期的と言えるでしょう。
写真は秋田県・乳頭温泉郷の「鶴の湯」。夜は光量がほとんどなく撮影しにくいのですが、iPhoneで秘湯の趣を伝えてくれる一枚を残すことができました。
アウトドアのサブ機に必携
筆者のメインアクティビティである登山や自転車においては、「ながら撮影」がメインです。
アクティビティの途中、一眼レフであればマニュアル設定するロスタイムが出ますし、その都度止まるのも限界があります。そこでサクッと写真が撮れる優秀なスマホカメラの出番というわけです。
写真は北海道・大雪山「黒岳」の登山途中の一枚。明暗差のあるシーンこそ、HDR補正の効くiPhoneで、夏山らしい一枚になりました。
超広角+HDRでこんな一枚も!
最後に超広角とHDR補正を組み合わせれば、こんな写真も撮れるよ!という作例をご紹介します。
まずは長野県松本市の乗鞍エコーラインから、北アルプス「乗鞍岳」を撮影した一枚。
超広角だからこそ紅葉と山容を一つの写真に収められたうえ、白飛びしそうな青空も鮮明に映し出せました。
次は愛知県常滑市の小道「土管坂」での一枚。
超広角を生かし、遠近感ある焼き物の道に愛車を入れ、HDR補正で明暗差を緩和させることもできました。
このように限定的なシーンでは特に、高性能なスマホカメラの撮影機能を生かすことができます。一眼レフやミラーレスカメラとの組み合わせ方次第で、対応力は格段に向上するはず。
スマホでここまでできる!iPhoneで旅撮影の最適化を
今回は11pro以上のiPhoneが”旅行用のサブカメラとして最強”という説を解説してきました。
確かに極論を言えば、スマホカメラが一眼レフやミラーレスカメラに画質でかなうはずがありません。しかしながら、撮影の対応力や操作性、携帯性など総合的にみて、機材としての付加価値は高いと思うのです。
また私が学生だった頃に比べると、スマホカメラの基本スペックは格段に向上しました。今であれば、写真を趣味にしていく足がかりとしてスマホカメラを活用できるはず。
すでに一眼レフやミラーレスカメラを使っている方も、これから写真を始めたい方も、11Pro以上のiPhoneを旅行のおともにしてみてはいかがでしょうか?
All photos by Yuhei Tonosho