オリンピアの古代遺跡
クロノス丘の麓に広がるオリンピアの遺跡は言わずと知れたオリンピック発祥の地です。紀元前776年から始まった古代オリンピック。ここにはそれにまつわる多数の遺跡が残されています。
古代のオリンピックはギリシャの神ゼウスに捧げるための神聖な競技会でした。遺跡の中心にあるゼウス神殿は20mもあり、その規模はパルテノン神殿にも匹敵します。
サモス島のピュタゴリオンとヘラ神殿
数学者ピタゴラスの故郷の町であることから、ピュタゴリオンと名づけられた街です。古代ギリシア時代は女神ヘラの生まれた土地としてヘラ信仰の中心地であり、かつてはティガニとも呼ばれた都市国家サモスの港町でした。
街には紀元前6世紀に造られた地下道水路やポリュクラテスの宮殿跡をはじめとする古代ギリシア時代、古代ローマ時代の建造物が残されています。
バッサイのアポロ・エピクリオス神殿
最初のアポロ神殿は紀元前7世紀頃に建設されたと言われており、ギリシャの古代神殿の中で最も重要なもののひとつとされています。現存しているものはイクティノスによって造られたと言われているもので紀元前420年から400年頃に建設されたものです。
パウサニアスはこの神殿をペロポンネソスで最も素晴らしい神殿と考えていたと言われています。
アトス山
女人禁制のアトス山は、20もの修道院が周辺に点在する東方正教の中心地です。1406年以降、18歳を過ぎた男性の正教徒のみの入山が許可されるようになり、女性は入国できないようになりました。
さらに、ギリシャ国籍でなければ1日に8名までしか入山できません。聖山の修道院による自治国家として認められ、宗教共和国とも言えます。1988年に世界遺産に認定されました。
photo by World Public Forum Dialogue of Civilizations
photo by World Public Forum Dialogue of Civilizations
ミストラ遺跡
ペロポネソス半島にある遺跡で、標高600mほどの山肌にある中性の城壁都市です。一見廃墟のように見えますが、遺跡に残る多くの聖堂は保存状態も良く、最後の皇帝コンスタンティヌスが即位した聖ディミトリオス聖堂では現在も年に数回ミサが開かれています。
パンダナサ修道院には現在も修道女が暮らしており、ギリシャ中から人々が集まる、古い中に暖かさの溢れる遺跡です。
アスクレピオスの聖地エピダウロス
紀元前4世紀頃、エピダウロスの市民たちがエピダウロスはアスクレピオスの生地だと主張し始め、同時にアスクレピオスにまつわる様々な建物を建設し始めました。
神殿をはじめ、劇場、浴場、闘技場などです。現在はほとんどが土台のみとなっていますが、聖地の南にあるエピダウロス劇場だけは現在もそのままの形で保存されています。
photo by Institute for the Study of the Ancient World
photo by EUROPEAN MOBILITY WEEK
ダフニ修道院群、オシオス・ルカス修道院群及びヒオス島のネア・モニ修道院群
東ローマ帝国時代に建設された、ダフニ修道院、オシオス・ルカス修道院、ネア・モニ修道院。いずれもギリシャ正教会の修道院です。1990年に世界遺産に登録されました。
それぞれの修道院は離れていますが、どの修道院も中期ビザンティン建築様式において建設されており、またギリシャ国内唯一の11世紀に作成されたとされるモザイク画が残されています。
まとめ
いかがだったでしょうか。日本からアテネ(ギリシャ)への直行便は運行されていないため、ヨーロッパやアジアの都市を経由する必要があります。所要時間は12〜13時間程度です。