【厳選3スポット】フィリピン・セブ島の歴史と宗教の文化を肌で感じにいこう

10月から世界一周を始めたしおんです。1か国目として訪れたフィリピンのセブ島に、2週間滞在しました。

セブ島はリゾート地のイメージが強いですが、じつはフィリピンの中でもとくに歴史が深い場所。植民地時代の古い建物や、キリスト教の文化が息づいています。

今回は私が実際に行って感動した、セブ島の歴史を学べるスポットを3つご紹介。すべてセブ島の中心地にあるので、観光の合間にも気軽に立ち寄れますよ。

マゼランクロス｜マゼランがセブ島にキリスト教を布教した証

中学校の歴史の教科書に登場する航海者マゼランを覚えていますか。スペインから世界一周の航海に出た、有名な歴史上の人物です。1521年にスパイスを手に入れる航路を開拓するために、世界一周を始めました。

そのマゼランが最後に訪れたのが、フィリピンのセブ島です。マゼランはセブ島での戦いに敗れ、この地で亡くなりました。

当時フィリピンで初めてキリスト教の洗礼を受け、それを記念して作られたのがここ。

このときにマゼランが布教したキリスト教は今でも深く信仰されており、フィリピン全土では人口の90％以上がキリスト教徒。

八角形の礼拝堂の中央には、大きな黒い十字架があります。天井には美しい宗教画が描かれています。1521年に建てられ、今もたくさんの人が訪れているんだそう。

周辺は観光客や地元の人などたくさんの人が訪れているので、訪れる際にはスリや盗難には十分に注意してください。

サント・ニーニョ教会｜フィリピンで最も歴史あるキリスト教会

マゼランがセブ島で布教したキリスト教は、1565年にフィリピンで最初の教会として建造されました。

マゼランがセブ島に訪れたとき、幼子キリストを表したサントニーニョ像を贈りました。その後の戦いのなかでもこの像は無傷で残っていたため、奇跡として語り継がれています。このできごとから守護神としてサントニーニョ像を祀るために、教会を建てたそうです。

この教会は石灰岩で作られており、輝くように真っ白。堂の中は祈りを捧げる人たちがいて、荘厳な雰囲気が漂っていました。最近は老朽化と地震の影響で崩れてしまった部分があり、立ち入り禁止の区域があるので注意してください。

セブ島の歴史と宗教の文化を肌で感じられる場所です。

サンペドロ要塞｜セブ島の戦いの歴史が残る要塞跡

セブ島は過去に、スペインに支配されていた時代とアメリカの植民地になっていた時代、最後が日本の占領下になっていた時代です。サンペドロ要塞は1738年のスペイン統治時代に造られ、スペインの色を強く残しています。

港の近くにある要塞は、今でも大砲や厚い石壁が残っていて、当時の戦いの様子が想像できます。建物はレンガ造りで、見張り台や隠れる場所など実戦的な構造です。上から見ると正三角形になっており、これは四方八方の敵を見逃さないための形なんだそう。

そのあとアメリカに統治されていた時代も、同じように要塞として使われていました。

現在は市民が集まる穏やかな広場になっています。ベンチで休憩している人や、中央の広場で写真撮影をしている人たちでにぎわっていました。

セブ島の戦いの歴史だけでなく、平和な時代になったことも一緒に感じられる遺跡です。

セブ島でフィリピンの歴史を学ぼう

リゾート地として、ビーチやマリンアクティビティが有名なセブ島。歴史や文化を知ることで旅の深みがぐっと増します。観光だけではなく、街の背景を知ることでより心に残る旅になるはずです。

今回は私が実際に行った3つのスポット以外にも、セブ島にはたくさんの歴史的建造物があります。

セブ島を知って、ぜひまた行きたくなるきっかけにしてみてください。

All photos by Shion Nakamura