笑顔をチェキにして贈る旅。世界33カ国を旅したカメラマンが伝えたい想いとは / 近藤大真

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2018年2月14日、1年半かけて世界33カ国を旅した旅人が日本に帰ってきました。見る人を自然と笑顔に、そして幸せな気分にさせる写真を撮り続けるカメラマン・近藤大真さん。

「こんちゃん」の愛称で知られる近藤さんは、旅の様子を日々ブログやSNSで発信しながら、世界中の笑顔を撮影する旅を続けていました。

そして帰国後、写真展を全国4都市で開催することが決定。なんとクラウドファンディングで支援金を募ったところ、24時間で目標金額を達成するほどの勢いだったそう。

今回は近藤さんに、世界一周中のお話や写真に込めた想いなどをうかがいました。

近藤大真:Photographer

「景色も良いけど、出会った人の写真を撮ろう。どうせ撮るならとびっきりの笑顔を。」そんな想いで大学4年時に就職活動を放棄し、ヒッチハイクで日本一周しながら日本中の笑顔を撮る旅へ。

たくさんの人に助けられて、生かされていく中で、自分のできる最大の恩返しが笑顔の写真を撮ることに気づき、自分の写真の意義を見つける。

1000人を超える人の笑顔を撮った旅が終わり、日本一周笑顔写真展を名古屋・沖縄にて開催。大学卒業後は、株式会社ラブグラフにてカメラマンを勤めながら東海地方を中心に活動し、2016年8月から世界中の笑顔を撮る旅へ。

Twitter:@Hiromasa_kondo
Instagram:@hiromasakondo

 

1年半、33カ国の世界一周

photo by Sachiyo

ーー近藤さんの世界一周のテーマを教えてください。

「世界中の笑顔を撮って、チェキにして贈る旅」をしていました。旅の期間は1年半で、33カ国を旅してきました。

 

ーー1年半の世界一周、振り返ってみるといかがでしたか。

「楽しかった」の一言に尽きますね。中でも一番楽しかったのは世界中を旅していて、自分の撮った笑顔の写真を見て相手が喜んでくれたこと。カメラマンとしては、それが一番嬉しかったですね。

photo by Hiromasa Kondo

ーー旅の途中では、路上販売*もされていましたね。

スペイン、ドイツ、オーストラリア、台湾で売っていました。感覚としては、売るというより路上で「小さな写真展を開いている」という感じだったんです。僕の写真を気に入った人だけが来てくれて、買ってくれるような。

道を行く9割の人にはスルーされることは当たり前。ごくわずかの0.1割くらいの人が来てくれるんですが、そういう人と「これはどういう写真?」「どこで撮ったの?」など、写真を通して人と話すのが楽しかったですね。

 

実は世界一周中に初めて路上販売をした日、すっっっごく暇だったんです(笑)。3時間経っても誰も来なくて。4時間くらい経った時に2人組のお姉さんがようやく来てくれて、初めて写真を買ってくれたんですが、その時に「サインを書いて」と頼まれたんです。

「サインなんて書けないよー!」って笑って返すと、「それはダメよ」と言われてしまいました。お姉さんによると、「自分の写真を並べて売っている以上、あなたはアーティストなの。アーティストならサインくらい書けなきゃね!」とのこと。僕はこの時に「確かに、違いない!」と納得したんです。

 

その時から、路上で写真を売る以上は、自分の写真を「作品」だと思って売ろうと思って。考え方や意識が変わりました。

そして、そのお姉さんにボールペンを貰ったんですが、他の国で路上販売する時にもそのボールペンでサインを続けました。初日でそんな言葉をもらえるなんて、とても良い出会いだったなあと思います。

