日光
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1999年に日光の社寺は世界文化遺産に登録されました。中でも17世紀の作品群である東照宮と大猷院(だいゆういん)は日本近世の宗教建築を代表する根源造り形式でその後の霊廟建築や神社建築に大きな影響を与えました。
権力の絶大さを象徴する豪華絢爛たるものですが、随所に平和を願う思いが込められています。世界的にも有名な左甚五郎作の三猿、見ざる、聞かざる、言わざるの東照宮のレリーフ。望遠でよく見ると、その精緻な彫刻は絶景です。この彫刻は3つの叡智を表していると言われています。
幼い3匹の猿がモチーフとなっていて、子供の時は世の中の悪いことを見たり、聞いたり、言ったりしないで素直に育って欲しい。という教育論の意味がある、と言われています。
小笠原諸島
東京から1000kmも離れた太平洋上の30余の島々小笠原諸島、ここも東京都です。2011年に世界自然遺産に登録されました。
これまでに大陸と繋がったことがない海洋島のため島の生物は独自に進化をし、特異な生態系を保持していることが評価されました。活動中の火山列島(北硫黄島、南硫黄島)も含まれています。
日本のガラパゴスと呼ばれるこの島々はどこを切り取っても絶景です。イルカにも合うことができる澄んだコバルトブルーの海は魅力的です。東京からフェリーで20時間以上かかりますが、その美しさは十分満足するでしょう。
富士山
日本の世界遺産17件目、正式名称は富士山―信仰の対象と芸術の源泉となっており、文化遺産登録です。日本の恒久的なシンボルとして、古くからの山岳信仰の場として、浮世絵などの題材としてなど文化的な意義が評価されたようです。
しかし富士山の世界遺産登録には条件がついており、2016年2月までに保全状況報告書という環境保全策をユネスコに提出しなければなりません。
いわば宿題みたいなもので、怠ると登録が取り消される可能性もあります。様々な富士山の環境保全策は、同時に永遠に続く絶景とシンボルたらんとするための維持に繋がるものです。
東日本の絶景世界遺産に行こう
世界遺産とは、1972年のユネスコで採択された世界遺産条約に基づいて世界遺産リストに登録された「遺跡、景観、自然など人類が共有すべき顕著な普遍的価値を持つ物件」としています。
2014年時点で世界遺産登録は1000件を突破しました。日本では現在1件4の文化遺産と4件の自然遺産、計18件が登録されています。