ライター
三浦 えり フォトグラファー

雑誌、webメディアを中心にフォトグラファーとして東京で活動中。ポートレートと季節を掛け合わせた写真を個人の作品として制作したり、社会課題、特に女性の生き方について写真で向き合うことに挑戦しています。趣味は美術館めぐりと将棋鑑賞。 ▼Eri Miura Portfolio site https://erimiura.com/

居心地の良さが抜群!ぬくもりあふれるお部屋の中


弓道を存分に楽しんでホテルに帰ってきました。「hotel around TAKAYAMA」にはパブリックスペースだけでなく、宿泊部屋にも心踊る要素がたくさんあります。まずは、なんといっても居心地の良さです!


ホテルといえば高級感を意識した部屋が比較的多いと思うのですが、こちらのホテルは、洗練されたムードな上、木を基調としていてナチュラルで落ち着く雰囲気。部屋の隅にはレコードが置いてあったりと、「自分の部屋もこんな風だったら最高なのに……」と思ってしまうくらい、居心地の良いお部屋でした。


人や木の温もりを感じつつ、ゆっくりと過ごせるお部屋で、ベットに入った瞬間に爆睡してしまいました(笑)。


また、ホテルの館内の内装だけでなく、アメニティや食事などに対しても「サステイナブル」な取り組みをしており、仕事でもプライベートでも社会課題について触れることが増えてきた私にとっては特に、これらの取り組みがホテルの選択肢となるということが、素敵だなと思いました。

地元の食材がギュッと詰まったサステイナブルな朝食


2日目は、ホテルで朝食をいただくところからスタート。「hotel around TAKAYAMA」の朝食は、地元食材を詰め込んだ四段重のセットでした。


フードロス削減を目的として必要な分だけをつくるメニューだそうですが、工夫されていて、びっくりするほど豪華でした。昨日の「GOOD LOCAL SQUARE」での展示や、地元のスタッフさんからお話を聞いて飛騨高山の名産物について少し知っていたので、「あ!これは赤カブだ!」とか「みたらしだんご?」とか答え合わせをしながら食べることができて楽しかったです。

ホテルの詳細はこちら

日本三大朝市に寄って、地元の人たちとの交流

午前中の予定は決めておらず、「GOOD LOCAL 100」のボードで行く場所を探してみることに。どうやら市街地の方で毎朝開催されている朝市は江戸時代に誕生し、日本三大朝市として有名らしいと知ったので行くことにしました。


ホテルから歩いて10分ほど、「宮川」の川沿いで開催されている「宮川朝市」。地元の農家さんが出店していて、東京ではありえない値段のお野菜や果物がずらりと並んでいます。「飛騨桃」という飛騨産の桃が今は旬ということを聞いたので、「小瀬徳魚屋」を覗いてみました。


「味見してみたいなら、すぐに切ってあげるよ〜」と言ってもらえたので、「飛騨桃」を一個購入。目の前の「宮川」で休憩しつつ、桃を堪能しました。


こちらの「宮川」、たくさんの鯉が泳いでいて、地元の人が餌をあげたりしていて憩いの場になっているみたいです。


次は、ホテルの朝食で使われているお味噌のお店「糀屋柴田春次商店」へ。ホテルで知ったと伝えると、「aroundさん?うちのお味噌を使ってくれて、こうやってお客さんが来てくれるのは嬉しいね〜」と迎えてくれて、地元の人たちとホテルを通した交流が、こんな風にできるんだなと感動しました。


「糀屋柴田春次商店」は90年以上の歴史のある味噌屋さん。「飛騨高山の味噌を味わうならこれ!」とおすすめしてもらった「いなか味噌」は色が濃い茶色!昔から飛騨で取り入れられていた味噌の製法でつくられているのだそう。ここで買ったお味噌を、家に帰ってからどんな料理に使おうか……楽しみです。

