ライター
さとり 外に出るオタク

京都出身。ジョグジャというインドネシアの古都の観光局で働いていました。(青年海外協力隊として)京都と東南アジアが好きです。

オランダ時代の洋館が並ぶ「コタラマ地区」

photo by satori

インドネシアは日本が占領する1942年までの約300年間、オランダの支配下でした。現在の「インドネシア」はオランダが貿易圏として作った「東インド帝国」が元になっています。

コタラマは統治時代、移住オランダ人が過ごした街の名前。ちなみに、インドネシア語で「コタ=街」「ラマ=古い」となるので、直訳すると「古い街」となります。その名の通り、レトロな洋館が文化財として多く残されている通りです。
photo by satori

photo by satori

街を散策していると、煉瓦造りのレトロな建築物に絡まったガジュマルの樹など、ファンタジー映画のワンシーンのような場面が。このように「オシャレだけどどこか懐かしい」という場所が多く、ついつい足を止めてカメラを構えてしまいます。

コタラマを訪れる時間帯は、夕方ごろ〜夜がおすすめ。観光地で治安もいいので、ライトアップされた洋館を夜まで観光を楽しめますよ。

■詳細情報
・名称:コタラマ(Kota lama)
・住所:Jl. Letjen Suprapto, Purwodinatan, Kec. Semarang Tengah, Kota Semarang, Jawa Tengah 50000 インドネシア
・地図:
・アクセス:駅から徒歩10分
・営業時間:9:00〜21:00(目安)
・所要時間:1〜2時間
・公式サイトURL:https://kotalama-semarang.business.site/?utm_source=gmb&utm_medium=referral

文化財の建物でインドネシア産コーヒーを。HERO COFFEE

photo by satori

コタラマで歩き疲れた時の休憩におすすめしたいのが、「HERO COFFEE」

こちらも使われなくなったオランダの洋館をリノベーションした店舗で、外観だけでなく内装もノスタルジックなコーヒーショップです。
photo by satori

実は、インドネシアはコーヒー生産量世界第3位。HERO COFFEEではインドネシア各地のコーヒーを飲むだけでなく、自家焙煎された豆も購入できます。

■詳細情報
・名称:HERO COFFEE
・住所:Jl. Kepodang No.33, Purwodinatan, Kec. Semarang Tengah, Kota Semarang, Jawa Tengah 50137 インドネシア
・地図:
・アクセス:コタラマ内
・営業時間:8:00〜25:00
・公式アカウント:https://www.instagram.com/herocoffeeindonesia/?igshid=c825pdb1hvku

心霊スポット?日本軍拠点にもなったラワンセウ

photo by shutterstock

「ラワンセウ」は、約100年前、鉄道会社オフィスとして建てられたオランダの建物。ジャワ語で「千の扉」を意味し、その名の通り整然と並んだ扉が美しい建築物です。
photo by shutterstock

建物の内部もレトロな格子窓やステンドグラスがあり、絶好の写真スポット!

しかし、第二次世界大戦中日本軍の拠点として利用された建物でもあります。終戦当時、旧日本軍と在住民との紛争で2,000人以上もの犠牲者を生んだといわれる「スマラン事件」の舞台です。現地民の間では、かなり有名な心霊スポットになっているのだとか。

ただの旅行ではなく、日本とインドネシアの歴史も学びたい人はぜひ訪れてみてください。

■詳細情報
・名称:ラワンセウ(Lawang Sewu)
・住所:Jl. Pemuda, Sekayu, Kec. Semarang Tengah, Kota Semarang, Jawa Tengah 50132 インドネシア
・地図:
・アクセス:市内中心
・営業時間:7:00〜21:00
・料金:Rp10,000
・所要時間:1時間

明時代の交易を記念した中国寺院・サンポーコン(三保洞)

photo by satori

15世紀の初め、中国からアフリカへの大航海を成し遂げた明の武将・鄭和。航海の途中でスマランに立ち寄って以降、多くの華僑がこの地に移り住みました。

こちらの大きな中国寺院「三保洞(サンポーコン)」は鄭和と鄭和の副官・王景弘を祀った古い寺院で、連日多くの観光客が訪れています。

絢爛かつ壮大な木造寺院

photo by satori

三保洞の本堂は赤・金で彩られ、時代を感じさせない華やかさがあります。300年以上の歴史を持つ寺院ですが、在住華僑の方々で美しく維持してきたそうです。

整然とした木造寺院は、煉瓦造りのモスクや教会とはまた違った良さを感じられます。
photo by satori

じっくり観光派の方は、メインの本堂を見終わったら、奥にある小さな寺院も訪れてみましょう。どこか日本に通じる懐かしい印象がして、インドネシアにいることを忘れてしまいそうになりますよ。

■詳細情報
・名称:三保洞(Klenteng Sam Poo Kong)
・住所:Jl. Simongan No.129, Bongsari, Kec. Semarang Bar., Kota Semarang, Jawa Tengah 50148 インドネシア
・地図:
・アクセス:市内から約20分
・営業時間:8:00〜20:00(入場は17:00まで)
・料金:Rp28,000
・所要時間:1時間
・公式サイトURL:https://sam-poo-kong.business.site/?utm_source=gmb&utm_medium=referral

異文化混じり合う、スマランの雰囲気を感じてみよう

photo by satori

占領時代の歴史と現在のインドネシアが共存している不思議な街、スマラン。市内観光地のみであれば、1泊2日ほどで回れます。

インドネシア国内では「写真映えする街」として人気が高い街ですが、私は、異文化が共存しているスマランを観光することは、外国人にとって「多様性の共存」の参考にもなるのでは、と感じました。

ぜひ実際に訪れて、スマランという街を感じてみてください。

ライター
さとり 外に出るオタク

京都出身。ジョグジャというインドネシアの古都の観光局で働いていました。(青年海外協力隊として)京都と東南アジアが好きです。

RELATED

関連記事