*海外での路上販売には許可が必要。近藤さんは現地で許可を取った上で販売されていました。

photo by Hiromasa Kondo

ーー旅のあいだ、一番大変だったことは何でしたか。

大変だったのは、単独でエチオピアのスリ族に会いに行ったこと。普通はガイドをレンタルしたり、車をチャーターしたりして会いに行くんですが、僕はお金がなかったので自力で行こうと思ったんです。何としてでも会いたいし、写真を撮りたいし、そういう人たちにこそチェキを贈りたいなと思って。

現地の人にスリ族が暮らしている場所を何度も訪ねて、なんとか片道4日かけてスリ族が暮らす村にたどり着きました。

エチオピアにはインジェラという世界一まずいと言われている国民食があるんですが、それしか食べるものがなくて、かなりきつかったですね(笑)。小さな商店でビスケットと水を調達して、4日間それだけで耐えしのいでいました。

 

ーー過酷な道のりに、美味しくない食事……大変な環境ですね。

その時の季節はちょうど雨期。毎日雨が降っていて、道がぬかるんでいるから車を出せないと言われ、帰れなくなってしまったんです。2週間シャワーを浴びていない、10日間WiFiも繋げていない、そもそも電気もないし、彼女に連絡もできない……。そんな状況だったので、話しかけてきた怪しい男の誘いに乗って、お金を払って軽トラの荷台の部分に乗って村を出ることにしました。

軽トラの荷台に5割が警察、4割がスリ族、1割が僕という、不思議な光景でしたね。山道を4時間かけて進み、川を越えて、不良に絡まれて……いろんなところでお金を渡しながら、やっと大きな街にたどり着きました(笑)。

単独でスリ族に会いに行く人はほとんどいないので、普通の人には撮れないような写真を撮ることができました。

 

思い出を残せない人に、自分ができること

photo by Sachiyo

ーー笑顔を撮ってチェキを贈る旅をしていた近藤さんですが、なぜそのような活動を始めたのでしょうか。

世界には、思い出を残せない地域もあります。日本だとカメラやスマホがたくさんあって、小学生でも大人でも思い出を残せますが、世界にはそれをできない人たちがいる。僕の旅の中では貧しい地域に暮らす人やアフリカの民族などがそうでした。

photo by Hiromasa Kondo

友達や家族、兄弟や恋人と笑いあった思い出って、その人の宝物になると思っているんです。でも、人は長い年月が経つと忘れてしまう。楽しかったことは覚えている、相手の顔も覚えているけれど、その時の自分がどういう表情をしていたかは思い出せない。

そんな思い出を残せない人たちに自分にできることが何かと考えた時に、それが「チェキを贈ること」だったんです。

photo by Hiromasa Kondo

最近では「チェキを贈る旅」を真似してくれる人がいますが、僕は全然ウェルカム!チェキを渡すと、めっちゃ喜んでくれるんですよ。お店に飾ってくれたり、財布とかポケットに大事そうにしまったりしてくれるので、多くの人にぜひしてほしいと思っています。

写真を撮る身としては、「自分にしかできないことをやっている」使命感みたいなものはありました。笑顔を撮るカメラマンの僕だからこそできることをやっている、という意識もありましたね。今までチェキを贈る旅というのは、見たことがなかったので。

そのため、バックパックの中は常にチェキでパンパン。全体の6割くらいをチェキが占めていたので、空港で怪しまれて何度も呼び出されました。その空港の職員さえも笑顔を撮ってチェキを贈っていましたが!(笑)

photo by Hiromasa Kondo

ーーコミュニケーションの1つですよね。

そうですね。海外では言葉が通じない場面がたくさんありますが、そんな時に写真がコミュニケーションの1つになっていました。

 

ーーチェキを贈る旅は今後も続けていくのでしょうか。

もちろん続けていこうと思います!旅に出る以上、必ずたくさんの方に助けてもらうことになるので、笑顔を撮ってチェキを贈ることで、僕にしか出来ない恩返しをしていきたいです。

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WRITER

阿部サキソフォン
コンテンツディレクター
*コンテンツディレクター* 高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニュ…

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