ライター
Jyaiko カタール在住/約100ヵ国渡航

横浜生まれ中東育ち。現在はカタール在住。今まで住んだことのある国はエジプト、アメリカ、カタール。人生の約半分は海外暮らし。高所恐怖症で飛行機も苦手なのに、旅がしたくてなぜか客室乗務員として空の上で働いている。現在行ったことのある国は約100ヵ国。興味あることは国際協力とモアイとラーメン。

ベツレヘムでは、分離壁アートや難民キャンプを訪れて平和について考えさせられる

photo by Shoko_Jyaiko

ベツレヘムはエルサレムから約10km先にあるパレスチナ自治区です。イエスが生まれたとされる生誕教会もここにあります。

ベツレヘムの北側には分離壁が設けられており、常に出入りを監視されているようでした。実際ベツレヘムからの帰路にあるチェックポイント(検問所)では、パレスチナ人は全員バスから降ろされて軍人にチェックされていました。

私も一応パスポートは持って行きましたが、外国人だからかバスから降ろされることもありませんでした。

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一旦ベツレヘムに入ると雰囲気はアラブの街といった感じで、中心部はとても活気があります。

ベツレヘムに行く予定の方に是非オススメしたいのが、パレスチナ人のSalahという男性がボランティアでやっているウォーキングツアーです。

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このツアーに参加するには事前にSalahにメールで連絡をし、当日の集合場所などの確認をします。ツアーの内容はSalahが、ベツレヘムの街を歩きながら難民キャンプや分離壁に連れて行ってくれ、現地の人ならではの説明を英語でしてくれます。

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私が彼の話で一番記憶に残っていることは、パレスチナ人はパスポートをもらうことができず、国外に行く際には招待状やその旅の必要性を示した証拠が必要で、なかなか容易に海外に行けないということ。

その他にも難民たちの苦しい生活についてや、分離壁に書かれたアートで有名なアーティストのバンクシーの話など、とても興味深い話をたくさんしてくれました。

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分離壁に描かれたたくさんのメッセージには、人々の平和を願う気持ちが込められています。

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ツアーは無料ですがツアーの終わりに彼の説明に満足したらチップをあげましょう。(私がツアーに参加した当時は無料でしたが、2018年12月現在、公式ホームページを確認したところBunksurfing hostelに宿泊していれば無料、そうでなければ有料になったとのことでした)

自分たちだけで旅していると知り得ないような現地に住むパレスチナ人の声を生で聞くことができて、大変有意義なツアーです。

イスラエルの出入国、現地の治安について

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イスラエル、パレスチナに行こうと計画している方々の中で不安要素となっていることは、現地の治安や出入国についてではないでしょうか。詳しくご紹介します。

 

出入国について

イスラエルへはテルアビブにあるベン・グリオン国際空港へ空路で入国する方法や、ヨルダンやエジプトから陸路で入国する方法などがあります。

私は空路を選択し、入国はキプロスのラルナカからテルアビブへ、出国はテルアビブからヨルダンのアンマンへ抜けるルートを選択しました。

まず行きについてですが、キプロスを出国する際に搭乗口前で約15分ほど質疑応答や手荷物検査をされました。これはイスラエルに渡航する人たちだけに特別に行われるセキュリティチェックです。質問の内容は、滞在予定日数、渡航目的、現在住んでいる国について、現在働いてる会社についてなどでした。

そしてテルアビブに無事到着しドキドキしながらイミグレーションの審査官のところに来ました。

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しかしあっさりと何日間滞在予定かだけを聞かれ、パスポートにはスタンプを押されず代わりにこのような入国カードのようなものをもらいました。イスラエルの出入国スタンプがパスポートに押されるとアラブ諸国への入国を拒否されることがあるので、スタンプは押さないようになっているようです。

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帰りはそんな厳しいチェックはないだろうと思っていたのですが、帰りのほうが入念なチェックを受けました。

まず搭乗券を受け取ったら一人ずつセキュリティの係員のいるテーブルに呼ばれ、イスラエルで何をしたか、誰に会ったか、何か買ったか、自分で荷造りはしたか、どこに行くのか、どんな会社で働いているのかなどの質問をされました。

堅苦しい雰囲気はあまりなくフレンドリーな感じでしたが、質問はとても詳細で入念な感じがしました。

 

また手荷物検査では、ランダムで選ばれた人は普通のチェックに加えて更なる手荷物や身体チェックをされます。私は運悪くランダムで選ばれたので、手荷物検査を終えるのに30分ほどかかりました。なんと履いていたビーチサンダルも15分ほど細かく調べられました!

無事に手荷物検査を終えて飛行機に乗れた時はホッとしたのを覚えています。このように他の国では受けたことのないくらい厳しいセキュリティチェックがありますので、余裕をもって最低でも飛行機の出発3時間前には空港に行くようにしましょう。

 

治安について

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私は今回一人で旅行をしましたが旅行中特に危ないと感じたことは全くありませんでしたし、他にも一人旅をしている旅行客にたくさん会いました。しかしどの国でも同様ですが、夜間の一人行動は避ける、細い路地には入らないなどの注意は必要です。

旅するエリアやその時の政治情勢などにも左右されると思いますが、事前に情報収集を入念にし、不安な気持ちを乗り越えてこの地に足を運んでいただきたいと思います。

こんなに様々な民族、宗教、文化が詰まっているところは世界中他にない!

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まだまだここに書ききれないほどイスラエル、パレスチナには見どころが山ほどあります!私が旅行したのは数日間という短い期間でしたが、それだけでも様々な民族や宗教や文化に触れることができて毎日とても刺激的でした。

そして現地の人達と話したり人々の生活している様子を直接見ることで、イスラエル、パレスチナ問題や平和について深く考えさせられる機会になりました。

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私は今まで色々な国に行ってきましたが、その中でもこんなに多様で深くユニークなところは他になく、とても特別な場所だと感じました。

是非たくさんの人達にイスラエル、パレスチナを訪れていただき、歴史と平和について想いを馳せていただきたいです。

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Jyaiko カタール在住/約100ヵ国渡航

横浜生まれ中東育ち。現在はカタール在住。今まで住んだことのある国はエジプト、アメリカ、カタール。人生の約半分は海外暮らし。高所恐怖症で飛行機も苦手なのに、旅がしたくてなぜか客室乗務員として空の上で働いている。現在行ったことのある国は約100ヵ国。興味あることは国際協力とモアイとラーメン。

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