世界遺産に登録されている法隆寺は世界最古の木造建築です。607年に聖徳太子によって開基された法隆寺は、初期の若草伽藍が炎上した後、金堂と五重塔を含む西院伽藍が建てられました。
建立時期ははっきりしませんが711年には中門の仁王像も安置されていたことがわかっています。夢殿のある東院伽藍は聖徳太子一族の住んだ斑鳩宮の跡に739年に建立されたと記録されています。
日本の仏教の故郷ともいえる法隆寺の見どころをご紹介しましょう。
中門の真ん中に柱があります
photo by Richard, enjoy my life!
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中門の柱は5本で、門の中央に柱がある珍しい構造です。柱は中央部が少し膨らんだエンタシス式で、ギリシャのパルテノン神殿とよく似ています。
左右の仁王像は風雨にさらされる場所でもあり傷みやすく、吽形(口を閉じた方)の胴体部分は鎌倉時代の修復だということが知られています。
五重塔の地下には貴重品があります
心柱の礎石は地下3メートルのところに置かれ、中には創建当時から金銀製の舎利容器に入れられたガラス製の舎利壺が納められています。
塔の上に伸びる双輪には鎌が4本突き刺さっています。雷除けとも、怨霊封じとも言われていますが、実はよくわかりません。
金堂に安置されたのはアルカイックスマイルの仏様
一見3層に見えますが一番下のは初層の裳階(もこし)です。
中央に安置された本尊は釈迦三尊像で光背銘に止利仏師が623年に作ったとあります。アーモンド形の目とちょっと不思議な感じの微笑を浮かべた仏像は時代が下がった日本の仏像とはずいぶん感じが違います。