こんにちは、ひぐです。2023年、これまでとはひと味違った1年のスタートを切りました。
理由は、運営として携わることになった「道東トラベルウィーク2023 冬」。北海道の東側(といっても、面積は北海道の1/2を占める)に位置する道東エリアを満喫する企画です。
・参考:余白あふれる道東で、大自然を遊び尽くす旅を。道東トラベルウィーク2023冬を実施します|TABIPPO.NET
「#余白をえがく道東旅」というコンセプトのもと、「十勝・帯広」「釧路」「知床」「北見・網走」という4つのエリアを、およそ1ヶ月にわたって旅してきました。
道東をひと言で表すならば、そこはまるで「日本語の通じる海外」。
そこで暮らす人々は、当たり前ですが日本語を話し、かつおもてなしの心に溢れていました。そして自然は、想像以上の大自然。
この記事では、全4エリアで見てきた、圧倒的な自然に囲まれた日本離れした日常をお届けします。
[1] 十勝・帯広:まばゆい晴れと清々しい寒さ
「北海道はでっかいどう」
その言葉が象徴するように、北海道には全部で13の空港があります。新千歳空港しか知らない人は、もしかしたら損しているかも。北海道の地方空港にはLCCが飛んでいる場合もあるので、リーズナブルに、かつ目的地にあわせた便利な空港選びもできます。
そんな中、最初に向かったのは「とかち帯広空港」。「とかち」がどうして平仮名なんだろう、ということが頭をよぎりながら到着を機内で待ち望んでいると、見えてきた北の大地。一目見て痛感するほどの広大な雪景色が広がっていました。
僕の地元は九州なので、帰省するときは福岡空港を使うのですが、そのとき街中に着陸するのとは大違い!機内からの景色にのっけから先制パンチを喰らって、ワクワクが止まらなくなります。
空港に着いて、最初の目的地であるドイツ風コテージリゾート「グランピングリゾート フェーリエンドルフ」へと向かう道中。おそらく日高山脈であろう山々が眼前にそびえ立ちます。
「う、ほえーー……」
言葉にならない声を漏らすと、今回のプロデューサーである大瀬良亮さんから「初っ端からそんなに写真撮ってたら、永遠に見どころ終わらないから」という言葉が。
その言葉通り、その後旅する道東の景色は感動の連続で、どこまでも美しい景色が広がっていくのでした。
「サウナとグルメ旅」
「十勝・帯広」エリアでは「サウナとグルメ」をテーマに旅をしたので、印象的だったサウナとグルメをご紹介。
「グランピングリゾート フェーリエンドルフ」の豚丼
北海道での最初の食事は、グランピングリゾートフェーリエンドルフで食べた豚丼。タレが絡んだ豚肉が、ジューシーな脂とともに口に運ばれて、香ばしいにおいが広がりました。
北の屋台「煙陣」の「たち」
北海道では白子のことを「たち」と呼ぶのだそう。北の屋台にある煙陣というお店で出てきたたちは香りも良くて、ぷりっぷりの食感がたまりませんでした。
帯広のサウナといえば「森のスパリゾート 北海道ホテル」
十勝・帯広のサウナシーンを牽引してきた「森のスパリゾート 北海道ホテル」。モール温泉というアルカリ性の泉質とロウリュを掛け合わせた通称「モーリュ」で、「ととのう」こと間違いなしです。
凍った湖へダイブ!「北海道アヴァント」
北海道の新しいサウナシーンを切り拓くであろう「北海道アヴァント」も体験。水風呂の代わりに凍った湖へとダイブ!外気浴での「ととのい」は最高でした。
「十勝しんむら牧場」の牛乳
「十勝しんむら牧場」でBBQを堪能。ですが、個人的に最高だったのがこの牛乳。BBQと一緒に味わう北海道の牛乳は、濃厚でありながらスッキリとした後味で、甘い香りが広がります。
また、しんむら牧場では「ミルクサウナ」と呼ばれるサウナもBBQと合わせて体験することができます。参加者のみんな、サウナ楽しそうでした。
[2]釧路:釧路川と取り巻く湖たち
続いて訪れた釧路エリア。自然でいうと、国立公園にも指定されている釧路湿原が有名ですが、釧路市街は交通網もあって暮らしやすい印象を受けました。
釧路は運よく釧路川が凍った後で、気温変化によって氷が蓮の葉のような形に変わる「蓮葉氷(はすはごおり)」が見られました。
釧路川の源流では、カヌー体験もできます。朝日が登るタイミングでのカヌーは、寒さが気にならないほどに自然に身を委ねられて、オススメです。
そして、釧路川源流の近くにあるカルデラ湖も絶景ポイント。摩周湖や屈斜路湖といった大自然が釧路エリアの魅力です。
「森と遊び旅」
釧路エリアは「森と自然」をテーマにツアーを実施。現地の人ならではの遊び方を教わりながら、自然の中での楽しみを見出していきました。
「Kushiro Marshland Hostel THE GEEK」のサウナ
釧路湿原を目の前に「ととのう」サウナは贅沢極まりない時間。氷点下の外気浴で、心地よい時間が過ごせます。
「達古武湖(たっこぶこ)」
静寂の中、自分の心と向き合う時間を過ごした「達古武湖」では、お湯が急冷されて水蒸気が氷になるダイアモンドダスト現象を楽しむことができました。
・名称:達古武湖
・住所:〒088-2141 北海道釧路郡釧路町達古武
