ライター
さちこ 青年海外協力隊でアフリカ・マラウイへ

大学時代はBOPビジネスを研究し、その後ICT企業でで約3年法人営業。「人生は一回しかない!」と本当に好きなことを追い続ける人生覚悟で、青年海外協力隊でアフリカ・マラウイへ。炭ビジネスを立ち上げ、村人の収入向上活動に2年間従事。その後、サセックス大学院IDS(英)で途上国ビジネスを学ぶ。

アッサラームアライクム!今回は地中海東岸に位置する「パレスチナ」についてご紹介します(“アッサラームアライクム”はアラビア語でこんにちは)。

紛争や戦争の歴史、難民などの悲惨なニュースで目にすることの多いパレスチナですが、行ってみるとそこは素敵な観光地でした。

ネガティブな印象をポジティブに変えるべく、2019年4月に渡航した最新情報と、パレスチナ人の方のお話、パレスチナに住まれている方のお話をもとに、パレスチナをご紹介します!

さちこ
大学時代はBOPビジネスを研究し、その後ICT企業でで約3年法人営業。「人生は一回しかない!」と本当に好きなことを追い続ける人生覚悟で、青年海外協力隊でアフリカ・マラウイへ。炭ビジネスを立ち上げ、村人の収入向上活動に2年間従事。その後、サセックス大学院IDS(英)で途上国ビジネスを学ぶ。

国際協力×ビジネスブログ 協力隊・英国留学からアフリカを深掘りするサイト :http://sacchiko555.tokyo/

2019年7月現在、北部地区・ガザ地区は、渡航中止勧告のレベル3が出ています。危険なエリアには決して近づかないようにして下さい。外務省海外安全ホームページ

 

パレスチナの中で訪れた都市とルート、移動方法

photo by さちこ

パレスチナは特殊な国。パレスチナとイスラエルは地理的に交じりあっているので、どこかの都市にいくためには、お互いの地域を横断しなければいけません。

旅行者の多くは、まずイスラエル側に入ってから、パレスチナに行きます。私もそのルートにそって、ヨルダンから陸路でイスラエルのエルサレムにまず入り、エルサレムにホテルを取って、パレスチナを旅行することにしました。※パレスチナにももちろんホテルはあるので、そちらでも泊まることができます!

 

国境後越え

ヨルダンからパレスチナへの陸路国境越えは、旅行好きの間では「世界一難しい国境越え」という伝説があるほど、難関といわれます。行く前は少しビビっていりました。笑

結論から言うと、予想を良い方向に裏切り、手際が良く&快適に国境越えできました!(他の国よりましでした)

まずはヨルダンのホテルに別れを告げ、タクシーでイスラエルとの国境「キングフセインブリッジ」へ。この場所が旅行者情報によると、一番簡単に通れるみたいです。

 

窓口まで行き、ここで出国税を10ディナール、入国のためのバス代7ディナールを払います。「1時間くらい待って」と何も説明なしに言われ(このまま放置されるんじゃないか……)と心配していたところ、40分くらいで呼ばれました。パスポートが返却され「バスが出るから、それに乗ってね」と言われました。

その特別バスに乗って、イスラエル側のイミグレーションオフィスへ。その後は空港のように荷物検査を受け、質問を受けます。

 

パスポートにイスラエル入出国のスタンプを押されると、敵対するアラブ諸国の入国が今後厳しくなるので、「Please no stamp」と言おうと身構えていたのですが、無用な心配でした。

入国のスタンプをもらう代わりに、特別のカードを発行してもらい、合計でかかった時間は3時間ほど。その後、イスラエルのイミグレーションから首都エルサレムまでも1時間くらい時間がかかるので(検問などで渋滞することが多そう)、時間に余裕を持った方がいいかもしれません。

photo by さちこ

パレスチナとイスラエル内の交通事情

都市間はバスが走っているので、移動はかなり便利。バスには単距離バスと長距離バスがあり、都市間を移動するには長距離バスを使うことになります。Googleで行き先を検索すると、バス停の場所と乗る番号がでてくるので、かなり便利に利用できます。

また、タクシーもあるので時間がない方にはおすすめかもしれません!