■詳細情報
・名称:宮川朝市
・住所:岐阜県高山市下三之町
・地図:
・アクセス:JR高山駅徒歩15分
・営業時間:7:00〜12:00 冬季8:00〜12:00
・定休日:無休
・所要時間:1時間
・公式サイトURL:https://www.asaichi.net/
■詳細情報
・名称:小瀬徳魚屋
・住所: 岐阜県高山市下三之町18−1
・地図:
・アクセス:JR高山駅徒歩15分
・営業時間:7:00〜12:00 冬季8:00〜12:00
・定休日:無休
・電話番号:0577-33-0975
■詳細情報
・名称:糀屋柴田春次商店 朝市店
・住所:岐阜県高山市下三之町43番地9
・地図:
・アクセス:JR高山駅から徒歩20分
・営業時間:6:00〜12:00 冬季8:00〜12:00
・定休日:祝日、年末年始不定休
・電話番号:0577-34-6039
・所要時間:15分
・公式サイトURL:http://www.koujiyamiso.co.jp/aboutus/outline.html

地元の農産物を実際に購入できる「陣屋前朝市」

もうひとつ近くにある朝市、「陣屋前朝市」は「宮川朝市」から徒歩10分ほどの場所だったので、足を運んでみることに。


「陣屋前朝市」は地元の農作物が中心で、農家のお母さんたちが家でできた野菜や漬物、果物などを中心に販売していました。桃が1個100円〜というびっくり価格で販売されていたり、地元のお客さんたちが多い様子でのんびりとした雰囲気を楽しめました。こちらでは朝食で出た赤カブのポテトサラダが気になっていたので、「赤カブのお漬物」を購入。


ホテルで食べたものが美味しかったときに、そのままお土産として購入できるのが良いなぁと思いました。こういうところでも「hotel around TAKAYAMA」と地元がつながっているのを感じることができました。


朝の時間にふらりと立ち寄るつもりが、どっさり購入してしまいました。

■詳細情報
・名称:陣屋前朝市
・住所: 岐阜県高山市八軒町1丁目5
・地図:
・アクセス:JR高山駅徒歩10分
・営業時間:4月~10月 7:00~12:00、11月~3月 8:00~12:00
・定休日:無休(季節によって店舗数の増減あり)
・メール:info@jinya-asaichi.jp
・所要時間:30分〜1時間
・公式サイトURL:http://www.jinya-asaichi.jp/

廃線になった線路を自転車で走ってみる


午後は、飛騨の山奥の廃線を活用したアクティビティ「Gattan Go!!」へ。地元の人たちが、廃線になった「神岡鉄道」を楽しんでもらえたらと考えてできたアクティビティだそうです。専用のマウンテンバイクでレールの上を走りながら、飛騨の景色を楽しむことができます。


コースは飛騨の町並みを楽しめるもので、春には桜並木もきれいな「まちなかコース」と、奥飛騨の渓谷の絶景や緑豊かな自然を楽しめる「渓谷コース」の2種類から選べるとのこと。今回は、「渓谷コース」を体験しました。


スタート地点の線路の先は緑豊かな景色。ワクワクしつつも、しっかりと命綱をつけての出発。とにかく前に進むのみ!とペダルを漕ぎ始めスタートしました。


走り始めると緑に囲まれ左手には高原川が流れていて、「マイナスイオン、気持ち良い〜!」と爽快感満載です。そのあと目の前に現れた川に架かる長い橋は、足元を見るのが緊張するくらいに怖かったのですが、景色を見渡してみると360度の大絶景が眺められ、めいっぱいに自然を感じることができました。


真っ暗なトンネルを抜けたら最後、出口に光が差し込んでいたのがとてもリアルで、青春映画のワンシーンのような瞬間でした。このコースは往復で1時間ほどだったのですが、驚くほどに壮大な絶景を全身で体感できました。