釧路湿原〜細岡展望台〜
国立公園「釧路湿原」を一望できる細岡展望台でパシャリ。奥に広がっている景色は釧路湿原で、タンチョウともかなりの確率で出会えるエリアです。
白鳥集まる砂湯
なんと可愛い白鳥さん。こんなおどけた表情をしている彼らもロシアから飛んでくるだけの体力の持ち主というから、見た目と実態はなかなか分からないものです。
・名称:屈斜路湖 砂湯
・住所:〒088-3341 北海道川上郡弟子屈町美留和
「THINK’A」デー
ツアー最終日はカフェ「THINK’A」を貸し切っての余白時間。ゆっくりとヨガをしながら、自分を見つめる時間になりました。
知床:世界に誇る一面の流氷
海に浮かぶ氷の数々。こんな景色、想像すらしたことがないですし、いざ目にすると理解の範疇を超えたイメージが飛び込んできます。
印象的だったのが、このまま温暖化が進んでしまうと流氷は見れなくなってしまう年が出てきてしまうということ。その影響は計り知れず、海洋プランクトンがなくなったり、内陸があたたまり凍った屈斜路湖が見れなくなったりと、景観以外の部分にも及ぶのだそう。
流氷に触れ合うことで、地球や環境に思いを馳せることができる場所です。
「流氷と大雪原旅」
ロシアから流れ着いた流氷の到着地点である知床には、広大な氷と雪の景色が広がっています。流氷ウォークやスノーシュー、サウナなどスノーアクティビティ満載の知床エリア。
「HUT 知床流氷ウォーク」
ドライスーツに着替えて、流氷の上を歩きます。氷といえど、その下は海。ドボンドボンと落ちながらも、海の上を歩いているという常識離れした事実がなんとも楽しい時間でした。
知床の森スノーシュー体験
知床国立公園をスノーシューで進んでいく時間。夏にはクマも現れる場所ですが、冬ならではの穏やかさや景色が広がっていました。
流氷サウナ
また、「道東トラベルウィーク2023 冬」の特別コンテンツとして、知床の流氷サウナも体験。
内容は、なんと流氷を目の前にしながら、海に流れ込む川をそのまま水風呂にする流氷サウナ。地球って動いているんだ、ということが分かる「パリパリッ……ミシッ」という流氷同士が押し合う音をBGMに、ととのいました。
お気づきでしょうが、この旅、隙あらば「ととのう」ことができる旅でした。
野付半島ウォーク
水平線が広がるはずの場所には見渡す限りの氷の世界。「氷平線」と呼ばれる景色が広がる野付半島は何もすることがない、だからこそいい、そんな時間が流れていました。
北見・網走:なんにもない、が美しい
北見・網走エリアは、何もなさが心地よい場所でした。
僕自身、昨年5月から原付で日本縦断しているわけなのですが、移動しているとよく思うんです。「あ、この道の空気や風が気持ちいい」と。
それは観光スポットが点として存在しているのではなく、道が流れている中で感じられる映像の美しさに魅了される感覚。北見・網走もまさにそれで、車で走る中で流れる映像が魅力的でした。
それは海の上も同様。網走では流氷を砕氷船(さいひょうせん)で楽しむという文化なのですが、景色を点でとらえるのではなく、船の上で眺める感じが気持ちよかったです。
「暮らしとカーリング旅」
ツアーの最終エリアは、北見・網走。暮らしとカーリング旅をテーマに、複数の地域を巡りました。余白あふれる日程で、参加者同士のつながりが生まれる時間になり、人との出会いの重要性が際立つツアーに。それもありだよな、というかむしろそれこそが旅のよさだよなと思う時間でした。
元日本代表選手から教わるカーリング体験
本州で過ごしていると馴染みのないカーリング。知ってはいても、やったことがない方がほとんどでは?道東にいけば、カーリングだって体験できちゃいます。
美幌での音楽ライブ
北見の近くにある美幌エリアでの音楽ライブ。夜、焚き火をしながら音楽に身を浸らせる、チルな夜を過ごしました。
「美幌博物館」
美幌町の歴史や植生、動物たちのことが丸わかりの美幌博物館を解説していただきながら、歩きました。学術的にも知ることで、観光という言葉のとらえ方が変わっていくことを実感。
網走流氷観光砕氷船「おーろら」
船から流氷を楽しむことができる砕氷船「おーろら号」。外に出られるデッキもあるのですが、流氷を船の中から眺める姿って絵になります。運がよければ、時にオオワシやアザラシといった動物と出会えるチャンスもあるみたいです。
圧倒的なまでの大自然に触れに行きませんか
観光地でよく耳にする「すごく自然豊かだったよ」という言葉。
道東には、その言葉を簡単に口にしていいのか、と今後ためらってしまいそうになるほどの圧倒的な大自然が広がっていました。こんな自然が日本に存在していたことすら、行ってみるまで知りませんでしたし、知るのと体感するのとでは、これまた全然違うものだということも痛感しました。
体験した人たちだけが持てる共通感覚、共通言語。それを感じられる圧倒的なまでの大自然、道東で体験してみませんか?
All photo by yuki higuchi
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