ライター
Jyaiko カタール在住/約100ヵ国渡航

横浜生まれ中東育ち。現在はカタール在住。今まで住んだことのある国はエジプト、アメリカ、カタール。人生の約半分は海外暮らし。高所恐怖症で飛行機も苦手なのに、旅がしたくてなぜか客室乗務員として空の上で働いている。現在行ったことのある国は約100ヵ国。興味あることは国際協力とモアイとラーメン。

こんにちは。今回は私が今まで旅した中でも特にお勧めしたい、イスラエルとパレスチナについてご紹介したいと思います。

その中でも特に私が特別だと感じたエルサレム旧市街地と、ベツレヘムの2か所に焦点を当てて、その地域を旅する醍醐味を写真と共にご紹介します!

エルサレム以外にこんなに小さなエリアに多数の民族が住んでるところは他にない!

photo by Shoko_Jyaiko

観光客なら必ず訪れるであろうエルサレムの旧市街地。まずその地図を見て驚くことは、この城壁で囲まれた小さな0.9㎢のエリアにイスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒、アルメニア正教徒の4つの宗教ごとに区分分けされていることだと思います。

 

私はムスリム地区の入り口であるダマスカス門(写真上)からエルサレム旧市街地に入ったのですが、そこはまさにアラブ諸国によくあるようなスーク(市場)になっていました(写真下)。

お店の看板もアラビア語で行き交う人々ももちろんアラブ人です。お土産屋さんにはイスラム教徒が身に付けるようなものからパレスチナのマグネットも売っています。とても活気のあるエリアでした。

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しかしこのムスリム地区を少し歩いていくと一気に雰囲気がガラッと変わります。建物の様子から道のタイルまでムスリム地区とは何か違うなと思ったら、そこはJewish Quarterと書かれたユダヤ教徒地区でした。

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何も門や壁も境界線もなく突然始まったユダヤ人教徒地区では、ユダヤ人特有の黒いコートに帽子を被った人たちが行き交っています。お店の看板もヘブライ語で書かれています。 

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さらにこのユダヤ教徒地区を抜けるとまた雰囲気が変わったな…と思ったらそこはアルメニア正教徒の地区でした。石で作られた教会が美しく、お店などは少なく住居エリアの雰囲気が漂っています。

そして更に進むとキリスト教徒の地区へ。ここにはキリスト教にちなんだグッズが売られていたり、イエスキリストのお墓とされる場所に建てられた聖墳墓教会があり、常に観光客が絶えません。

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このようにエルサレム旧市街地の城壁の中だけで、4つもの全く異なった文化や宗教を感じることができます。それも全てとてもディープで、古くからの歴史を残したまま今に受け継がれている街並みを散策することができます。

こんなに宗教的に重要な建物が密集しているところはエルサレム以外ない!

エルサレム旧市街地の城壁内を一周するだけで、数多くの宗教的に重要な建物や遺跡を見ることができます。こんなに小さいエリアに見どころがぎっしり詰まっている場所は世界中の他どこ探してもないでしょう。

 

嘆きの壁

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誰でも一度は聞いたことがあるであろうこの巨大な壁は、かつて神殿の一部でした。男性用と女性用に分かれていて、男性用の方が広めに作られています。

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観光客でも壁の近くに行くことができます。壁の近くに行くと隙間に挟まれた紙をたくさん目にすることになります。この紙には多くの人たちの願い事が書かれているようです。

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私が女性用の壁のエリアに入った時、その前にはたくさんの女学生達がお祈りしていました。本を読みながら体を揺らして、一生懸命にお祈りしている姿がとても印象的でした。

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岩のドームとアル=アクサー・モスク

photo by Shoko_Jyaiko

photo by Shoko_Jyaiko

嘆きの壁の先に見えるのが、ハラム・シェリーフ(神殿の丘)と呼ばれる聖域に建てられた、岩のドームとアル=アクサー・モスクという聖地です。

このエリアには足が露出している服装では入ることができないので注意しましょう。セキュリティの係員が足の周りに巻くスカーフを貸してくれることもあります。

 

預言者ムハンマドが昇天したといわれる岩のドームはイスラム教徒にとって大変重要な聖地であり、エルサレムのシンボルでもあります。あいにくイスラム教徒でない限り中に入ることはできませんが、とても鮮やかな色で装飾されている外装は目を奪うほど美しく、いくら見ていても飽きません。

photo by Shoko_Jyaiko

 

アル=アクサー・モスクもイスラム教徒でないと入ることはできません。このモスクはイスラム最初期に建てられたとても重要なモスクの一つであり、銀のドームとも呼ばれています。

歴史を感じる古い外装を眺めるだけで昔にタイムスリップしたような気持ちになります。

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聖墳墓教会

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エルサレムの中でも常に混雑しているのが聖墳墓教会。なぜならここはイエスキリストのお墓があり、キリスト教徒にとって最大の聖地の一つであるからです。

教会はとても広く、その中の一部に大理石で作られた小さな部屋があり、墓石はその中に設置されています。

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私は墓石を見にここに3回訪れたのですが、1回目は朝早く行ってとても空いていたけれどミサをしていて入れず、2回目と3回目は長蛇の列で、次の移動の時間が迫っていたので、残念ながらお墓を直接見ることはできませんでした。もしお墓を間近に見たい方は時間に余裕を持って行かれることをオススメします。

 

また、イエスのお墓以外にもこの教会は見どころはたくさんあります。中は静かで美しくとても厳粛な雰囲気が漂っています。

この教会は複数の教派による共同管理となっていて、教会の中もローマ・カトリック教会、ギリシャ正教、アルメニア正教、コプト正教、シリア正教、エチオピア正教のエリアに分かれています。そのため1つの教会の中で異なった宗派の法衣やミサなどを同時に見ることができ、とても興味深いです。

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Jyaiko カタール在住/約100ヵ国渡航

横浜生まれ中東育ち。現在はカタール在住。今まで住んだことのある国はエジプト、アメリカ、カタール。人生の約半分は海外暮らし。高所恐怖症で飛行機も苦手なのに、旅がしたくてなぜか客室乗務員として空の上で働いている。現在行ったことのある国は約100ヵ国。興味あることは国際協力とモアイとラーメン。

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