ちなみに、この場所には使われていない線路もあるので、このような写真撮影もできます。線路の上ではなかなか撮影はできないので、とても貴重な写真が撮れました。スタッフさんによると紅葉時期も美しいそうなので、また訪れたいと思いました。

■詳細情報
・名称:Gattan Go!! (渓谷コース)
・住所:岐阜県飛騨市神岡町西漆山
・地図:
・アクセス:JR高山駅から車で1時間
・開催時期:4月3日 〜 11月下旬(その年の積雪により営業日が異なります)
・営業時間:運行ダイヤがあるので、公式サイトを確認のうえ、ご予約をおすすめします。
・定休日:無休
・電話番号:090-7020-5852
・料金:2名5200円から
・所要時間:1時間半
・オススメの時期:秋
・公式サイトURL:https://rail-mtb.com/

最後は、高山ラーメンでシメの一杯を


新幹線に乗る前に「ラーメン大もり」へ。久しぶりにコテコテな醤油ラーメンを食べて、その美味しさに感動……!醤油味がさっぱりしていてペロッと食べてしまいました。


営業時間は午後3時からで「お昼はやらないんですか?」と聞くと、「この辺は飲み屋さんが多いから、お酒を飲んだ人が最後のシメで食べに来るから夜にやっているんだよ。30年前から高山ラーメンを出していて、うちが高山ラーメンの先駆けよ!」と笑顔で教えてくれたお母さんが素敵でした。

■詳細情報
・名称:ラーメン大もり
・住所: 岐阜県高山市初田町1丁目3
・地図:
・アクセス:JR高山駅から徒歩5分
・営業時間:15:00~18:00 / 21:00~深夜2:00
・定休日:月曜日・日曜日
・電話番号:0577-36-5512
・料金:高山ラーメン 600円
・所要時間:30分
・公式サイトURL:http://www.annaiban.net/110/oomori/

飛騨高山で地域とつながるこれからの新しい旅

今まではガイドブックやネット検索、SNSで情報収拾をして、事前に行く場所を決めていましたが、今回の旅では、すべて「hotel aroud TAKAYAMA」で情報を集めてから、いろいろな場所に出向きました。


「GOOD LOCAL 100」のおかげで2日間では時間が足りないくらい満喫しましたし、「ここにも行きたかったね!」と良い心残りをたくさんして帰路につきました。ぜひまた、再び飛騨高山へ出向きたいと思います。きっと行くたびに新しい出会いがあるんでしょうね……!何度も訪れたくなる地域って、日本でもなかなかないと思います。


ホテルの掲げる「GOOD LOCAL」を通して出会った人、歴史・文化、モノ、食、体験は、自宅へ帰ってからも飛騨高山を思い出して、自分の生活とつながる記憶になりました。ガイドブックに載っている情報を辿るだけの旅では「物足りない!」と感じている人におすすめの場所です。


「GOOD LOCAL」を通した「サステイナブル」への取り組みも、心の通ったものを見ることができました。それだけでも私はここにまた泊まりたいと思える要素で、これからの日本中のホテルの先駆けになって欲しいなと思います。みなさんもぜひ、飛騨高山で新しい旅の楽しみ方に出会ってください。

■詳細情報
・名称:hotel aroud TAKAYAMA
・住所:〒506-0009 岐阜県高山市花岡町1丁目42-7
・地図:
・アクセス:JR高山本線「高山駅」より徒歩4分
・電話番号:0577-36-2811
・公式サイトURL:https://hotel-around.com/takayama/

All photos by Eri Miura

ライター
三浦 えり フォトグラファー

雑誌、webメディアを中心にフォトグラファーとして東京で活動中。ポートレートと季節を掛け合わせた写真を個人の作品として制作したり、社会課題、特に女性の生き方について写真で向き合うことに挑戦しています。趣味は美術館めぐりと将棋鑑賞。 ▼Eri Miura Portfolio site https://erimiura.com/

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