 

パレスチナでのエピソード(人とのエピソード)

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今回の旅行では、パレスチナ人の友人のお宅にお邪魔したり、パレスチナのベツレヘムのタクシーのおじちゃんと話し込んだり、いろんな現地のお話を聞く機会に恵まれました。

その中でパレスチナの方の温かい文化と、悲惨な経験に触れる機会がたくさんありました。イスラエルとパレスチナに行ってまず気がつくのが、イスラエルとパレスチナの発展度合いの差。

イスラエルはまるでヨーロッパで大都市で、歩いている人もおしゃれですが、パレスチナ側はラマッラでもそこまで発展していません。

 

ベツレヘムのタクシーのおじさんの話で一番衝撃的だった言葉は、「パレスチナの観光産業は、メディアなどの影響でだんだんと衰退している。パレスチナ側にも素敵な観光地はいっぱいあるのに。観光に来てもらうことが、俺たちにとって助かることだ。ぜひ、この素晴らしいパレスチナを広めてほしい!」ということでした。

また、パレスチナの友人のお宅を訪れたときには、一緒にパレスチナ料理を食べ、彼らの生活の様子やパレスチナの伝統衣装などについて、聞くことができました。

photo by さちこ

「パレスチナがだんだんイスラエルに占領されていて、このままではパレスチナが消えていくかもしれない。私たちの長年の歴史、伝統衣装などは、他の国ではあまり有名でないことが悲しい。どんどんパレスチナについて、外に発信してほしいんだ」

イスラエルに占領されることがどういうことなのか、訪れることで分かることがあると思います。

観光に行って、メディアではあまり語られないパレスチナを見て話して知り、それを広めることが、”私たちができること”だなと実感しました。

 

パレスチナでのエピソード(場所のエピソード)

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美しい自然と歴史に溢れたパレスチナ。パレスチナ旅行のメリットの一つは、イスラエルとパレスチナの2か国楽めること。もしどちらかの国に行く場合は、歴史を調べてから、両方の国に行って、人に話を聞くことをお勧めします!

そうすることで、どんな矛盾を2つの国が抱えているのか、深い歴史と政治の事情が分かります。

 

今回、パレスチナ側で訪れたのは、ベツレヘム、ラマッラ、ジェリコ。ベツレヘムは、いわずもがなの有名な観光地です。イエス・キリストが生まれた地とされ、キリスト教の巡礼の重要な場所でもあります。

紀元前1400年ころに書かれた、アマルナ文書にも明記されているほど伝統を持つ街。ローマやエジプトなど様々な国の統治を経て、現在はパレスチナ自治区の領土になっている、様々な戦争や宗教、文化が織り交ざった都市です。

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この町の魅力は、観光地がたくさんあるところ。まず、宗教や文化的に重要な場所がたくさんあります。聖母マリアがイエス・キリストを生んだとされる「聖誕教会」は、とても厳かで神聖な意味深い場所でした。

またパレスチナとイスラエルの関係を学ぶ上で、外せない「分離壁(アパルトヘイト・ウォール)」を見ることができます。

分離壁は、2002年からイスラエル政府によって”パレスチナ人の自爆テロを防ぐため”に建設がスタートした高さ8m、全長700mにわたる壁。実際のところはパレスチナ領土をに侵入しながら建設され、国連の建設中止の勧告を受けており、パレスチナ人の生活をより一層困難にしています。

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そんな政治的な問題に抗議する、イギリスの覆面芸術家バンクシーが書いた絵画も人気のスポットです。ベツレヘム内にバンクシーの作品は5つあるといわれており、私も5か所全部をまわってきました。

一つ一つの絵は離れているので、タクシーで回るのをおすすめします!ドライバーのおじさんから、イスラエルに対してや壁についての考えを聞くことできたのが、現地のパレスチナ人の声を聴く貴重な機会でした。

 

時間があれば、一つ一つの街の文化が全然違うので、ぜひ複数の都市を訪れるのがおすすめです。

私はラマッラとジェリコに訪れましたが、両方とも長距離バスで日帰りでいくことができました(かかる時間や行き方はGoogle Mapで調べると出てきます)。

ジェリコはパレスチナの首都で一番栄えているところ。日本に比べたらもちろん小さい町ですが、パレスチナの中では一番栄えていて活気があります。ヨルダン川に近いちょっと熱い南国風の観光地で、大きなアドベンチャープールがあって、観光客がたくさんいました。

 

知っておくべきキーワードは「パレスチナ問題」

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パレスチナを訪れる上で欠かせないのが、「パレスチナ問題」についての知識。知っているかいないかで、きっとパレスチナやイスラエルの景色が全く違って見えると思います。ガザ地区への無差別攻撃や、破壊された家に呆然とたたずむ人、少年兵の映像など、もしかしたらパレスチナにかかわる悲惨なニュースを覚えているかもしれません。

エルサレムを含むパレスチナは、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教として、世界中の関心を集めており、「政治的対立」や「宗教対立」の中心でした。パレスチナは現在、東ヨルダンに接する「ヨルダン川西岸地区」と、地中海に接する「ガザ地区」に分かれています。

 

面積は第二次世界大戦終戦以降、徐々に徐々に縮小し、実質イスラエルにほとんどの地域を占領され、約500万人以上が難民となってヨルダンやレバノンなど周辺国に難民としてに出て行ってしまっています。彼らの多くは「故郷の帰還」を切望しながら、70年に及ぶ年月を難民として過ごしています。

またパレスチナに残ったパレスチナ人も、理不尽なイスラエル側や海外への渡航制限などに不便で悔しい思いをしながら生活しています。

photo by さちこ

そんな状況が垣間見れるシーンはたくさんありました。イスラエル側に入るときは検問で、パレスチナ人のみがバスの外に出して、渡航許可証明書を毎回銃を持っているイスラエル兵士に見せなきゃいけなかったり。

近接した町にもかかわらず、イスラエスとパレスチナの発展度合いが全く違ったり。バスの中で、イスラエル人が全員いなくなった後、パレスチナ人が日々の悔しい思いを吐露していたり……。

なぜ、そんな状況が続いているのか。パレスチナに足を踏み入れる前に知っておくと、些細なシーンから、色々なことを感じ取れるかもしれません。

 

パレスチナ旅行を楽しむためのアドバイス

photo by さちこ

パレスチナやイスラエスの中の移動は、他の国と違う状況なので注意が必要です。例えば、パレスチナ側とイスラエス側の間には検問があり、検問やそれで発生する渋滞から、思わぬ時間を取られることがありました。

私も大切な待ち合わせがあったのですが、渋滞で1時間弱停滞して、約束の時間に遅れるということがありました。いつどこに検問や渋滞があるのか旅行者は調べにくいため、早めの移動が大事だなと思います。

 

またパレスチナ側からイスラエル側に行く移動は、バスやタクシーの種類によって、イスラエル側に入れないものがあるので注意が必要。特に夜の移動は、長距離バスがなくなっていることがあるので、最終の時間を信頼できる人に聞くなどして、しっかり調べましょう。

私がラマッラからエルサレムに19時ごろに帰ろうとしたとき、すでに長距離バスがなくなっていて、単距離バスを乗り継ぎ、検問を自分の足で超えるということをしなければなりませんでした。

他の国とは交通事情が異なるので、情報は前もって集めた方が良いと思います!

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さちこ 青年海外協力隊でアフリカ・マラウイへ

大学時代はBOPビジネスを研究し、その後ICT企業でで約3年法人営業。「人生は一回しかない!」と本当に好きなことを追い続ける人生覚悟で、青年海外協力隊でアフリカ・マラウイへ。炭ビジネスを立ち上げ、村人の収入向上活動に2年間従事。その後、サセックス大学院IDS(英)で途上国ビジネスを学ぶ。

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